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転職エージェントにびびった話

転職活動を2月から本格的に初めて1ヶ月半強。
2社のエージェントへサポートをお願いしていた。

業界最大手とその次の二つ。
路頭に迷いながらあれやこれやと話を聞いてくれて、面接までなんとかこぎつけた会社や、内定をもらえた会社もあった。

でも2ヶ月近く応募しては書類落ちのお祈りメールを受け取るという不本意すぎるラリーを続けていると、SEとして働いた2年半は大した市場価値がなかったのだと気付かされた。特に自分が受けている、同じSE業界では。

募集企業も同じ検索結果でそれを毎日、あー今日も代わり映えしないなーと思うばかり。しかもそれに応募したとして不本意なラリーを続ける意味とは。

そんなところから、
①もう少し違う企業の紹介をして欲しい
②本当に自分には目指す業界があっているのか再度意見をもらいたい
この2つを理由に3社目の転職エージェントに話を聞きに行くことにした。

前置きが長くなったけど、今日の話はその3社目のエージェントであった担当者さんの話。

これまでのエージェントと決定的に違ったこと。仕事の紹介以前に相談者の本当に思っていることを目を皿のようにして見ていた。
たまたま当たった担当者さんがそうなのかもしれないけど。

「〇〇さん(私)が外国語大学を出て英語を使わない選択をしたのはなぜですか」
「なんでうちに相談に来たんですか」
「フロントエンドの開発をしてみたい理由はなんですか」
「転職活動で求めることの軸の順位を教えてください」
.....面接?と思うくらい聞かれる上に、担当者さん全然笑わないからほんとなんなの怖い、と最初の30分くらいはびびっていた。目も大きいし。

ただ、(この人怖い)の感情に加えて途中から、(この人やばいくらい人のこと観察してる)と思ってきた。そう思った最初の言葉が、
「良い悪いとかではなくて○○さん(私)は仕事についての考え方が冷めてますよね。」だった。

………冷めている。どきっとした。確かにそうだ。世間一般に見れば外国語大学を出た人は英語に関わる仕事をしたがるし、SEをやってる人間はプログラミングで秀でてみたいと思う。フロントエンドがやってみたければ給料なんてあまり考えずにすでにポートフォリオを作っている人が一般的だろう。

極め付けに言われたのが「本当にフロントエンド、やりたいですか?」だ。

「○○さんのような地頭と冷静さを持った人が本当にやりたいと思うことなら、とっくにポートフォリオも作っているはずです。そうでもないなら、それはC#やjavaの開発が嫌で、逃げ道としてHTMLやCSSを使うフロントエンドを利用しているだけだと思います。」

ぐうの音も出ない。てか私の脳内覗いたんか。
自分がSEとして仕事をしていた時に漠然と思っていた、C#よりHTMLの方が簡単だしおしゃれじゃん。みたいなゆるい思考や、IT土木と言われるWebデザイナーの平均給与を見るたびに勉強のモチベーションが消えていることを、この人は30分で見抜いた。

自分が何かに悩んだり考える時に、意識的に考えることから逃げていた弱点のような部分を、この人は全部掬い上げて、容赦無くぶつけてくる。

”高い熱量を持って仕事に取り組みたい!”と思っているんじゃなくて、
”高い熱量を持って仕事に取り組みたい!と思っている人になりたい”
と思っている自分は、
自分が冷めた思考を持っていることをよくわかっていて、その冷めた自分が嫌で、少しでも熱くなれるような気がする仕事を消去法で探していたんじゃないのかと、この担当者さんとの会話の中で痛感させられた。
そもそも消去法という時点で冷めている。

本当にやりたかった化粧品業界での過酷な仕事を経験して、やりたいことと仕事は別なんだと知った私が、無理やりその冷静になった思考回路をベンチャー思考に切り替えることは無理だろう。

自分の素を受け入れて、その上でどうするか。
2時間半の面談で、思わずして容赦無く弱点をぶつけられ、心はグサグサだったけど、どことなく納得したような気がした。

これからどうするか、まだまだ転職活動は長引きそうだけど、
少しだけ、進んだような気がした。


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