「わたしの人形は良い人形」山岸凉子
しばらくは2021年〜2022年にかけて少女まんが館を訪問した際に読んだ漫画の感想を書いていきます。
2022年6月に少女まんが館へ行ったときに読んだ漫画の感想!
🌷「わたしの人形は良い人形」
書誌情報:控えていない… けど調べたらあすかコミックス(1987、角川書店)だったようだ
収録作品:「わたしの人形は良い人形」、「黄泉比良坂」、「星の素白き花束の」
ついに読めた!(興奮)
でもごめんなさい、読み直しできなかったので、、、記憶だけで書きます…!みのがしてくれよ!(っていうコーナーが矢沢あいのコミックスにあったらしい(「みのがしてくれよコーナー」)。「NANA」時代には無かった気がする…。これはもともと小泉今日子からなのか?)
「わたしの人形は良い人形」
市松人形がいろんな人の手を渡るので、けっこう長い時間を描いたお話。
家も人も現代的になっていくのでいつまでもstay状態な(途中動くけど。。)人形がよけい怖い。
うろ覚えのあらすじを書いても仕方ないので思ったことだけ。
たしか前半は問題の人形が受け継がれていく経緯の話で、後半は十代の女の子が人形の恐怖に苦しめられるターンに入ります。
後半部の主人公は高校に進学したばかりの女の子で、、、
この子が通うM高の制服がかわいい…!
中のブラウスが自由なのかな?と思うのですが襟が人によって違う。
いいなーと思って自分も黒のツーピースが欲しくなってしまったけど自分が着たらただの喪服になりそうなので止めました。
M高の先輩に霊能者があいて、その人がなんだか一緒になって人形と闘ってくれるんですよね。。あれこの話、サイキックホラーだったんだ! と意外に思いました。。
なんかでも人形強くて…
勝てないんですけど…
そうだろうなあ…(納得)という感じ。。こわい。
自分も成り行きで、昔父からもらったムスメドコモダケと一緒に暮らしているんですけど、、最近引っ越した時も結局処分せずに一緒に連れてきたんですよね。
とはいえやっぱり、新居に引っ越したのを機にムスメドコモダケが家の主に成り代わって家を乗っ取られたりしたら嫌だなあ・・・ と思って ベッドとかソファーとかそういう高さのある場所には置かずに常に床の上に置くことにしました。
誰が主人かはっきりさせるのって大事なことだと思うんですよね。
ちなみに前の家ではベッドの枕元に置いてたのですが寝返りをうつたびにムスメドコモダケの足が顔にあたってすごく邪魔でした。
「わたしの人形は良い人形」を読んだことによって、人形には気をつけなければ・・・という思いが一層強まりました。。。今後に役立てよう。。
「黄泉比良坂」
これは霊体になってしまった人が通りすがりの人に取り憑く話だったような。。。
しかも取り憑ける人と取り憑けない人とがいたりしたような・・・
ページ数も控えていないのですが
いい感じ(独断)のセリフ↓
・・・わたしは『こういう気持ち分からない』とのっぺりとした顔で宣う人のことは信用しない。(という小うるさい気持ち)
「星の素白き花束の」
これは美少女を預かり同居する女性の話。
偶然みかけたレビューでこれが一番好きと書いている人がいらっしゃったのですが、わたしもこれ一番面白かったです。やな話なんだけどぞくぞくした。。
美少女はたしか姪みたいな、血縁関係だった気がする…
女性は在宅で仕事もしてるし稼ぎもあるし、独身だけど女の子ひとりくらい面倒みれると張り切って少女を預かるのですが、
なんというか、、、美少女がその女性の脆い部分をことごとく脅かすんですよね…
でも、それは女性も自覚している自分の欠点だったり脆さだったりして
女性ひとりで過ごしているときは忘れていられる事柄なんだけど、心の中の劣等感や不安が美少女として具現化して自分を責めてきている感じ。。
しんどいけど…『向き合えば強くなれるかもしれない』という淡い慢心もどこかあったり…
目をそらしたいけどそらせない、人間の弱さを描いているなんて、、、
なんと文学的なのだろうか…
しかもそれを「じゃあ克服しよう!」とかポジに描くのではなく、ほんとにそのまま何もできなくて何も変えられなくて嫌な感じのまま終わっていくのもなんかすごく「そうだよね!」と思えておもしろい…
なんかでも終わり方あんまり覚えてない…たしか、少女が男の人と家を出て行っちゃうんだったような… けっこういろいろと失うものがあったような気がします。
山岸凉子を読むと心になにか物を置いていかれたような感じになる。
来年は長編読めるといいなあ。