ドリル ㉕「踏切」ー2
拙作を記録としてアップ中。
課題「踏切」ー➀のリベンジ。
踏切を上手に使う手段が思いつかない。
そんな時読んでいた(聴いていた)オーデイオブック
刑事ものの作品からヒントをもらった。
ちょっと古臭くなったが、踏切は必要なものになった。
習作なので、凡作になろうが何度も書く。それに尽きる。
とりあえず、以下に記す。
★踏切ー②
「マヌケ」
登場人物
川瀬(40)警官
凛子(28)警官
男
本文
〇商店街(夕)
活気ある商店街。
ブラつく男。目的もなく、商品を眺めては、何も買わず歩き出す。
後方に、私服の川瀬(40)と凛子(28)。
川瀬「ちっ、また止まりやがった」
男、肉屋でコロッケをひとつ買う。
凛子「今日は実行しないんじゃないですか?」
川瀬「いいや、必ず尻尾を出す」
凛子「でもこの二週間、あんな調子ですよ」
川瀬「必ずやる」
凛子「ハズレ引かされたんじゃないですかぁ」
川瀬「いちいちうるさいな。毎日同じ住宅地をうろつくってのはな、下見なんだよ下見。アイツのやり口なんだ。そろそろ狙いを決めてるに違いない。今度こそ捕まえてやる!」
男、コロッケを食べながら振り向く。
川瀬「ヤバい!」
凛子、咄嗟に川瀬の手を握り、抱きつく。
川瀬「(照れて)おい!」
凛子「(小声で)しっ! 肩を抱いてください」
鼻穴が膨らむ川瀬、凛子の肩を抱く。
歩き出す男。尾行を再開する二人。
その先には踏切。警報音が鳴りだす。
立ち止まる男。
遮断機が下り切ると、男は振り向き川瀬に向かってニヤリと笑う。
川瀬・凛子「!!」
男は、遮断機をくぐり走り去る。
追う川瀬、通過する電車に遮られる。
川瀬「ちくしょう! ちくしょう!」
(了)