分け合えば余る
新型コロナウイルスの影響で、全国の小売店でトイレットペーパーやティッシュペーパーの買いだめが相次ぎ、店頭で品薄状態が続いています。同志社大学心理学部の中谷教授によれば、「品薄になると耳にした人が、普段の倍の商品を買うと品薄になり、店頭から商品がなくなります。それを目にした人が、さらに必要以上に購入して品切れ状態になって社会現象となる」と分析しています。
2011年の東日本大震災の直後にも発生した「買占め」問題ですが、今回は商品の98%を占める日本メーカーの国内生産ラインも通常通り稼働しており、十分な在庫もあるという。
「うばい合えば足りぬ 分け合えばあまる うばい合えばあらそい 分け合えばやすらぎ」という相田みつをの名言のように、自己中心的な思考ではなく、譲り合いの精神を持って生きていけば、快適でずっと過ごしやすい世の中になると思います。東日本大震災の日本人の譲り合いの精神は、世界のマスコミに感動を与えました。
新型コロナウイルスの感染予防のため、日本中でマスクが不足しています。「マスク一箱4万円」で売る悪質転売屋まで出てきて社会問題になっています。(文春)使い捨てマスクを洗って再利用する猛者まで現れるようになりましたが、メーカーは「本来の機能が損なわれるため、お勧めできません」と語っていました。そうは言ってもマスクが手に入りずらい現在、「飛散軽減のため、マスクをしないよりはマシ」と言っている専門家もいます。3月は、新型コロナウイルスだけでなく、花粉シーズンなので、花粉症の私にとってはダブルパンチです。
「生産元が中国です。品薄になる前に事前に購入しておいた方がいい」という悪質転売屋のネット拡散がきっかけとなって、小売店で一気にトイレットペーパーとティッシュペーパーが品薄となり、厚生労働省が冷静な対応を促す発表(2月28日)をする事態となりました。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、小中高校が3月2日から約35日休みとなり、東京ディズニーランドとユニバーサルスタジオジャパンも3月15日まで閉園となりました(注、現在でも閉園中)。こんな出来事が起こるのを誰が予測できたでしょうか。日本の経済は本当に大丈夫なのでしょうか?「人生には上り坂、下り坂、そしてまさかの坂がある」と言いますが、きっと天が与えた人類の試練と受け止めて、夜明けには素晴らしい未来が待っていると願いたい。