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【心】 眠れない夜にトッポを砕く

食事はしっかりと栄養管理され、
リハビリで運動もしつつ、
個室でプライベートも保たれている……

よくよく考えたら、今の入院環境は普通に天国である。


しかしそんな天国にいながらにして、最近はどうも寝れない日が多い。

その理由は、退職した会社のロッカーに入っていた荷物が先日病院に届き、いよいよもって退職した実感と今後の生活の不安を直視しなければいけない状況になったからだろう。

いや、前々から頭の中では人生ヤバいぞと思ってはいたのだが、やはりモノとして仕事道具が眼の前に届くと、実感の度合いが段違いだなと……。



そんなわけで、今日も気づいたら夜中の1時だった。

またやってしまったなと思いつつ、なんだか喉も乾いたしホットココアでも買いに行くことにした。

だがしかし、なにせ夜中の1時である。
移動時の音には細心の注意を払わねばならない。

いくら完全個室の病院だとはいえ、廊下の歩行音はそこそこ聞こえてしまうのだ。

抜き足差し足……。

そして杖を地面に置く際も、音をたてないよう慎重に……!


そんな自分がめちゃくちゃ不審者に見えたのか、夜勤の看護師さんに普通に呼び止められた。

aosagi「アッ、その…ね、眠れなくてですね…!!」


……恥ずかしかった。


というわけで、トッポである。(自販機で売っているのだ)

体重を気にしている人間が深夜に菓子を食うなという話ではあるのだが、最近見た動画で紹介されていたからつい……!

なんでも、トッポを1cmくらいに砕くことで満足度が上がるとかなんとか。

入院生活でもなんとか実行できるライフハックとあらば、やらない理由はない。

……そういえば、『犬におやつをあげるときは、量よりも回数を増やすことで犬の満足度が上がる』とかいうテクニックがあった気がする。

(トッポを砕くのって、まさにそれなのでは……?)


自分は犬か?」と思いつつ、ちょびちょび食べてみる。

すると棒状態だと一瞬で食べ終わってしまうトッポが、これだとやけに長持ちしている。まだ1パック目なのに。

なんだかすっごいおトクな気がしてきた。

(自分は犬なのかもしれない)


そんなわけで、コクとろコーンポタージュをお供に、砕いたトッポをかじる深夜。

なんで最初言ってたホットココアじゃなくてコーンポタージュになったのかは謎だが、これもまた自由だ。


なんだか体も中から温まってきたし、糖質の摂取による血糖値スパイクで眠気も湧いてきた。

面倒になる前に歯を磨いて、明日のリハビリに備えて休むとしよう。

なにごとも一歩一歩だ。


(一歩とトッポって似てるな…)


なんだか余計なことを書いたなと思いつつ、おやすみなさい……。


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aosagi
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