彼らは「おじさん構文」をいつ習得したのか
おじさん構文というものがある。
どんなものかといえばこんな感じだ↓
なかなかの破壊力。
しかしまさかおじさん構文ジェネレーターが存在するとは。
そして絵文字レベルだけでなく、句読点レベルの調整もある。
以前noteで句読点の多い人について記事にしたが、中年以降にそういう人が多いと考えて採用されているということなのだろう。
しかしこのおじさん構文、本当に異彩を放っている。
義務教育では決して習得できない文章なのは明らかだ。
正直なところ、自分にはこのおじさん構文が理解できないし、一体彼らはどこでこれを習得したんだろうと真面目に疑問に思っている。
そもそもおじさん構文の作成は面倒だと思うのだ。
いちいち文章中に絵文字を入れるのは大変だろう。
中でも以下のようなものを見ると、自分は毎回「うーん…」となる。
……いや何が気になるって、文字で「車」って既に言ってるのに、「🚙」という絵文字を更に追加しているところだ。
車という単語を理解出来ない人でもわかりやすいように配慮してくれてるのだろうか?
挿絵なの?
そんな中でnoteを漁っていると、「おじさん構文はガラケー時代のモテる文章だったんだよ!」という記事を見つけた。
メールのような文章では感情を乗せにくいもの。
だから絵文字をこうやって大量に使った人間こそが、想いを強く伝えることが出来てモテることに成功していたのだと。(諸説あると思う)
きっとコミュ強たちは日々凄まじい量のメールのやり取りをしたことだろう……色々な相手と。
そうしてこの大量の絵文字を用いる文化が、その世代のコミュ強な男女に広まっていったということなのかもしれない。(あの謎文体も)
……なるほど。
おじさんたちはきっとそのときの成功体験があるので、同じノリのまま令和のSNSを駆け抜けているのだ。
だが確かに大量に絵文字を追加して、よりリッチな文章になるようにと”自分のために手間をかけてくれている”というのはポイントが高いのかも……?
そっけない短文よりも、絵文字盛りまくりの文章のほうが想いは届く。
……そんな気がするような、しないような。
いやはや、まさかおじさん構文が当時のモテる文章だったとは。
そりゃ自分が理解できなかったのも当然だ。
自分だって当時ガラケーは使っていたが、「友達や恋人との頻繁なやり取り」なんてろくにしていなかったのだから。
これはつまり、あの時代にしっかり友人や恋人とコミュニケーションを行っていた人こそが、おじさん構文を習得できたということなのかもしれない。
つまりおじさん構文は当時のコミュ力の証明であり、本質的にはネガティブ要素ではなかったということか……?
というか、これではおじさん構文に異を唱える自分のほうがコミュ力の低さを露呈する結果になっている。
勘弁してほしい。
ちなみにだが、絵文字の誕生は1999年だそうだ。
まさかこれが世界規模で使われるようになるとは思わなかっただろう。
日本が誇る発明の一つと言えるのかもしれない。
考えてみれば、おじさん構文の使い手たちは絵文字の最初期を知る絵文字ネイティブということになる。
つまりは彼らの絵文字の使い方こそが、原初のやんごとなき用法というわけだ。
(あれが……?)
そんなわけで、今日も自分は絵文字のない殺風景なLINE返信をするのだった。
改行をしっかり入れて、
三点リーダ(……)で会話の間も表現しつつ、
情報のたっぷり詰まった長文で。
すると、自分の行っているこれらもおじさんの特徴という記事を発見した。
・・・
もう、自由にやろう……。