鎌倉殿の13人第10回感想/藤原秀衡役・田中泯さんの演技力の秘密知ってる?
根拠なき自信を持ってた人は誰?
「根拠なき自信」の代表格といえば
もちろん源義経(演:菅田将暉)。
経験ゼロなんだけど、戦では誰にも負けないと豪語しちゃう。
その自信は一体どこから湧き上がってくるものなんだろう?
と思ってたら
『経験もないのに自身もなかったら何もできない』
という名言を頂きました、ありがとうございます。
来月からはいろんな新人さんがスタートする時期。
この義経くんの言葉を人生訓として
新人くんたちにメッセージを送りたいw
でもこの義経以外にも、もう1人いたと思うんだよね。
根拠なき自信を持ってそうな人が。
それは小四郎(北条義時、演:小栗旬)です。
『女子は誰でもきのこが好きだ』
と確信していた小四郎は
八重《やえ》(演:新垣結衣)さんにきのこをあげたんだけど
源頼朝(演:大泉洋)曰く、八重さんはきのこが嫌いだった…。
いや小四郎よ、その情報のソースはどこよ?w
あれかな?
政子(演:小池栄子)や実衣(演:宮澤エマ)が
きのこ好きなのかな?
だとしても、それで女子全員そうに決まってる
なんて決めつけちゃうのは
良くないよね?
そういえば政子といえば
義経に膝枕されちゃってたけど
義経が兄・頼朝のもとへ尋ねる前に必ずやる儀式
みたいになっていて
次回以降もあのシーンがあるのかどうか
楽しみにしているw
藤原秀衡の存在感が良き
冒頭どれぐらいだろう?
3分程度しか登場してないんだけど
藤原秀衡(演:田中泯)の強者感・曲者感が半端ない。
平家にも源氏にも良い顔見せておいて好いとこどり―
いやあわよくば両方とも蹴落とそうとしてるんじゃ!?
その真意がどこにあるかにも興味あるけど
奥州の覇者としての存在感が
画面いっぱいに滲み出ていたと思う。
藤原秀衡を演じている田中泯さんといえば
2010年の大河ドラマ『龍馬伝』で吉田東洋を演じていた。
あの時も役のイメージぴったりな演技をされる方だなと
感じていたんだけど、元々は世界的に有名なダンサーなんだって。
俳優というよりも肩書はダンサー?
本人に言わせればダンサーもちょっと違うのかな。
その辺の拘りからも強烈に個性を感じる方。
実は3月10日に誕生日を迎えたばかりで
御年77歳の喜寿。
70代とはとても思えないような風貌で
”カッコイイおじいちゃん”の日本代表
といっても過言ではないよね。
田中泯さんの役作りは”身体”から
そんな田中泯さんと『鎌倉殿』で共演している
源頼朝役の大泉洋さんとの対談動画があった。
この動画の中で大泉洋さんは田中泯さんのことを
『何を演じても、そのものしか見えない』
『泯さんだけがタイムスリップしてきたかのよう』
と評しながら
『でもそれはなんでなんだろう?』
みたいな問いかけをしている。
それに対して答えたのが田中泯さんの役作りの話。
田中泯さんは演じる役が
どういう気配を持って生きている人か
に注目するらしい。
それを『身体がその人になる』とも表現しているのが
「なるほどなぁ、やっぱりこの方は根っからのダンサーなんだ!」
と納得してしまった。
しかも本番前になると細胞が勝手にその人に変えてるんじゃないか
とも言っている。
ということは、演じてる際中は”現代に生きる田中泯”ではなく
”藤原秀衡そのもの”に完全になりきってそうだよね。
”田中泯”としての意識はどっかいっちゃってそう。
つまり『鎌倉殿』の藤原秀衡は、間違いなく平安時代の藤原秀衡その人。
これからはそう思い込んでみる事にしようw
平安時代の女性たちは逞しい?
ちょうど放送当日朝にスマニューを眺めてたら
歴史研究家の野口実先生の記事が載っていて。
もちろん『鎌倉殿』に関する記事だったから読んでみたんだけど
当時、つまり平安時代の女性にスポットを当てた話が書かれていて
とても興味深かった。
この記事によると野口先生曰く―
つまり、『鎌倉殿』で描かれている強い女性像は史実に近いらしい。
頼朝の乳母に関して言えば
まず挙げられているのが比企尼(演:草笛光子)。
彼女は頼朝が伊豆へ流罪と決まったら
夫をわざわざ武蔵国比企郡の役人に転職させたんだって。
その理由は頼朝を支援するためというんだからビックリ。
『鎌倉殿』で比企尼の頼朝推しが異常に強いことにも納得。
比企尼の話以外にも頼朝の他の乳母に関係する話や
りくさま(演:宮沢りえ)の出自についても触れられていて
最後までなるほどなーが止まらない記事だった。
で、その記事を読んだ後に見た今回の第10回で
山内首藤経俊(演:山口馬木也)だけ許されたでしょ?
大庭景親(演:國村隼)は首斬られて晒し首にされちゃったのに。
その山内首藤が許された理由を聞いた時に
今朝読んだ野口先生の記事と繋がって
『あーなるほど、それでか』
と、納得感が増しつつ妙に満足感みたいなものを感じたりして。
やっぱ歴史の背景や裏側を知ると
大河ドラマをより楽しめるってことだよね。
妙な満足感の正体はそこにあるのかな。(了)