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#46 ストーカーからの解放
ストーカー被害にあったことがある。
もしくは今まさに、あっている。
そんな人は、世の中にそう多くないかもしれない。
あるいは、今の悩みが、ストーカーという犯罪なのか、そこまで大事にしていいものか、判断しかねている段階にあるかもしれない。
だが、もし今少しでも悩んでいるなら。
ぜひこの記事を読んでみてほしい。
わたしは、過去二回、ストーカー被害にあったことがある。
(事件化していないものを含むともっとあるw)
依存されやすいのか、勘違いされやすいのか。
それとも、他に何か原因があるのか。
それは定かではないが、これは経験者が語る、ストーカー(大きくいうと性犯罪)からの逃亡についてのお話。
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待ち伏せ。
家への突撃。
たくさんの電話。
たくさんのメール。
周囲への迷惑行為。
ストーカーに該当する行為は無数にある。
ストーカー(英: stalker)は、ひそかな追跡や忍び寄りを意味する「ストーキング」を行う人物を示す。
あらゆる人間が被害者となりうる。
そして、長期化と終了の難しさから、被害者の心理負担は相当のものだし、いつ何時、過激化するかが読めないという難しさもある。
また、加害者側意識の低さも特徴だ。
警察からの警告があって初めて、自分がストーカー行為をしていると気づくケースも多いという。
わたしが過去にあった二回は、どちらも交際が破綻し、別れを告げてからがきっかけで始まった。
はじめてストーカーにあったときは、ちょうど北海道から山形に移住したころ。
入院生活でのスタートだったのだが、北海道の地から遠路はるばる、病院まで特定してその男に付きまとわれていた。
毎日長文のメールが送られてきて、よりを戻そうだの、愛しているだの。
担当医が外出する際に待ち伏せをしてわたしの状況を聞いてきたり、手紙を渡そうとしたり。
少しでも連絡を怠れば、知らせたこともないわたしの旧い友人の自宅に電話をかけられ、わたしの近況を探ったりもしてきていた。
(どこから友人の連絡先が漏れたのかはいまだに不明だが、当時友人からも怖いからやめて!とかなりクレームをうけた)
当時コロナ下で、面会もできない病院という場所である意味無敵の隔離スペースにいたわたしは、院長先生の勧めもあり、病院内に警察官を呼んでもらってストーカー被害認定を受けさせてもらった。
多分、自分ひとりだったら、警察に届け出るなど、思っても実行できなかっただろうと思う。
ストーカー被害は警察に言っても無駄。
事件にならない限りなにもしてもらえない。
…そんな話を耳にしたことがあったが、今の社会ではそれは違う。
万能というわけではないが、最低限の安全は守ってもらえる。
必要となるのは、メールなどの付きまといの証拠や、待ち伏せの状況など
被害の詳細。
色々な状況証拠を積み重ね、いくつかの書面にサイン。
それだけで晴れてストーカー事件として立件成功だ。
事件として明確になれば、警察が主導し、加害者と被害者それぞれの携帯電話からの強制的な連絡先削除や、接近禁止令などを出してもらえる。
かつ、自分の電話番号をあらかじめ110番リストに加えてもらえるので、万が一ひとりの時に加害者から何かをされても、警察に通報の電話さえできれば、何も会話しなくとも、現地まで駆け付けてくれるというシステムもあるので少しは安心だ。
わたしは退院時の住所も加害者側にばれていたので、退院と同時に引っ越しをしたのだが、引っ越し当日は加害者側の身元を警察にて確保、絶対にこちらの動きが分からないように配慮までしてくれた。
ストーカーとの闘いは、上記のような警察とのやりとり、そして最終的に根本解決としては、やはり「引っ越しをする」という決断が必要となってくる。
だが。
被害者としては、なんで勝手に身を危険さらされたうえ、こっちが住む場所を、自分でお金を出して変えなければならないのか。
そこがひっかかるところではある。
加害者側にお金を出してもらうとか、あるいは加害者側が遠くに引っ越すとか、本来そういう対応をお願いしたいところではあるが、警察はそこまでは動いてくれない。
というか、警察は金銭問題についてはどんな事件でもノータッチが基本。
故に多くの事件では、被害者側の泣き寝入り、ということもしばしば。
わたしは金庫からお金を盗まれたときにもそれは思い知ったところだ。
(これはまあ別の話w)
だが、今回はこの「ストーカーから逃げるための引っ越し」について、この社会には金銭の助成があることを、紹介してみたい。
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え、そんなお金、でるの?
被害にあっている方からすれば、多分驚きの情報だと思う。
どれだけ辛くても、先立つものがなければ引っ越しなどそう簡単にできない。
お金がなくてあきらめている…などという人もいるだろう。
わたしは、2回目のストーカー問題のとき、正にその状態だった。
毎日のように酔っぱらった加害者が家のドアを激しくたたき、無視すれば大声で怒鳴り散らす。
夜も寝れない状態が続き、外出しようとしたらいつでも待ち伏せ。
一回目の警察への届け出経験があったので、すんなりそこまでは行けたものの、24時間監視して警備してもらえるわけでもない。
いつか絶対殺される。
そう思っていたのだが、引っ越したくて物件を見つめるも、先立つお金がまるでない。
そこでわたしは、思いつく限りの公共機関を訪ね歩いた。
市役所の福祉窓口はもちろん、社会福祉法人や、女性のための窓口等々。
その時痛感したのは、「餅は餅屋」だ、ということ。
これは、皮肉の意味を込めての感想である。
どの窓口も、自身の分野については詳しい。
だが、一歩でもはみ出すと、全くの無知なのだ。
そして、一番問題なのは、専門分野をもつそれぞれの窓口の連携手段がなく、それぞれが何を得意としているのか、全く知識がないことだ。
どの窓口も、結局は「うちではわからない、こっちのほうが詳しいかも」となってしまう。
不明瞭な情報と、たらいまわしのオンパレード。
いやさっきそこ聞いてここにきたんだよ!と何度机をたたきたくなったことか。
そこでわたしは、市役所の人につながりを作ってもらい、関係のありそうな福祉団体から代表を集めて、市役所のブースを貸し切り、なかばグループディスカッションのようなことをしてもらったりもした。
「へえ、そちらではそんなことができるんですね」
当時参加された方は、しきりにそのセリフを口にしていた。
ひとつの「ストーカー」という問題をテーマに、関係のある窓口を集めただけでも、こんな意見が多くでたのだ。
どれだけ、そういった窓口が閉鎖的であるか、しみじみわかる瞬間だった。
ともあれ、様々な情報をもらい、そのディスカッションで一番可能性があるとして出されたのが、「被害者保護の会」という団体名だった。
各警察署ごとにそういった会がある…というぼんやりした情報ではあったが、藁をもすがる思いで連絡手段を探った。
警察ごとにあるなら、と署に問い合わせてみても、空振り。
警察としては、そんな団体はない、という回答だった。
しかし、情報網を張り巡らせた効果はあった。
しばらくして、担当してくれていた社会福祉法人の方から電話があり、「もしかしたら相談に乗ってもらえるかもしれない」として、下記の情報提供があったのだ。
山形の場合は、ここだった。
わたしはここに相談を実施。
面談と書面の提出、警察への確認。
いくつかの段階を踏み、結果、引っ越し費用の助成金として、10万円の支援をうけることができた。
引っ越し費用全額は賄えないものの、10万円の助成はありがたかった。
わたしは当時別の事件にも巻き込まれており本当に手持ちがなかったので、残りはカード枠をギリギリまで使って引っ越しを断行、リボ払いで乗り切ることができた。
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わたしは2回のストーカー被害の経験をもって、まずはこの社会は捨てたものではないな、という感想をもった。
「どうせ相談したってなんにもならない」。
そうやって過去、警察にも言わずに泣き寝入りをしたこともあった。
だが、本気でつながりを作り、本気で情報を探せば。
助けてもらえる場所はある。必ず。
わたしはこういった性暴力から逃げ出すのに必要なこういった支援が、なぜもっと世に知られていないのか、と不思議に思う。
この答えにたどり着くまで、どれだけの苦労があったことか。
もっと気軽に、警察に相談した時点で、「こういった支援もあるから、引っ越しも視野にいれてみては?」という提案があってしかるべきだとも思う。
相談窓口も、各窓口がどういうことを得意としているのか、もっと知るべきだと思う。
そしてもっと、誰でも気軽に頼れるような、わかりやすく開けたものにすべきである。
ストーカー被害や、それに似たような、DVだったり性被害だったり。
今、もし悩んでいたら。
あるいは、いつ、被害者になってもおかしくないから。
こういった、社会の支援があることを、ぜひ頭の片隅においてほしい。
というところで、今回は該当する人の目に留まることの確率の方が少ないかもしれないが、いつかどこかで、たったひとりでも、この記事が希望とつながることを願って。
最近時間がなく輪をかけて雑な文章でゴメンナサイ。
(最後に言い訳かいw)