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妖精大国

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#連載読み物

ハイチーズ王国 王妃

王妃は土の匂い、木々の幹、枝葉、花びらや茎の香りが大好きです。
ツヤツヤと光る銀色の髪を上品にアップして淡いブルーの小花を挿し
部屋には新鮮な花ばなを絶やさず配置して
部屋のどこにいても花を愛でる事が出来ます。

王妃自身もまるで美しい一輪の花のようで
王妃が静かに歩くだけで緑豊かな香りが漂うのでした。

色々な土地の植物や花の集まる城内の庭園はお気に入りの場所。
ふくふくとした香りを楽し

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国土

ハイチーズ王国の土地は、東西に長く広がる形状になっています。

一番東のはずれに位置する場所に「エメンタール城」があるのですが
とても高い位置に建てられている為に小さな妖精達は全体を見上げる事もできないほどです。
そのお城をてっぺんに、ウエディングケーキのような円状の土地が段々になり
それぞれの土地が城下町やオーガニッコ畑など利便性よく配置されています。

北の大地と呼ばれる場所は、風が強

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ケナガオオワシ

妖精界の鳥。体長173センチ。

全身の羽根がおそろしく長いため
目を探すのも難しいがいつも微笑んでいるような優しい目をしている

自分の子供を持てない運命

そのせいかどうかはわからないが
とにかく小さな者や生き物を見つけると放っておけず
すぐ巣に持ち帰り暖めて世話をする
その為、帰宅を急ぐ旅人(得に小人妖精)は何日もかけて
苦労して巣から下山しなければならない。

これまでケナ

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国王の朝

ここハイチーズ王国の立ち入り禁止地域は沼地くらいのもので
入国している妖精達は宿屋に民家、枝木の間や鳥の巣、どこででも自由に座って
食事をとるし眠ります。

とりわけ大きなテーブルのある城内での朝食は、空中から床一面までぎゅうぎゅう状態。
静寂を好み、大自然のオーケストラを楽しめる耳を持つ妖精達にしてはとても珍しい光景です。

王様と王妃の席はいつも隣り合うように配置され
毎朝王様より早く

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妖精大国

争いや問題、住人達の不満や不安、そんな事柄とは無縁の国。

その大国の名はハイチーズ王国。

妖精界ではとても有名な大国なので
どんな奥地に住む妖精達もこの国のことは知っているし
この国を嫌う妖精はいません。

実はこの国、人間界にとても近い位置に存在していて私の家とも繋がっているの。
きっとあなたの家にも繋がっているわね。
この国の王様ときたら、何て言うのかしら……とっても気さく? 

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オープニング・ネジネジの木⑵

ネジネジの木03 {奇跡の旅路}

長い長い旅路の間も、王子様はネジネジの木の世話を忘れず、そして独り言のように母国の話を延々と聞かせてくれるのでした。途中、荷馬車の車輪が外れるという騒ぎがあり、運ばれていた荷物ごと土砂に投げ出されたりもしましたが、そんな出来事も些細に思えるほどネジネジの木は、自分の身に起きた出来事を疑うような安心したような溢れてくる幸せな気持ちをもてあますような、とても不思

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オープニング・ネジネジの木⑴

ネジネジの木01 {天に帰して} 四話完結

とある宮殿の広い庭。母木と父木の種から育つ小さな苗木は必ず両親の木の間に植えられます。そこは陽光さす温かい場所。両親、宮殿で働く庭師たち、宮殿で暮らす多くの人。苗木は、みんなに愛され ほめられながら真っ直ぐに背を伸ばし育っていきます。
一方、陽光遮られる場所に両親もいない育ちの悪い小さな苗木がいました。ひとりの庭師は「なんだいこりゃ、ま

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