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吐露2

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2017年4月の記事一覧

小さな世界

壊れた人
離れていたいけれど嫌いになれない

小学生は指差しして
大人は面白おかしい会話で
あの頭のおかしい子と呼ぶ
あの人

確かに差別している自分の胸が痛い

笑顔の仮面しか持っていなくて
優しいけれど人を助ける事は出来なくて
自分の生き方なんて分からない

………
一言も言い返せないんだけど分かってる
バカにされてることも騙されてることも

僕は人間なんだけど何一つうまく

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喰われない者

ベビーカーの赤ん坊の目を見つめる
母親が嫉妬し視線を自分に戻させる

邪魔してはいけない
その子はもう誕生している
あなたの物ではない

自分の目で全てを知りたがっている

人間の子が清い者なのか分からない
成長過程は
侵食し合う出会いと混乱を招く錯覚

本当に清い者は壊れるか死んでいく

たくさんの出会いを経験し生き延びる者は
実は誰のことも受け入れてこなかった曲者

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世間体

気にいらねぇな

これといった苦労とか経験なく育ったんだよな
悩みがないことが悩みかなと平気で言えたり
何だか大変な人生だなと人の話しを根掘り葉掘り
面白半分で聞き出してそれを周囲にばら撒いたり

結局さ、生き辛いっていうのは
自分が可哀想でたまらないっていう思い込みだろ?
人間社会で気楽にやり過ごせる凄くラッキーで無神経な奴ら

失敗しても大丈夫だと見守られ続けてきた子供ばかりじゃな

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首吊り

静かに揺れる公園のブランコ
人影はなく
強風に揺られて高音ブランコ

怖い

また
悲観的な方向へ揺れる感情
不規則に高まる鼓動
鳴り続ける高く乾いた金属音
ふと小さな穴につまずくように
また

私の曖昧な過去と
混ざり合う悲惨な想像

気が触れてしまいそう
ただの想像で
足がすくんでしまう
ただの想像は
時々怖すぎ悲しすぎ

気が触れてしまいそう
誰が悲しんだとしても
いっそ

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通り雨に濡れた野花
摘み取った少年
白い指先
くるくる回る白い花

そっと差し出された
無防備な優しさと
嘘みたいな微笑み

大切なこと
大切なひと
大切なもの

私は全てを見逃している
そんな気がしてならない

無条件の愛
知るも知らないも狂気

黒い路面で潰れている
明け方に見かけた黒猫

ありきたりな出来事

野良は野良

冷たい黒に添える白

拷問

無期懲役
服役中

クリアレッドな流れに落ちる一滴のブルー

時の経過と共に正確に落ち続ける滴

残酷なグラデーションを焼き付ける

再生出来ない心は痛みながら濃紫へ

後回しで犠牲にし
閉じ込め続けた
ワタシの感情

助けを求める弱者を守らなければ
そう言い聞かせて
誤魔化してきた
ワタシの過ち

与えられた事のないものを
手探りで与え続けるという

拷問

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