【つながる旅行記#73】君が好きだと叫びたい鎌倉高校前駅
前回、鎌倉文学館と由比ヶ浜タイムを楽しんだ。
もう時刻は17時になろうとしている。
観光するにしても次がラストだ。
江ノ電に乗ってたどり着いたのは鎌倉高校前駅。
別に高校の見学をするわけではない。
ここはあの超有名漫画、スラムダンクの聖地なのだ。
スラムダンクは兄が熱烈にハマっていた漫画で、自分もその影響を受けて漫画やアニメを見るようになった。
兄は今では伝説となった黒板カードを購入するほどのファンだったが、今の自分はやっとああいう商品にお金を出す気持ちがわかるようになった。
思えば自分が部活でバスケットを選んだのも、間違いなくスラムダンクの影響が大きかったと思う。
腕前はともかく、体を動かす楽しさを知ったのは今でも財産だ。
駅から歩いてすぐの場所に聖地の踏切はある。
さあ、歩こう。
めっちゃ人気だった。
見事に踏切に集まる人々。
江ノ電を鎌倉高校前駅で降りた人の大半がここを目当てにしていたのがよくわかる。考えてみれば自分もだった。
なんだか周囲の会話を聞くと、海外の方が多いような気がする。
スラムダンクも日本人的にはかなり昔の漫画なので、海外ファン率が高めになるのかもしれない。
しかしはるばる海外からこの場所に来るとは。なんという行動力。
あぁ……夏の青い空の下でこんなところを歩いてたら実に青春だなあ……。
自分の青春は特に良い感じのイベントもなく、ただただ田んぼに囲まれていたのでなんとも言えない気分だ。
いや別に田んぼが悪いとかじゃなく、そもそもゲームのために速攻で家に帰って青春を浪費していた自分が悪いのだが……。
そんな事を考えていたら遠くに江の島が見えることに気づく。
江の島から始まった今日の観光もこれで終了だ。
本当に鎌倉周辺を満喫した一日だった。
かなりの活躍をしてくれた自分の足にも感謝だ。
ニート時代から比較して、本当に頼りになる存在に成長した。
旅が終わる。
この何とも言えない物寂しい感覚が好きなような嫌いなような。
東京の人混みから逃れたかと思いきや、鎌倉の人混みに揉まれ、
でもなんだかんだで面白い旅だった。
兄の代わりにこの場所に来れたのも良かった。
しかしこう……ちょっと心残りもあるな。
実は、まだ1日くらいなら休みには余裕がある。
心残りを解消しておこう。
人生どうなるかわからないのだから。
そんなわけで、もうちょっとだけ旅は続く。
次回↓