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tumugi
2016年7月30日 10:30
玄関先に設けられた背丈程はある観音開きのアイアン製フェンス外壁を広範囲に覆う蔦の葉が不安定な夕焼けに照らされている。 いま、家全体が幻のような薄紅色に染まる。 かつての住人は愛おし過ぎた記憶をリピートし続け悶え苦しみながら震えるペン先を走らせる詩人だった。 廃墟となったこの家を拝借したのさ。 片手で握れる程の小さな鳥が蔦をついばむ羽色は目を眩ませる白警戒を怠らな
2016年7月24日 09:28
私の父は自死しました。父は私を愛してくれました。愛した後に父は私を捨てました。 面倒になったからお金がかかるから遊びたかったから 私は父を待ちました。父は必ず私を迎えに来ると信じました。後悔する父を許す覚悟も出来ていました。 私の父はあなた一人私と父は繋がっているあなたがどんな人であろうとも私は死ぬまであなたの子である 父は帰らなかった。私に助けを求る事