薬屋のひとりごとを考察する2石楠花
📖引用
赤い喇叭型の花の枝が飾られていた。
「さっき、紅娘が飾っていた」
「ええ。狂い咲きですね」猫猫は、花を取ると、軸を取り口に含んだ。王氏は首を傾げる。ゆっくりと近づき、猫猫の真似をする。
「甘いな」
「毒ですけどね」
噴き出して口を押さえると、高順があわてて水差しを持ってきた。
「死ぬことはないので大丈夫ですよ」
唇を舐めるおかしな娘は、ほんのり甘い笑みを浮かべていた。
📖引用
猫猫は花瓶に生けられた枝をつまんだ。花のないその枝は、石楠花である。以前、文を結んだ枝と同じものだ。
猫猫は、葉をちぎると口にくわえた。
「おいしいの?それ」
玉葉妃がたずねるので、猫猫は首を横に振った。
「いえ。摂取すると吐き気や呼吸困難を起こします」
🍃石楠花の毒性
石楠花の葉は全縁で革質、光沢があり、互生する。花はロート状で5~7裂し、枝先に総状につく。ツツジ属の有毒成分グラヤノトキシン(ロドトキシン)類により中毒を引き起こすので注意。ハクサンシャクナゲの葉のお茶としての飲用による血圧低下の急性中毒例がある。蜂蜜にも注意する。
🎓考察
石楠花の葉は、目眩や嘔吐、血圧低下、重篤な中毒症状を起こすことがあるので注意が必要です。
葉を食べたり、お皿の代わりにしてはいけません。子供の頃にツツジの甘い蜜を学校の帰り道によく吸ったものですが、レンゲツツジの場合は同様の毒性を持つのでツツジを見ても甘い蜜を吸わないように。
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