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ONE‐PIECEは新たなる境地へ
今回はワンピース1044話「解放の戦士」の感想・考察です。
いよいよ明らかになったゴムゴムの実の正体。ジャンプ連載20年以上の時を経て、その秘密が明らかになるというどんでもない事態になっておます(笑)
ワノ国編最終盤、ルフィVS四皇カイドウは佳境へ___。
最もふざけた能力
CP0(政府の諜報機関)の介入により、カイドウの重い一撃をくらいノックダウンしたはずのルフィ。しかし「ドンドトット♪ドンドトット♪」と陽気に鼓動が鳴り響きます。
「どうしたんだ?おれ……何で?……まだ立てる」
「敗けたのに楽しくなってきた…アハハハハ!!」
この時、一度消えたはずのルフィの気配を、見聞色を扱える強者たちは感じ取ります。
場面は変わり聖地マリージョア。
何やら五老星(世界政府最高権力)がゴムゴムの実について語っています。
そして明かされる本当の名…それは
動物系(ゾオン) ヒトヒトの実 幻獣種 モデル:ニカ
その体はゴムそのものの性質を持ち、空想のままに戦い……人々を笑顔にしたという“解放の戦士”またの名を“太陽の神ニカ”
覚醒はゴムの体に更なる“腕力”と“自由”を与えるという世界で最も……
ふざけた能力だと聞いている…!!
この「ふざけた能力」というセリフがルフィらしさと、どこか懐かしさを感じさせてくれ、疑問符の読者を納得させてくれる効果があるなと感じます。
彼の性格、言動、国を救い笑顔にしてきたこと、その全てがこの能力に集束されていく、まさに「運命を変える実」。
ゾオン系悪魔の実であるならばそのタフさも納得ですし、炎を扱う姿も幻獣種ならばよくある話。(マルコ・カイドウ・ヤマトなど)
おそらく後付けなどではなく、最初からルフィはヒトヒトの実モデル:ニカだったのでしょう。
空島での宴会の効果音も「ドンドトット」でしたし、シャンクスがわざわざ護送中のゴムゴムの実を回収したことも、その希少性を表していたわけです。
そして800年間覚醒しなかった実が、ルフィという人物を器に今この瞬間覚醒を果たす。熱い……!!
一方、敵であるオロチと相対する日和の場面。立派な父おでんを想いながら日和はその仮面を脱ぎ捨て、自身の正体を明かします。
私の名は「光月日和」!!!口を慎め無礼者!!!
20年耐え忍んだその屈辱を全て吐き出すかのような言葉に表情。
彼女もまた長い間縛られてきたものを開放します。
動揺するオロチ、そこに現れるカン十郎。しかし…「ボッ!!」
カン十郎の体は瓦礫で動けぬオロチの元へ…そのままオロチは焼かれてしまいます。
“夜明け”はきっと来ます 「光月」は約束を果たす一族!!
そう、夜明けはきっと来る…太陽の神ニカが居るのですから。
おれのやりたかったこと全部できる………!!もう少し戦えそうだ
心臓の音も面白ェ!!
これがおれの最高地点だ………!!!“ギア5”!!!
城中を駆け巡る強力な覇王色の覇気。あのカイドウですら驚いた様子。
カイドウ軍の兵士たちも続々と倒れていきます。
その瞬間カイドウを掴み、あり得ないほどの力で巨体を上空に引き上げる巨人の手。そのままカイドウを振り回し地面に叩きつけやりたい放題(笑)
放った熱息(ボロブレス)も、地面をゴムのようにして掴んで壁を形成し跳ね返します。まさにふざけた能力。
目玉が飛び出る様子もどことなく「マスク」を彷彿とさせます。
その姿は燃えるような髪に体はルフィのまま。その戦いぶりはまるで子供を相手にしている大人のような感覚でしょうか?
あらゆるものを笑顔にし、緩め、ほぐし、自然体にする。そんな様子が「ゴム」という体質と深く結びついているということなのでしょう。
「かっこ悪い」「この見た目はどうなんだ?」
色々と賛否はあるかもしれませんが、僕は大好きです。
なによりも「ルフィらしいな」と感じるからです。どこまでも自由で、そしてこれを読んだ我々もまた笑顔になっている…。全ては尾田栄一郎先生の掌の上…。
いよいよワンピースも終わりが見えてきそうで少しだけ寂しいですが、この時代に生まれ、この素晴らしい作品を楽しめていることに感謝し、今後も楽しんでいきましょう!!