後
いつも私を甘やかしてくれる。
だから困ったことがあったり、不安になるといつも振り返ってしまう。
穏やかに微笑む、それにすがってしまう。
でも時々子どもっぽく笑うから、そんな時は甘やかしてあげたいと思う。
真面目な人だから、いつも苦労を背負っちゃうのを見ると心配になる。
私は見ているだけで何もしてあげられない。
小さな頃から兄のように存在しているあなたに、どう妹じゃない私を与えられるのか。
自分の感情を殺す事は慣れている。
小さな頃から自分の膝に乗せて離せなかった彼女。
とにかく優しくして甘やかしてきた。
『妹みたいな子……』と口で言っていても、思ったことなどない。
そう、僕は後ろから包むように抱きしめて、自分の見せたくない姿を勘違いさせている。