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「せめてウサギは逆しまに」あらすじ

――神が作った世界が完璧ならば、人が必死に生きる度に世界は歪んでいくのだろう。
薬によって脳の七割が壊れ、記憶と危機感を失った少女「甲斐戸羽遊沙」。ギャングに追われる彼女は、日銭を稼ぐために怪しい仕事のスカウトを受ける事にした。『この町のクリップ屋さん』と呼ばれる実態の分からない店と、黒づくめの怪しい店主フクロウ。彼から頼まれた依頼は、大企業へ書類を届ける事だった。簡単な仕事だと気楽に構える遊沙だったが、突然正義感の塊の殺し屋に襲われる。命からがら逃げだしたものの、それはスラムを揺るがす企業犯罪の幕開けに過ぎなかった。
それでも彼女は自慢の脚と共に、駆け抜ける。青き稲妻となって――

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