【料理】謎の魚のムニエルをつくる
前回は調理実習の記憶をきっかけにムニエルに挑戦し、見事成功をおさめた。
しかし実はこのとき、他の魚も買っていたのだ。
いや、聞いたこともない魚が平然と売り場にあったからつい……。
その魚がこちら。
その名も『パンガシウス』。
パンデモニウムみたいな名前だが、鮮魚コーナーに普通に置いてあったのだ。
いやもう全然鮮魚コーナーに馴染めていない。
名前の違和感が凄すぎた。
しかし、なんと2014年にはすでにイオンがパンガシウスを販売し始めており、魚料理をする人にとっては10年前からお馴染みの存在だったらしい。
つまりは自分が今まで鮮魚コーナーに近づかなかっただけである。
そしてパンガシウスとは何なのかというと、一時期うなぎの代用になると騒がれていた、ナマズ系の魚のことだ。
パンガシウス科の魚は東南アジアではメジャーで、育ちやすいわ低コストで養殖できるわで非常に都合がいい。
……だが消費者として大事なのはやはり味だ。
自分はナマズを食べたことはないが、本当に味は大丈夫なのか……?
というわけで初めてのナマズ肉を体験することにビビりつつも、ムニエルにするべく塩を振っていく。(しかしこのパセリは一体…?)
ムニエルは様々な魚で作れる料理で、味わいも魚ごとに違った良さがあって素晴らしい。
……そういえば値段を言っていなかったが、パンガシウスは100gで130円である。(このパックは170g入り)
豚肉が100g200円が当たり前になってしまった昨今、この値段はなかなか良いかも?
しかしなんだかナマズと言われさえしなければ、ピンク色で綺麗な身をしているし好印象ですらあるぞ……?
そもそも「ナマズはまずそうだし臭そう」という勝手なイメージが自分の中にあるのはなんなのだろうか。
まあその認識が正しいかどうかも、今回の料理でわかるのだ。
いやこれは……
なんか美味そうだぞ!?
〜完成〜
ほとばしるバターの香りにおもわず顔がほころんでしまう。
いいんだ、カロリーなんて気にせずにいこう。
ではいただきます!!
(ハムッ……!!)
普通に美味しい!!
相変わらずの食レポ語彙力だが、本当に普通に美味しい。
というか変な臭いとかもなく、素直な白身魚という感じだ。
そこにバターの香ばしさと塩気(+ほりにし)が加わっているのだから、不味くなるわけもなかった。
2014年から今に至るまでイオンで生き残っているのには、ちゃんと理由があったんだな。
調べてみると、この素直さゆえに刺身などには向かず、基本的にはしっかり味をつけないと微妙という意見もあった。
たしかにそれはわかる。
パンガシウス独自の強みのようなものは感じなかった。
鮭のムニエルは鮭の旨味やら香りが明確に存在するが、パンガシウスはあくまでも受け身な感じなのだ。
まあだからこそ、うなぎの蒲焼きの代用に向いていると言われたのだろう。
しかし思いのほか普通に美味しく食べられた。
フライパンに残ったバターを米にかけて、そこにちょっと醤油をかけたらそれもまた美味いのなんの…!(バター醤油パンガシウスご飯)
そしてイオンのこの商品は骨を取ってくれているのが素晴らしい。
(実際には骨だらけだったりするのだろうか…?)
楽するのって大事!!
というわけで、自分の中のナマズ肉の悪いイメージはなくなったのだった。
まあ、あえてこれを買うのかといえば正直微妙なラインではある。
せっかく手間を掛けて料理するのなら、普通に鮭などを使うべきだろう。
だがホッケが昔とは小さいわ数も減りまくりだわで今では見る影もないように、魚が将来どうなるかは本当に読めない。
将来パンガシウスにもっと頼る日々が来る可能性だってある。
これもまた良い予行演習だと思うことにしよう。
そんなこんなで、まだまだ料理の探求は続く……!