レジェンド&バタフライを見たが、ひたすら『三足の蛙』が気になる
「へーちょっと気になるな~」と思っていた映画が、気がついたらAmazonPrimeVideoに来ている今日このごろ。
今回見たのは「THE LEGEND&BUTTERFLY」。
信長がキムタクの映画である。
たしかキムタクが岐阜に来たことで60万人が集まったとかいうニュースを過去に見た覚えがあるが、調べてみると経済効果は150億以上らしい。
一体どれだけすごい映画なんだろうか。
気になって仕方がない。
とはいえ織田信長というのは、近年の研究で評価がガラッと変わった人物として有名だ。
未だに昔ながらの魔王的な描かれ方をされることは多いが、そこでまず史実論者からの評価は分かれそうな気がする。
果たして本作はどんな描かれ方をしているのか。
では、視聴開始!!
……視聴完了。
ちなみに自分が見たのは配信開始直後で、まだ誰もAmazonレビューを書いていないというだいぶ前のことだったのだが、5月24日の今確認してみると……なかなか厳しい評価だった。
低評価レビューの内容を見ると、
・合戦シーンがない
・上映時間長すぎ(2時間半)
・史実無視
・ラブロマンス描きたかっただけでは?
・東映70周年の20億かけた作品がこれ?
うーん……なかなか手厳しい。
でもわかるっちゃわかるレビューだ。
自分的な評価を話すと、まず字幕が対応していたので初手好印象!!
自分はもはや字幕対応していない映画を見るのがきついのだ。
字幕さえあれば聞こえないセリフにイライラすることもなくなるし。
そして上映時間の長さは倍速前提の自分にはさほど問題がないし、字幕があれば苦にならない。
史実無視に関しては、「濃姫の提案を信長が実行して成功したんだよ!!」というのは聞いたことがなかった説なので、逆に面白いかもと思った。
まあ正しいものが何だったかなんて結局はわからないし、最新研究を反映させすぎても、それが娯楽映画として楽しい物になるかは別の話なのだ。
合戦シーンに関しては、自分は合戦シーン皆無の大河「真田丸」を「まあ話は面白いし良いか」と許してしまった手前、レジェンド&バタフライも「仕方ないな…」という謎の感情が芽生えてしまった。
今や邦画の合戦描写にはある種の学習性無力感のようなものを感じているのかもしれない。もう無理だよねと。
それに、この映画で描きたいのはラブロマンスなんだろうし、血生臭いシーンだらけにするのもあれだろう。(エグいシーンもあるけど)
だが個人的にこの映画で一番印象に残ったのは……
『三足の蛙』である。
どんなものかというと、こんな感じの香炉なのだが……↓
レジェンド&バタフライでは信長と濃姫がお忍びで街に繰り出したときに、商人から500文(現在の6万円くらい)で購入するこの香炉だが、本作ではこれが画面内に何度も出てくる。
実はこの香炉には「本能寺の変の前夜に突然鳴き出して異変を知らせた」という伝説があるらしい。
そしてこの映画では初デートの思い出の品としての意味合いも込められているので、色んな意味で重要なアイテムだからよく出てきたというわけだ。
※大賓殿宝物館に展示されている↓
で、自分はなんでこんな香炉が気になって仕方なかったのかといえば、既に存在を知っていたから。
そしてそれは、最近目覚めたガチャ収集に原因がある。
こちらをご覧いただきたい……
分かる人はわかるだろう。
これは蘭奢待(らんじゃたい)。
信長が欲しがった正倉院の宝物で、切り取った欠片の1つを天皇に献上したら、「いやそれ毛利にあげといて」となっちゃった逸話が残る香木である。
noteで香道を知り、
それがきっかけで蘭奢待を思い出し、
香りを楽しもうと線香まで買い始めた自分。
当然、蘭奢待の実物も欲しくなっちゃったので、ミニチュアを手に入れたというわけ。(実物ではないけど満足)
そしてこちらも見ていただきたい……!
こちらは千鳥香炉。
かの豊臣秀吉の寝所に置いてあったもので、
「石川五右衛門が泥棒に入った際に香炉が鳴き出してそれを教えたことで、五右衛門は捕まって釜茹でになった」……という伝説がある。
(「三足の蛙」といい「千鳥香炉」といい、香炉は鳴きがち)
そして、この香炉の中身には秘密があるのだ……!
入っていたのは謎の木片。
これを・・・
合体!!
……とまあ、そういうことである。
この蘭奢待には、まさかの合体要素があるのだ。
そして収録シリーズが全部違う。
シリーズ「戦国の茶器 弐」に収録されている「三足ノ蛙」には、『蘭奢待の残りの合体部分』がついてくる。
これは手に入れないと!!
とまあ、そう思ってたときにレジェンド&バタフライを見たら、三足の蛙がめっちゃ出てくるからびっくりしたわけですね。
ちなみに信長が蘭奢待から切り取った木片は、三足の蛙に付属する欠片の部分に含まれる。
(制作者の方も、歴史的な経緯を考えて作っているのかもしれない)
……だが、残念ながらもうこれは手に入らないのだ。
もはやメルカリや各種サイトでも売り切れており、レジェンド&バタフライでクローズアップされたためか、他のシリーズより値段も異常に高い。
発売も2019年なので、さすがにもう市場には残っていないのだろう。
・・・
再販してくれないかなぁ……!!!
トイズキャビンさんにはどうかご検討いただきたい。
ああ! 曜変天目も良い!!
・・・
そんな映画レビューでした。
この記事が参加している募集
サポートには感謝のコメントをお返しします!