三つ子の魂百まで
今日までの展示会を見てきた。
最終日に来るのには意味がある。
絵の撤収のために、埼玉からやってくる人に会いたいから。
その人は画家の姪っ子さん。
終わる間際の頃に行くと、やっぱりいらっしゃった。
お会いするのは一年ぶり。
お会いすると、いつでも優しいキモチになれる人。
今回初めてみる絵があった。
鉛筆だけで描かれた、白人男性がオレンジを絞る絵だった。
迷いのない線が力強くてステキだった。
でも心惹かれたのは、その指先。
丸木俊さんの描く人の指は、どんな人でもみな先細なのだ。
小さい頃からその手に触れてきたので、今でもそういう手に出会うと心を奪われてしまう。
そんな話をしたら
『三つ子の魂百まで』ですねって。
二人で笑った。
他にお客さんもいなかったので、彼女しか知らない画家の話を、たくさん聞かせてもらった。
ステキな時間だった。
また、桜の頃に美術館に行くことを約束して帰ってきた。