ネット昔話:ユニバーサルメルカトル図法
ちょっと昔、ネットで一大勢力を誇っていた掲示板がありました。その掲示板の住人はやたら偉そうでかつ何にでもケチをつける住人たちでしたが賑わいもあって楽しく暮らしていました。
ある日住人の一人がこんな話を聞きつけました「googleが問題を書いたポスターをマサチューセッツ工科大学の掲示板にはりつけていて、その問題を解いた人はgoogleに入社できる」
問題が書かれた画像を見つけた暇な住人たちは頭をひねりましたが、解けるものはいませんでした。が、そんなとき問題を解けたというものが現われました。
その人物は「MySQL、UNHEX関数、AES暗号複合、WGS84座標系、ユニバーサルメルカトル図法、EPSGコードを使えば簡単に解ける」と言ってヒントを残していきました。
住人たちは自分が問題を解いたわけでもないのに鼻高々。各所で自慢しまくり、自分も同じようにして解けたというものも現れ、騒動を聞きつけたいくつかのアフィリエイトブログが掲示板の住人がgoogleからの挑戦状を解き明かしたと記事をまとめました。
それから数日立った日のこと、別の場所で問題を解いていた人の解答の画像が掲示板にもたらされました。解答を見て住人たちはびっくり。その解答は掲示板に書かれたものとはまるで別物だったのです。
そうです。解けたという人物の話は真っ赤なウソ。掲示板の住人たちは見事に担がれ踊らされ、大恥をかいてしまったのです。
騙されたことが分かった住人たちは大騒ぎ。騙されたのはウチの掲示板の住人じゃない、アフィリエイトブログとか嫌いな奴らのほうがダメージがでかいから俺たちの勝ち、お前ら騙されてたのかよだっせーな俺は気づいてたけど、など恥の上塗りをしていました。
ちなみにその掲示板の大本の創設者はこの騒動が起こる前にこんなことを言っていました。
うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい
とっぴんぱらりのぷう
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