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図書館がスキ

時々出かけるお店がある。
元はお花屋さんだったお店。

店内にはいろんな種類の植物が置いてあって、いろんな椅子と机でお茶が飲める。

そして何より本が置いてある。雑誌じゃない。
店主が選んだ本。
それも肩肘張ったものではなくて、少し前に流行った、みたいなものが置いてある。
そこで初めて出逢う本が結構ある。
これもそう。

映画があるのも知らなかった。でも読んだら虜になって買ってしまった。

この本の冒頭に近所の図書館の話が出てくる。
それで思いだした。
わたしも図書館が大好きだったことを。今でもスキだけれど、子供の時はもっとスキだった。毎日行っては、棚の端から端までの本を順に借りて読んだものだった。

その図書館は、すごくステキな建物だった。
煉瓦造りで、半地下みたいになっていて、ヴィーナス像の噴水もあったと思う。異国情緒たっぷりで、なんだか別世界に来たような気分にさせてくれた。

その図書館のあった場所には、今ではコンサートホールができて、新しい図書館は移転して普通の図書館になった。
それからは、あまり図書館に行かなくなってしまった。

でも気がついたら、いつもわたしは図書館の近くに住んでいた。
今も歩いていかれる場所に図書館がある。
新しくて小さな図書館で、何もかもがキレイで小洒落ている。

でもわたしはやっぱりちょっと古くて、紙のニオイが充満しているそんな図書館がスキだ。
できれば煉瓦造りで噴水がある図書館、そんな図書館の近くに住みたい。




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