まるで実家!?地域の笑顔を作るコミュニティ「近藤さんちのおにぎりカフェ」
【1035むすび】近藤さんち(与野)高菜《1064日目》
「ただいまー」
思わず、そう言ってしまいそうになってしまう。
懐かしいというか、落ち着くというか。まるで実家でくつろいでいるみたいな、そんな気持ちになれるお店を見つけた。
そこにあったのは、あたたかいおむすびだけでなく、人と人とのつながりだったり、その笑顔だったり。
今の時代に大切なものが、ここにはたくさん詰まっている気がした。
JR京浜東北線の与野駅を降りて、住宅街に向かって通りを歩いていく。
写真をよく見てもらうとわかるけれど・・
この時は見事なまでの「天気雨」
太陽の光が眩しいくらい降り注いでいるのに、雨もしっかり降っている。
自分がさしている傘は、日傘なのだろうか。
それとも雨傘なのだろうか。
なんて、どうでもいいことを考えながら先へ進んでいく。
さらに5分くらい歩いただろうか。
クリーニング屋さんがあるようなどこにでもあるような普通の街の景色。
でもそこに…
なにかが見える。
えっ、まさか?
突然現れた、「おむすび」ののぼり!
でも、おかしい。
まわりにおむすび屋さんらしきものが、見当たらない。
横を見るとクリーニング屋さん。
おっ。雨の時はドライ品2割引きなのか。
でも、今日みたいな天気雨の日は適用になるのかなあ。
晴れと言われれば晴れてるしなあ。
どっちかなあ。
なんて、どうでもいいことを考えてしまった…
話を戻そう。
そうだ、おむすび屋さんを探しているのだった。
もう一度、周りを見てみる。
すると、クリーニング屋さんの横に、こんな看板を発見した。
「おにぎりかふぇ こんどうさんち」
やはり、おむすびを売っているお店があるらしい。
しかもカフェなんて、ちょっと洒落てる。
よし、行ってみよう!
と思ったけれど、どうしてもカフェみたいなお店が見つからない。
いったいお店はどこにあるの?
門をくぐって、クリーニング屋さんの裏手に回ってみる。
このクリーニング屋さんは店舗兼住宅になっていて、裏手には住宅部分があった。
さすがに、よそ様のお宅の中に入ることはできないし、ジロジロ見ることも気が引けちゃう。
でも…
玄関の扉が網戸になっていて、中の様子が少し見えてしまった。
そこには、おむすびのメニューが書かれた張り紙がうっすらと見えていた。
もしかして、ここがおむすびカフェ??
勇気を出して、呼び鈴を鳴らしてみる。
「ごめんくださいー」
「おむすび食べたいのですが・・」
「はーい」
お店の方が出てきてくれた!
ほっ。
やはり、ここはおむすびカフェだったのだ。
お店の入口というか玄関には、お客さんたちの靴が並んでいる。
靴を脱いでスリッパに履き替える。
まさにお家にあがるみたいだ。
「お好きなところにどうぞ」
お邪魔しますー
ここは「近藤さんちのおにぎりカフェ」
クリーニング屋さんのご自宅部分を改装した、おむすびが食べられるカフェスペース。
なんだろう。
言葉にできないけれど、なんか落ち着く。
懐かしいような、心がくつろげるような。
なんとなくだけど「実家に帰ってきた感じ」なのだ。
板張りの部屋や畳敷きの部屋が、つながって大きなスペースとなっている。
そこにはちゃぶ台もあるし、ソファもあるし、中華料理を食べるときに使うような大きな円卓もある。
大きな古時計があったり、子供たちが書いた落書きもあった。
奥のスペースのソファの席に座ってみた。
先に何人かのお客さんがいて、ごはんを食べている。
よし、自分も注文しよう。
選んだのはこちら!
おにぎりセット 600円
おにぎり2個におかずやお味噌汁もついてくるか。
これは、ちょっと楽しみ〜
そして、おむすびが運ばれてきた!
ひゃあ。うまそうー!
おむすびに味噌汁に日替わりおかずのほっけの塩焼き。
おひたしやきんぴらなど小鉢もたくさんついている。
嬉しすぎ!
高菜のおむすびをほおばる。
出来たてでほかほか!
ふっくらむすばれたごはん。
その中に高菜がたっぷり入ってる。
懐かしいような、優しい味わい。
作った方たちの人柄が表れているみたいだ。
お店のみなさんにお話を伺ってみた。
(みなさん、めちゃくちゃ明るくて、笑顔が素敵でした)
この「近藤さんちのおにぎりカフェ」は、クリーニング屋を営んでいる近藤さんが、ご自宅の一部を開放しご近所の方が集まれるようにしたコミュニティスペース。
そのスペースを利用して、近藤さんやお知り合いの松澤さんたちが、週に2日間だけおむすびを食べさせてくれる、おむすびカフェを開いてくれているらしいのだ。
こんなに素敵なのに2日間だけってもったいないと思ってしまったけど、これが無理なく続けられるペースらしい。
たしかに無理せず長く続けてもらえた方がお客さんとしても嬉しいかもしれない。
そのぶん、他の曜日にはギャラリーやイベントなどもやっていて、お子さんから年配の方まで、地域のみなさんが交流できる場が作られているそうだ。
スペースの利用のことを聞いたら、申し込み用紙を見せてくれた。
えっ。2時間で1000円!
自分も都内とかでイベントスペースを借りたことがあるけれど、とてもこんな価格では無理…
もちろん、このコミュニティスペースの趣旨やその考え方に共感していることが前提だけど…
こんなかたちで地域に提供いただけているなんて素敵すぎる。
そうそう。
接客も素敵だったな。
お店の方が来店されたみなさんに「はじめですか」「また来てくださいね」など、お声掛けしていたのだ。
それが、すごく自然な感じで、ちょっと嬉しいのだ。
このお店にいるだけで、なんだか自然に笑顔が生まれちゃう感じがするのだ。
今の時代、周りと交わることが少なくなり、孤独を感じてしまうようなこともある。
そんな時に、気楽に行けて美味しいおむすびを食べられて、ちょっとお話ができる場所。
そんな場所が近くにあるだけで、癒されるというか、元気になれるというか、気持ちが少し楽になれる気がする。
文章だけだと、この感覚がうまく伝えられない…
もし機会があれば「近藤さんち」にお邪魔してほしいな。
ご馳走たまでした!
(あっ、近藤さんに天気雨でもクリーニングの雨の日サービスが受けられるのか聞くのを忘れてた 笑 )
後編では、これからの時代に必要なコミュニティの要素とファンベースについて綴りました。
笑顔になれるおむすび屋さん、大好きです!
#日記 #エッセイ #フードエッセイ #グルメ #料理 #おむすび #おにぎり #毎日更新 #1000日チャレンジ #コラム #フード #1000のおむすびを食す男
#世界でいちばんおむすびを語れる男 #近藤さんち #コミュニティ #ファンベース #カフェ #コミュニティスペース