突然の予行演習と都道府県の木【国会議事堂ツアー③】
前回は国会議事堂のあちこちを巡り、なぜか耐震性能に思いを馳せた。
それはともかく、案内の方がしてくれた議場の説明はこんな感じだ。↓
そして、総理大臣が座る席は決まっているらしい。
ああ、確かにニュースではそこに座ってたような気も……?
でも総理大臣だからといって豪華な椅子になるわけではないようだ。
……いや、よく見たらこの椅子もかなり高そうだな。
個人ブログの記事ではこの椅子は1脚200万とかいう情報があったが、真相はどうなのだろうか……?
しかしこうしてツアーに参加していると、やっぱり解説があるって大事だなと思う。
普段は自分のペースで見たいからと博物館の解説ツアーをスルーしたりすることもあるのだが、やはりできる限り参加した方が理解は深まるのだと実感している。
……と、なぜか解説が止まった。
(ざわざわ……)
なんだか何人も議場に入ってきたぞ……?
ま、まさか!
ツアー客のために国会の実演を!?
総理!?
※(違います)
……どうやらこれは近々行われる臨時国会に向けて、機材のチェックなどをしているようだ。
別に自分たちのためにパフォーマンスしてくれたわけではない。
(そりゃそうだ)
でも案内の人によると「これはなかなか見られないですよ!」とのことなので、そう聞くとお得感がすごい。
その後、声の通り方のチェックらしき何かが始まった。
「議長ーーーーーーーーーーーー!!」
めちゃくちゃ長い「議長」でチェックしている。
これが国会議事堂流のチェックなのだろうか……?
昔ライブ設営のバイトをしていた際に、ライブのマイクチェックに遭遇したことがあるが、それは「ハーハーハー」「チェッ!」みたいな不思議なセリフを繰り返すものだったことを思い出す。
場所が変わればチェック方法も違うのだろう。たぶん。
なおこのあとは実際の議会さながらに総理(仮)が演壇に立っての予行演習などもしており、なんだか実質ツアー客のためにパフォーマンスを披露してくれた感じになった。
これはいいものが見れたかもしれない。
ちなみにこのときの自分は、この人達が国会の準備スタッフの人だとばかり思っていたのだが、帰って調べたら普通に国会議員だった。
(まさか自分たちで直にチェックしていたとは……)
そんなわけで、衆議院議場をあとにする。
ちなみにこの階段はマスコミが国会を撮影した後に急いで駆け下りることで有名だとか。
そういう裏話を聞くのがちょっと好きだ。
いやー、ずっと国会議事堂の中にいたので外は広々としていて気分がいい。
そしてなにやら木々のある空間へ入っていく。
そう、ここは都道府県の木が植えてあるのだ。
国会議事堂は日本中の石材を使っていると紹介したが、こうして庭では日本中の植物を植えて、まさに日本全国がここに集まっていますよということを表現しているのだろう。
(自分の出身地や旅行した都道府県の植物が何なのかを考えて歩くと、ちょっと楽しい)
いやもはや各地の食べ物しか思い浮かんでこないが、そんな木の中で異彩を放っていた木がある。
それは京都の北山杉だ。
ご覧頂こう……!
なにこの特徴的すぎる立ち姿……?
1本の木から細い木が垂直に何本も伸びている。
調べてみるとこれは台杉ともいい、1本の木から丸太をたくさん取るために京都の北山で編み出された育成方法のようだ。
真っすぐ伸びている上部分の木も普通に枝は生えてくるので、こうやってスラッとした姿が保たれているのは庭師がしっかりと枝を切って管理しているおかげなのだろう。
こういう文化面もしっかり取り入れているとは、さすがは国会議事堂だ。
そして最後に正面から国会議事堂を撮影して、ツアーは終了となる。
思い切って参加してみたツアーだったが、結果としてとても楽しめた。
想像以上の人気ぶりにはびっくりだったが、それだけみんな国会に興味があるということなのだろう。
……ああそうだった。
そもそも自分がここに来たのも、政治に興味を持つためだった。
でも正直、今回のツアーに参加したことで果たして自分の中にどんな変化が起きるかはまだわからない。
ただ、これからは衆議院の議場が出てきたら「俺、ここ行ったんすよ…!」とドヤれること請け合いである。
(まあこのあたりの小学生はみんな行ってるんだけども)
そんなわけで、みなさんも気が向いたら国会議事堂ツアーに参加してみてはいかがだろうか。
子供の頃に行った人も、新たな発見があるかも……!?
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