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『世界の果てに、ひろゆき置いてきた』が思ってた以上に面白かった話【ABEMA】

現在ABEMAで見れる、『世界の果てに、ひろゆき置いてきた』という番組。

これは端的に言えば「ひろゆきによるアフリカ横断旅行」だ。

エピソード0の冒頭を見るに、「日本一ロジカル(口うるさい)なこの男を、論理の通じない世界に放り込んだらどうなるのか」というのが企画の発端らしい。


アフリカが論理の通じない世界なのか
はともかくとして、そもそもひろゆきは旅行好きであり、旅の国家資格である総合旅行業務取扱管理者(合格率30%)も持っている。

要するに海外旅行には慣れていて、英語もできるし、唐突なアクシデントにも対処出来る人間だ。

いわばこの番組は、ひろゆきが飄々とアフリカを渡り歩く俺TUEEEE旅といったところだろうか。


水曜どうでしょう』が突拍子もない企画とアクシデントで苦しむ大泉洋を楽しむ番組だとすれば、この番組はその反対で実に自然にスムーズに進んでいく。

しかし双方の番組で共通する部分もあって、それはその国のありのままを映しているところだ。

ありのままを見ることが出来る番組は貴重だ。

思えば自分が子供の頃に見た水曜どうでしょうのヨーロッパ回で印象に残っているのは、何の観光地でもないただの道端だったりする。

いまでこそストリートビューで海外のなんでもない道なんて見放題だが、当時の自分はキラキラした海外しかテレビで見ていなかったので、「こういうのテレビで映すんだ…」と世界の真実を見たかのように感動したのだろう。

だからアフリカの国々をありのままに巡っていくこの番組は、久々に肌に合う感じがして嬉しい。

激混みのバス、衛生的に見えない食べ物や飲み物、円安のせいかそこそこ高く思える物価、普通に使えるAirbnb、お金はないが優しい人々、お金があるから優しい人、そして13万クワチャ……!


なんだかんだで観光地にも寄りつつ、普通の旅人が寄らないような小さな村にも行ったりするので、そこで映されるあれこれに知識欲が満たされるのも良い。

そして「ひろゆきならなんとかするだろ」という謎の安心感があるので、余計なストレスを感じることもない。

ひろゆきは終始旅行慣れているのがわかる行動をしており、ディレクターの行動に対して説教を行う場面すら出てくる。

これが総合旅行業務取扱管理者の威力ということなのか。


そして旅のパートナーとして途中参加する東出昌大さんの存在もかなり良い味を出している。

自分は映画『Winny』を見に行ったことで知った俳優だが、この番組では映画とはまったく別人のイケメンに変貌しており、英語、動物の解体、料理を余裕でこなしつつ、周囲に気遣いも出来るすごい人という感じだ。

そんな東出さんとひろゆきが組むことにより、余計にイージーモードになっている感があるが、それが良いのだ。 不安がなくて。



さて、なんだか持ち上げすぎたのでアレな部分も語っておこう。


まず編集全般がなんだか苦手だ。

最初に書いた「日本一ロジカルな(口うるさい)この男を、論理の通じない世界に放り込んだらどうなるのか」という企画趣旨の文章も、ひろゆきとアフリカを小馬鹿にしている感があるのはちょっと伝わってくるだろう。

同様に、この番組内で表示されるテロップひろゆきを小馬鹿にする物がよく挿入されるのだ。

実際に馬鹿げたことをしてるならそのテロップでもいいのだろうが、ひろゆきが知識を披露すれば馬鹿にし、海に入ろうとすれば馬鹿にし、なんだか編集者の作為を感じるし、自分の考えとは異なるので違和感がすごい。

自分は別にひろゆき信者でもなんでもないが、人を小馬鹿にする笑いなんてプロは余計な炎上を避けるためにしないものだと思っていたのだが。

それに正直、ABEMAの視聴者層はひろゆき側につきがちな気がする。

それでもこのテロップを採用したということは、ひろゆきを馬鹿にした方が数字を取れるというデータでもあるのだろうか。(実際ちょっと気になる)


あとは、番組の各所にみられる「この後あんなことになるとは…!」みたいなテレビ的演出がちょっとくどい。

そしてディレクターが水曜どうでしょうレベルとはいかないまでもかなり関わってくるので、そこが気になる人もいるかもしれない。

(無理に撮れ高を作ろうとして失敗している感がちょっとある)


まあこれらはどれも致命的というわけでもないし、少し気になるくらいだ。そもそも完全な番組なんてものはなかなかない。

変に評論家ぶらずに気楽に見るのが正解だと思う。

自分の好きな水曜どうでしょうだって、ハズレ回はあるのだから。



そんなわけで少しは不満点がありつつも、久々に良い旅番組に出会えた。

もう最終回なんて話があるが、次回作にも期待したい。


一応だが、この番組だって全てをありのままに放送しているわけではない。
さすがに編集しないといけなかった部分もあるだろう。

なので実際にその土地に行った旅人のブログなどを見て情報を追加するのも大事だ。

それに知識の吸収力はこの番組を見たことで上がっているので、意外とそれが楽しかったりする。

この機会にアフリカ知識を強化するのも良いかもしれない。


そして、なにやら次の話では新たなゲストが追加されるようで、「正直もうこのままひろゆきと東出さんで良いんじゃないか?」という気持ちが湧きつつも、何が起きるか楽しみだ。

自分は最初「ひろゆきだけでよくね?」と思ってた人間だが、東出さんが加わってみれば思わぬ名パートナーとなったように、新たなゲストが凄まじい化学反応を起こす可能性もあるのだから。

今は期待して待つとしよう……!!


(一体誰がゲストに……!?)


(8月6日のニュース記事)

ひろゆき:
今回、X JAPANのToshlさんが旅の同行者として登場する場面があるんですけど、その時に、明らかに失礼な対応をしているんですよ。
「普通やるべきじゃないよね」というところが彼はわからない(笑)。「あ、そういうことやるんだ。この人、頭おかしいな」というのがすごく面白いんです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8fe6528923ce47a732a436e2e8504258757370e7


1ヶ月前からゲストのネタバレするのやめてもらっていいですか?


(実は記事どころか冒頭のエピソード0の動画でもうネタバレされている)



番組の裏話が色々聞けるので暇なときにどうぞ。


水曜どうでしょう2023年新作も放送中!!


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aosagi
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