The Rolling Stones 『Black And Blue』

ストーンズのことを語るとなると、なんだか身構えてしまう。
多くの人の人生に今もなお影響を与え続けている偉大なロックバンド、いやロックスターだからだ。
ストーンズの音楽性の深掘りなどは敢えてせず、ここでは極めて個人的な見解で、私の中のミックジャガーについて語ろうと思う。

私はミックジャガーが好きだ。
まず、あのルックスと歌声。
華があり、毒もある。
そこがたまらなく魅力的だ。声も一聴しただけで、すぐに彼だとわかる。他の誰とも被らない個性的な歌声だと思う。

若い頃の彼の妖しげな美しさったら無い。
好みもあるだろうけれど、ミックジャガーの昔の写真ほど見飽ることがないものはない。

まだ実家暮らしだった頃、自分の部屋にモノクロのミックジャガーの切り抜きを長い間飾っていた。
Cutという雑誌だったと思うが、ストーンズの特集があり、いい写真がたくさん載っていた。その中に鏡の前に座っているミックジャガーの写真があった。楽屋だろうか、ライブ後なのか少し放心したような顔で写っていたのだか、その顔がものすごくセクシーで、最高にカッコいいと心酔していた。
そのページを大切に切り取って部屋の壁に貼った。そしてストーンズを聴きまくっていた。

ミックジャガーの妖しい魅力が爆発しているのがこちらのアルバムだと思っている。

このアルバム、それほど評価が高くないのはなぜだろう。まぁ、世間の評価なんてどうでもよくて、自分がどう感じるかだ。
Melodyのあの歌いっぷりなんてめちゃくちゃカッコいい。
Fool To Cryもミックジャガーが歌うからあんなに完成度が高いのだ、と思う。
とにかくこのアルバムでミックジャガーは妖しげな魅力を撒き散らしているのだ。

ストーンズのライブはこれまでに東京ドームで4回観ている。1990年の初来日のライブも思い出深いが、直近(と言っても10年くらい前になるが)のライブが特に印象的だった。
あのキースがずっとニコニコしながらギターを弾いているのだ。それだけでビックリしてしまうが、本当に楽しそうに演奏する姿に胸が熱くなったものだ。

ミックジャガーはステージを走り回り、パワフルに、時にメロウに歌う。
あのステージをこなすには相当鍛えているんだろうな、でなければ途中息切れしてしまうだろう。息切れしてしまうミックジャガーなんて、観客は許さないだろうし。最高のパフォーマンスのために日頃からトレーニングを欠かさないんだろうな。プロだな。お腹も出ていないし…。と演奏と全く関係ないところにも感心する。
ステージ上のミックジャガーは最高にクールなロックスターだった。

ストーンズの名盤と言われているものは数多くあるが、今の私はブラックアンドブルーの気分なのだ。ミックジャガー最高!そしてこのアルバムも。

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