【禍話リライト】サークルの儀式
文学研究会と見せかけて"飲みサー"
テニスサークルと見せかけて"ヤリサー"
旅行サークルと見せかけて"ギャンブルサー"
自然とそうなったのか、はたまた意図的にそうなったのかは分からないが、掲げた看板と実態がかけ離れてしまっているサークルというのは、決して大学では珍しいものではない。
そんな"偽装サークル"とも言うべき集団に、大学時代のNさんも入部してしまったのだそうだ。
勧誘イベントで声をかけられ何となく所属したそのサークルは、元はちゃんとした活動があったらしいのだが今は完全に"飲みサー"だと説明を受けた。
<正式名称は、正直覚えてないんですよね。なんか難しい、読んだことないような漢字がいっぱい並んでたのは記憶してるんですけど>
その十五人程のサークルの活動内容はとにかく飲むだけ。部室や居酒屋やキャンプやカラオケなど、色んな場所に遊びに行っては飲んで楽しむ、ただそれだけだった。
とは言えアルハラがあるわけでもなく、先輩達はみんな優しく話し上手でいつも飲みの場は笑いが絶えなかった。気前も良い人ばかりで「お前達がこの世代になったら同じようにしてやれよ」と言っては、いつも奢ってくれていた。
地元を離れて進学し大学に知り合いなんか誰もいなかったNさんにとって、そのサークルは非常に居心地が良く、毎日通っていたという。
その日もNさん達はいつものように、部室でテレビを見ながらダラダラとアルコールを摂取していた。
夏真っ盛りだったこともあり、ワイドショーも心霊特集だった。アイドルが廃病院に行き、やれオーブが映っただの足音が聞こえただのレポートしているのを、スタジオのタレントがワイプの中でワーワーキャーキャー言っていた。
「この時期はこんな下らないのばっかですね」
Nさんがチューハイ片手にそう言うと、先輩達がクスクスと笑っていた。そんなウケる所あったかな、とNさんが不思議そうにしていると
「いや違うんだよ、実は三年程前にこのサークルでも肝試しに行ったんだけど……その時エライ目にあってさぁ」
笑いを噛み殺しながら先輩の一人が説明してくれた。
「長谷部さん(仮名)、って先輩がいたんだけどその人が言い出したんだよね。『近くにでかい廃病院があるから肝試しに行こう!』って。それで俺達も一緒に行ったんだけどさ。そしたら……」
また先輩達は顔を見合わせてニヤニヤと笑い合った。
「その病院、普通にやってたんだよ。全然、廃病院なんかじゃなかったんだ」
「え?営業してたんですか?」
そうなんだよ〜、と言いながら先輩はゲラゲラ笑った。
「行ったらさ、病院から普通に患者さんっぽい人が出てきて、怒鳴りながら追いかけ回されたんだよね。みんなで必死に逃げたんだけど、あれは本当にビビったわ〜。言い出しっぺの長谷部先輩なんか真っ先に逃げてさ、ねぇ?」
あったあった、と周りの先輩達も頷きながら笑っている。確かにひどい話ではある。
「でもその廃病院ってのはその長谷部先輩って人が調べたんですよね?事前に分かんなかったんですかね」
私が疑問を口にすると
「いや〜長谷部先輩ってちょっと変わってるというか破天荒な人だったから、碌に調べてなかったか、なんか勘違いしてたんじゃないかなぁ」
そうそうこんなこともあってさ、と先輩が続けて
「長谷部先輩、卒論が終わんなかったらしくてさ。それでなんとか締め切りまでに完成させるため、ゼミの教授に頼んで三日間くらい教授室に泊まり込んでたんだよね」
「えぇ!?それお風呂とか洗濯とかどうしたんですか?」
「それが、どうも体育館にあるシャワー室とか洗い場を使ってたらしいんだよ。そこまでやるか?って感じだけど、ちゃんと宣言通り卒論は完成させて、卒業したんだってさ」
「確かにあの人、やることはめちゃくちゃだけどそういう所は妙にしっかりしてたよね」
「変わってたけど面白い人だったな長谷部先輩。今どうしてるかなぁ……」
先輩達がしみじみと語るのを(へぇ、そんな人がいたんだなぁ)と思いながら、Nさんはチューハイを飲み干しつつ聞いていたそうだ。
<そんな話を、その時付き合ってた彼女にもしたんですよ>
Nさんには当時、大学は違ったが同じ土地に越してきた高校時代からの彼女がいた。お互い初めて一人暮らしをする身だったのもあり、毎日のように晩御飯を一緒に食べていたそうだ。
そんな時にサークルであった面白い話として、彼は長谷部先輩のエピソードを話したのだが、彼女の反応はNさんが想像していたものと違った。
「え?なんかその話おかしくない?」
険しい顔で言う彼女にえ?どこが?とNさんが尋ねると
「いや、だって廃墟だと思ってた病院がやってたんでしょ?それ普通、外から見ただけで分かるよね?夜だって電気はついてるだろうし、下手したら夜間受付口とか普通にやってるでしょ。行ってみたら営業してました、は無理あるんじゃない?」
そう言われると確かにそんな気はしてくる。彼女はさらに続けて
「それに患者さんが追いかけてきたもおかしいよ。普通そこは警備員じゃない?何で患者さんが出てくるの?百歩譲ってたまたま外にいた患者さんに見つかったとしても、入院してるような人が怒鳴りながら追いかけたりするかな?」
真面目な彼女に畳み掛けるように指摘され、Nさんはその時は何も反論出来なかった。
彼女さんは最後に
「なんかその長谷部先輩の話、怖い」
と言ったそうだ。
翌日、確かに彼女から指摘された事が気になったNさんはサークル室にあるアルバムを引っ張り出していた。年次毎にまとめられ冊子のうち、話にあった二、三年前の物をパラパラとめくっていた。
「何してんの?」
「あ、先輩。いや昨日話してた肝試しの長谷部さんってどんな人なのかなぁと思って」
「あぁ、長谷部先輩ね!あの肝試し自体は写真とかないんだけど、確か長谷部先輩ならこの辺に……旅行の時の……ああ、あったあった。これこれ、この人だよ」
先輩が示してくれたのは、どこか旅先で撮ったと思われる集合写真だった。サークル員以外も混ざっちゃってるけど、と先輩が言うように三十人程の集団が綺麗な景色をバックにして笑顔で並んでいる。
その端っこの、隅の方。
撮影範囲のギリギリの際で、ぼんやりと立っている男。
それが長谷部先輩だと言った。
(なんか……随分聞いてたのとイメージが違うな……)
Nさんは初見でそう感じたそうだ。
全体的に印象が薄く地味な見た目で、とても肝試しを企画したり破天荒な事をするような人には見えなかった。立ち位置的にはどちらかと言えば、新入生やあまり積極的にサークルに参加していない人の写り方である。
ただ写真が嫌いだったのかな、とその時Nさんは自分を納得させたそうだ。
しかしその後の講義中もずっと長谷部先輩に対する違和感が拭えなかった。彼女さんからの指摘もあったが、確かに何だか妙な気がする。
そう思ったNさんは、夕方再びサークル室に来てアルバムをめくった。
パラパラとページをめくっていき、ある事に気づいた。
<そこで初めて自分も、ちょっと怖くなったんです>
先輩から教えてもらった集合写真以外、長谷部先輩の写真は一枚もなかった。
部室に、居酒屋に、カラオケに、山に、海にとあらゆる場所で写真が撮られていたが、長谷部先輩が写っているのはあの一枚だけだった。
気になってさらに前の年のアルバムも引っ張り出したが、やはり長谷部先輩が映ってるのは一枚だけ。年に一度のサークル員全員が集まる集合写真にだけ、長谷部先輩は写っていた。
<こんなの、一応サークルには名目上席があるけどほぼ来ない人、じゃないですか。絶対、あんな風に思い出話しを語るようなタイプじゃないんです>
Nさんはそこでようやく、彼女の言う通り先輩達の話がおかしいと思い始めたそうだ。
それからしばらく経った頃、Nさんは講義で長谷部先輩が三日間泊まり込んだという、例のゼミ教授に会うことがあった。あれからずっと気持ち悪さが拭えなかった彼は、思い切って教授に長谷部先輩の事を聞くことにした。
「おー長谷部君ね!いたなぁ〜うん、懐かしいねぇ」
ゼミ生でもない新入生が話しかけたにも関わらず、教授は気さくに答えてくれたという。
「彼、物静かな人だったね。ゼミでも殆ど発言しなかったし誰かと仲良くしてる所も見たことなかったなぁ」
そんなサークル入ってたのも知らなかったよ、と研究室に帰るまでの道すがらに教えてくれた。
やはりサークルで聞いた長谷部先輩とはだいぶ違うようだ。
三日間研究室に泊まった話も聞いた所、それは確かにあったのだという。
「いやびっくりしたよ。夜に突然やってきてさ『三日程泊めて欲しい』って。まぁ別にそれはいいんだけどね、これまでも泊まりがけで集中して作業したいって学生はいたし」
「ただ、時期的に卒論なら締め切りまで余裕あるし、そこまでする必要ないんじゃない?って聞いたら、もう卒論は出来てたんだよ長谷部くん。じゃあなんで?って聞くと彼、『理由は言えない』って、言ったんだよね。だからこっちもそれ以上は聞けなかったんだ」
その後、長谷部先輩は殆ど大学に来ることなく、卒論だけ提出して卒業して行ったそうだ。
「長谷部君、結局卒業式にも来なかったんだよね。今どうしてるのかなぁ」
最後に教授はそう話してくれた。
「いや、それ完全にヤバい時の動きじゃん。分かんないけど、誰かに自宅がバレてて、そいつから身を隠す為にしばらく研究室に泊まってた……とか、そういう類のやつじゃん!」
彼女に教授から聞いた話をすると、そんな風に返ってきた。Nさんも全く同じ考えだった。
どう考えてもサークルの先輩達は嘘をついていて、長谷部先輩に関して何かを隠している。そうとしか思えなかった。
「俺、しばらくサークル行くのやめるわ……」
「絶対その方がいいよ!っていうかそもそもアンタまだ酒飲んじゃいけない年齢なんだからね!」
彼女からもそう言われ、彼はそこから三日間ほどサークルに行かなかったそうだ。
四日目に再びサークルに行ったのは、何も先輩達やアルコールが恋しくなったわけではない。
休んだ当日から
こんな風に先輩達から毎日ガンガン連絡が来るようになったからだ。
このまま無視続けるわけにもいかず、体調を壊してたと言い訳し再びサークルに来ることとなった。
<いつもみたいに先輩達と飲み始めたんですけど、正直全然酒の味がしなかったですね……>
そんな時、テレビのニュースで病院が映っていた。それを見てNさんはずっと気になっていたことを、思い切って尋ねてみることにした。
「先輩、この前話してた肝試しで行った病院って、なんて名前のとこですか?」
「え?あーなんて言ったかな……お前覚えてる?」
いや覚えないなぁなどと先輩達は言い合っていたが
「えーと、確か名前に年賀の『賀』って字が付いてた気がする……かな」
と教えてくれた。
(あれだけ話してたのに、そんな曖昧なことあるか……?)
とNさんは疑問に思い、用事があるからと早めに部室を後にすると、そのまま大学構内の図書館に向かいネットで病院を調べてみた。
すると、確かに大学周辺に『◯◯賀病院』という病院があったのが分かった。ただ――その病院は、とっくの昔に廃病院となっていた。
建屋は今でも残っているものの、二、三年前なんてレベルではなく、長谷部先輩達が肝試しに行った時には間違いなく、相当年季の入った廃墟になっている。
Nさんの中で疑惑が殆ど確信に変わっていた。
でもこんな事をする理由が分からない。この気持ち悪い感情をどうしたらいいのか、悩みながら大学を歩いていると自然とサークル棟の前まで来てしまっていた。
見上げると二階にある部室に灯りがついていた。
まだ誰かいるのかな?と思い覗きに行くと、同じく新入生で入った同年代のKさんと、サークルに所属はしていないがちょくちょく飲みに来るKの友人Tさんの二人がまだ飲んでいた。
「あれ?Nどうした?用があるから帰ったんじゃないのか?」
「いや、ちょっとね……先輩達は?」
「さっきまで居たけどもうみんな帰ったよ」
「そっか……あのさK、お前この間先輩達が『長谷部先輩と肝試しに行った』って話してたの聞いてたよな?」
「おぉ、あれな。うん、俺もあん時ここにいたから聞いてるけど……それがどうした?」
Nさんはこれまであった事を全てKさんに――悪いとは思ったが無関係なその友人Tさんにも――話しした。
このモヤモヤした気持ちを彼女以外にもどうしても吐き出したかったのだ。
最初はなんだかよく分からない顔で聞いていた二人だが、みるみる顔が青ざめて行った。
「マジかよそれ……」
「いやマジだよ。俺がこんな嘘ついてどうするんだよ」
「うわぁ〜それ気持ち悪いなぁ。なんかそれだとさ、今度先輩らに遊びに連れてかれたら、いつの間にかその廃病院に連れて行かれた……とかありそうだよなぁ〜」
Tさんがそう言ったあと、あ、ヤベぇって顔をしたがもう遅く、NさんもKさんも死んだような顔になってしまった。
「いや、俺もサークル休んだ日にやたら連絡来るのちょっとヤバいと思ってたんだよな……」
俺、このサークル抜けるわ……Kさんはポツリとそう言い、Nさんも頷いた。
「でもさ、一体何が目的なんだろうな先輩達」
「いや分かんないけど……手の込んだイタズラ……?もしくは嫌がらせ……?まぁどっちにしてもやり過ぎだよなぁ……」
二人がそんな会話をしていると、Tさんの様子がおかしいのに気づいた。なんだかもぞもぞと変な動きをしている。
「な、なぁ……俺、トイレ行きたくなっちゃったんだけど……」
はぁ?
KさんもNさんも同時にそう言った。
「いや、ここみんな廊下の電気消してくじゃん?だから今、外真っ暗でさ……なんか、話聞いてたら怖くなってきて……誰かついて来ない?」
「しらねーよ!さっさと一人で行け!!」
Kさんに一蹴され、Tさんは渋々部室を出て行った。
なんなんだよアイツ、一人部外者だから気楽にしやがって!いやお前が連れてきたんじゃん、などと二人が話していると
バンっ!!
と勢いよく部室のドアが開き、Tさんが転がるように入ってきた。
「おう、やけに早かっ――」
「ヤバイヤバイヤバイヤバイ……!!!」
TさんはKさんの言葉なんか見向きもせず、すぐ様後ろのドアを閉めるとガタガタと震える手で鍵を掛けた。
(この部室のドアに鍵なんてあったんだ……)なんてその時Nさんは思ったそうだ。
しかし、そんなことよりTさんの様子が尋常では無い。二人で駆け寄り声をかけようとした時、不意に、Nさんの鼻を掠めるものがあった。
ツン、とした匂いだ。
どこかで嗅いだことのあるそれは、普段飲んでるのとは違うアルコール――間違いなく、消毒液の匂いだ。
それをKさんにも言おうとした時、彼が先に口を開いた。
「……病院の匂いがするな」
二人は暫く顔を見合わせ、固まってしまった。
誰も次の言葉が言い出せなかった。
「お、俺さ……膀胱が限界で……行きは廊下の電気だけ付けて、とにかく周りは見ずにトイレまでダッシュしたんだよ……」
静寂を破ったのは、Tさんだった。
「用を済まして……手洗ってる時に、"匂い"に気がついてさ……なんだろうなぁって思いながらトイレ出て、廊下歩いてたら……なんか、気配、感じてさ……階段の方、見たんだよ……そしたら――」
妙な格好した人影が三人、踊り場に立ってたんだ――彼はそう言った。
電気の消えた真っ暗な階段の下、じっと立ち竦んでいたという。
「そ、それだけで怖かったんだけどさ……俺、途中で気がついちゃったんだよ……そ、そいつらさ……格好が……入院着……入院してる、患者が着てるやつだったんだよ……!」
そこから猛ダッシュで部室にまで来たのだと、彼は震えながら答えた。
「い、いや……なんだよそれ、そんなの……絶対気のせ」
がた ん
言いかけたKさんの言葉は、廊下に面した窓から聞こえた音で遮られた。
誰かいる。
誰かが窓の側に立っている。
カーテンで姿は見えないが、間違いなくそこに誰かいると全員が感じていた。
消毒液の匂いが濃くなる中、三人が息を潜めていると
『ぅぅぅうぅぅ、うぅぅぅぅ』
『ぅぅぅうぅぅぅ、うぅぅぅ』
『ぅぅぅうぅぅぅ、うぅぅぅ』
窓の外からは低い、唸り声のようなものが聞こえてきた。
最初は何か分からなかったが、次第にそれが窓の側にいる奴が何かを話しているんだ、とNさん達は気づいた。
<その時は、何て言ってるのか分かりませんでした。多分、窓ガラスに、口をつけながら喋ってるみたいで……ただ、後で三人でそれぞれ聞こえた内容を擦り合わせたら――大体言ってることがわかったんです>
そいつらは
『だいじな、ぎしき』
『せいしきな、ぎしき』
『じゅうような、ぎしき』
そう、言ってたそうだ。
どれくらいの間その声を聴いてたのか、Nさん達は覚えていないという。ただ、いつの間にか声は止んでいたそうだ。
その隙に脱出しようとしたが、廊下に出るとまだアイツらがいる気がしたので、三人は非常時に使う避難口から逃げ出した。
それからNさん達はアドレスを変え、サークル棟に近寄らないようにした。
先輩達は真面目に授業に出てる人たちでは無かったので、卒業までサークルの人には会わず、無事学生生活を送れたそうだ。
それでもこの時の事は、今でも気味の悪い体験として忘れられない、とNさんは語ってくれた。
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「いやぁ怖いですね〜。貴重な体験談、ありがとうございました」
私がそう言うとNさんは、こちらこそ話せて良かったです、と言ってくれた。
ちなみに今そのサークルがどうしてるかを尋ねると、それは流石に知らないです、と苦笑していた。
「じゃあ私でちょっと調べようかと思いますんで……えっと、そういえばそのサークルって飲みサーの前は何してか聞いてましたか?」
「ええ、確か"民俗学系の研究をしてた"って聞いてますよ」
民俗学。
Nさんの言葉に、私は厭な想像がじわりと浮かんできた。
「そ、そうですか……民俗学ね……えっと、あ、あとひとつだけ。そのサークルの正式名称でもう少し覚えていることないですか?」
Nさんは暫く考えていたが
「一応、サークル名に使われてた漢字、読めなかったんですけど、多分こんな漢字だったと思います」
そう言ってNさんはテーブルにあった紙ナプキンに「ざっくりですけどね」と言いながら漢字を書いてくれた。
その文字は、確かにざっくりではあるのだか見ようによっては
禊
や
祓
に読めそうな文字だった。
「ちゃんとした漢字の形とか意味とか、そういうの調べてないです。だって──それが分かったら、答え合わせになっちゃうじゃないですか」
Nさんは最後にそう、言った。
偽装サークルにはご注意を。
<了>
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出典:
禍トーク! ホストクラブ禍話新装開店!の巻(ゲスト:夏目監督&壱夜さん)(1:29:40頃から)
こちらの話を文章化およびアレンジしたモノになります
タイトルはこちらのwikiより頂きました
二次創作についてはこちらを参考に
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