ブレンディングボードでローラッグ
完成した自作ブレンディングボードは、蝶ネジで締め止める土台足をつけてみましたが、引っ張りでかかる力に耐えてしっかり立っていられるでしょうか。
使い心地を試してみたいと思います。
ブレンディングボードとは、その名の通り羊毛を混ぜる為の道具です。
整えるために何度も梳くわけではなく、緩く混ぜる為に使います。
色違いの同素材を混ぜてもいいし、異素材をふわっと合わせるのも素敵です。
これを使い混ぜたものを丸め、棒状のローラッグにして紡ぎに使います。
この作業はハンドカーダーでも可能ですが、こちらの方が面が大きい分出来上がり量も多いです。
平らに大きく見ながら配置していけるというのが、とても良い点だと思います。
沢山混ぜると言えばドラムカーダーなのですが、用途により針サイズが違うこと、メーカーによる梳き具合の違いがあるようなので、機種を選びきれておらず購入は決めかねています。
高額なものなのでもっと作りたいものが明確になってから、購入は考えたいと思います。
市販の羊毛はもうほとんど残ってないのですが、ストックからなんとか秋色っぽい組み合わせの色を出してきました。
黄色をメインに、グリーン2種、ピンク、焦茶の羊毛を載せてみました。
カラーのものはメリノスライバー、焦茶は何か分からないのですがナチュラル度の高い羊毛です。
右側だけ針より奥に入ってるのが分かるかと思います。
小ブラシでザァ〜っと梳くと、このように針布に入っていきます。
これで毛が混ざり過ぎないけれど、それぞれが緩く繋がっている感じになってます。
下から2本の巻き取り棒でくるくるーっと引っ張りながら巻いていきます。
おお〜、引っ張っても土台はミシミシ言ったりしませんでした。
荷重のかかり具合も大丈夫だったようです。
たった1cmほどのネジの噛み合いでも、安定するのですね。
半分のところで一度巻き取りを終えて外し、上半分をまた新たに巻き取りました。
針布一面あった羊毛で、2本のローラッグが完成です。
前回1面全ての分を巻いていましたので、当然巻きの厚いローラッグでした。
それを紡いだ時、上手く毛がスルスルと出るような状態にならず、太くなったり細くなったりを繰り返しながらの紡ぎになりました。
巻いた中身側だけが先に出ていこうとして、外側だけが手の中に残るんです。
何故だろうと悩んで紡いでいましたが、ローラッグでの紡ぎ動画を見ているうちに、紡ぐ前にローラッグをもっとよく伸ばして薄く均等にしておけば、ぐちゃぐちゃは回避出来ると分かりました。
でも、元の巻が厚いので薄くなるよう伸ばすのも、かなり長い状態になり自重で切れてしまったりしました。
何だか扱いづらいです。
そんな中、Ashford社のブレンディングボードについての説明動画で、巻き取りの時点でローワッグは上下半分ずつで分けて作っていたことに気がつきました。
ボードを作る際にも裏面の状態がみたくて参考にした動画なのですが、巻き取りの量までは見ているつもりでも気にとまらないものですね。
もう一度見て良かったです。
今回はこの半量ずつで作るやり方なら、以前より楽に紡げるのかも?
体感してみます。
糸紡ぎ機が来てから一度も使ってなかったので、スピンドルを出してきました。
いやー、楽しいですねスピンドルも。
基本的には紡ぎ機と同じなので、全てが自分の手の中に入っているような感じです。
伸ばす、ぐるぐるー、巻く。
この繰り返しなんですが、飽きもせず指先で回してられるので不思議です。
回す作業って脳内に何か出るんでしょうか?
以前、ハンドスピナーのブームがありましたよね。
触ったことがないので何故流行っているのか不思議でしたが、スピンドルを回すのって同じようなことなのかなぁと、ふと思いました。
指先で回す動作を続ける事は、何か体が落ち着くというか、スーッとなるみたいな。
もしそうだとしたら、回せばストレス解消と同時に糸も出来てるなんて、スピンドルだとまさに一石二鳥じゃないですか?
始めるのも手に持つだけ。
途中でやめる時も、紡いだ分が軸に巻いてあれば繊維が絡んで止まるから置くだけ。
こんないい道具ないですよね!
ただ…できる量が少ないのは残念なところ。
とはいえ数十グラム程度を遊ぶには楽しい道具だと思うので、仕舞い込まずに使っていきたいなと思います。
そんなことを考えて回しているうちに、糸は完成です。
以前より紡ぎ方の理解度が上がっているはずなので、流石に少しは進歩があるだろうかと思ってましたが…どうかな。
以前のような劇的な太い細いは無く出来ましたが、もう一つ安定していない感じですね。
でも、作業の状態は格段に早く進められるようになったと実感しました。
このくらい伸ばす?このくらい回す?と確かめながらしてたことが、短い判断で出来るようになったということです。
それだけでも、ちょっと嬉しかったですね。
ブレンディングボードでのローラッグは、やっぱり半分ずつが私には適量だったと思いました。
ある程度伸ばしても長すぎる事もなく、羊毛を引き出せました。
持つ位置や加減が良くなったというのもあるかもしれませんけど、今後はこのやり方で続けたい思います。
出来た糸は1本の状態なので単糸です。
半量を別の芯に巻いて取り分け、2本にして双糸にします。
ここからは糸紡ぎ機で、サッと撚り合わせました。
早い。
早いわ紡ぎ機は。
カセにしてお湯につけて撚り止め、その後乾燥させて完成です。
手持ちの合わせ色ですが、秋カラーな糸の完成です。
9gくらいなので、ラッピングで使おうかな。
少しの量だったけれど、混ぜるのも紡ぐのも凄く楽しかったです!
ブレンディングボード、やっぱり作って良かったな。
次は自分で染めたもので、こういった糸を作ってみたいです。