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丸木俊さんがスキ
丸木俊さんの絵が子供の時から大好きだった。
最初の出会いは確か、「あいうえおブック」という子供向けの月刊誌だったと思う。
その中に載っていた「12の月のものがたり」の女の子の衣装に、ココロを奪われてしまったのだ。
主人公のマルーシカという女の子のドレスは、それはそれはキレイで、宝石箱をひっくり返したみたいに煌びやかだった。
そしてなぜか「俊」という名前を覚えておこうと、子供心に決意したのだった。
それから数十年たって、自分に娘が産まれて、その人の本を娘に見せたくなった。
手がかりは「俊」だけ。
近所の図書館の司書さんにたのんで、まずは「あいうえおブック」を探してもらう。
が、見つからない。
「俊」という名前でも出てこなかった。今ほど検索システムが優秀じゃなかったのかもしれない。
記憶が間違っていたのかも、と半ば諦めた。
ある日、まだ2歳くらいの娘と近所の図書館で絵本を読んでいた。
そして書架から何気なく手に取った本を見てびっくりした。
「12の月のものがたり」だった。
見覚えのある表紙。「絵 丸木俊」の文字。全身の毛が逆立つような感覚が体を駆け抜けた。
俊さんが女性だということも、その時に初めて知った。
そして居ても立ってもいられず、俊さんご本人に手紙を書いた。
「何か絵を描いて欲しい」と。
そしたらしばらくして、俊さんの姪という方から返事が来て、東松山の俊さんのご自宅にいくことになった。
都築川のほとりにある素敵なお家だった。
そしてとてもステキなことに、俊さんご本人がアトリエに案内してくださって、娘とひとしきり遊んでくださった。
残念ながら娘は小さすぎて覚えていないのだが。。
後でその話を友達にしたら、大家の画家に一介の主婦が絵の依頼をするなんて、とびっくり仰天された。その友達は偶然にも女子美卒で俊さんの後輩だったから余計に驚かれた。
毎年恒例の個展に行ってきた。
キレイなポストカードや、持っていない絵本があったので、つい買ってしまった。