【つながる旅行記#291】ふるるファームで知るクラインガルテンと、白石黒石の浜
前回は神々しい青鷺に遭遇しつつ、激坂(※個人の感想)をヒィヒィ言いながら越えて、ついにふるるファームへとたどり着いた。
なんだか道端に馬がいたことが衝撃なふるるファームだが、うちの田舎は道沿いにヤギがいたので、こういうこともあるのだろう。(?)
……いやしかし、とても癒やされる風景だ。
こののどかな感じが、仕事のあれこれを忘れさせてくれる。
ここは少し高いところにあるので、また眺めも良いんだこれが……!
なんだか謎の島も見えるし。
まあ素晴らしい景色はさておき、中に入るとしよう。
ふるるファームはレストランやら工房もありつつ、宿泊できるコテージだったり、日帰り農園やクラインガルテンがあるらしい。
……な、なんて??
”クラインガルテン”とは何なのかというと、ドイツが発祥の滞在型市民農園である。
つまり、家と畑がセットになった施設レンタルのこと。(ここは年間契約)
都市部に住んでいる畑を持てない環境の人は、ここで畑を借りつつ小屋に滞在することで、自然に親しんだり、子どもたちの情操教育に利用するらしい。
うん、確かにこの景色の中の農業はちょっと良いかもしれないぞ……?
そしてファームの中には……
羊もいるよ!!
(かわいい)
そしてクッキーやパンを焼く石窯もある。
これは確かに家族が休日に来たら良い体験が出来そうかも。
そういえば坂で疲れていたのを思い出し、お菓子工房に入る。
補給品をあれこれ購入し、ひとまず休憩としよう。
パンにクッキーに、ジェラートもあった。
暑い日には最高に助かる……!!
しかし全く関わりのない土地ではあるが、やはりこういう田舎の空気感に癒やされてしまうのは育った環境のせいなのだろうか。
自分は田舎を早く出たくて仕方がなかった人間だが、じゃあ大都会東京が合っていたかといえば、そんなことは全くなかった。
かといってやはり田舎は色々とあるのは知っているので、戻りたいという気持ちも正直薄いのだ。
自分のベストプレイス、一体どこにあるんだろうね……。
そんなわけでふるるファームを離れ、浜の方まで下りてみることにした。
先ほどふるるファームで見た看板に「白石黒石の浜」という記載があり、せっかくだしそれも見ておこうというわけだ。
看板によると、「むかし龍の神さまと鯨の神さまが囲碁をして遊んだと言われているよ」……とのこと。
鯨の神なんてあまり聞かない気がするが、アジアでは鯨はわりと神扱いされているらしい。
それに、かつて囲碁を少々嗜んだ自分としては寄っておかねばなるまい。
(もちろんヒカルの碁)
そしてあっという間に『白石黒石の浜』に到着!!
(ずっとこんな感じで下り坂だったら良いのに)
さてさて、看板には「左側と右側で白と黒の石が分かれている」とか書いてあったが……?
おぉ、確かに分かれている。
なんでこうなったのかは皆目見当もつかないが、不思議な光景だ。
しかしこの光景から神同士の囲碁を想像するとは、なかなかセンスがあるなと思う。
それでは帰りの飲料水の確保もしたし、舞鶴の都市部へ戻るとしようか。
良い感じのサイクリングは出来たし、やっぱり自分の自転車を買ってよかった。
これがレンタサイクルだったら返却時間を気にしなきゃいけないことを思うと、本当に気持ちが楽だ。
でもなんだか走り足りないような気もするな……。
思えばきつかったのは最後の坂くらいのものだったし。
(もうちょっと走ろうかな?)
……この選択によってあんなことになるなんて、
このときの自分は知る由もないのだった―――
次回へ続く!!
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