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【Report】恵比寿のコミュニティファーム「grow FIELD EBISU PRIME」

こんにちは! TUFメンバーのけいこです。
今日はメンバーのみんなと、プランティオ株式会社が運営しているgrow FIELD EBISU PRIMEにお邪魔して、代表の芹澤さんにお話を伺いました。

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プランティオは、都市のアーバンファーミングにフォーカスして、環境負荷が高い既存の農業の方法一択ではなく、自分たちで作物を育て地産地消、自給自足も選択肢を作る。そんなプロジェクトを2015年から進めているスタートアップです。

スマートフォンアプリ「grow Go」について
「grow Go」はアーバンファーミングをネットワークするためのコミュニティ&SNSアプリ。登録された個人や企業のファーム(プランターひとつのベランダ菜園からOK)は任意で地図上に公開され、それぞれの育成状況を見ることや自身のファームで育てている野菜の育て方のヒントをもらって伴走してくれる、そんなアプリです。また、プランティオ直経営の”フィールド”と呼ばれる畑を一緒に育てるコミュニティに加わることもできます。(現在は神泉と恵比寿、松濤、日本橋の4箇所)

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(恵比寿のフィールドへの入り口。このスマートロックがすごい)


このフィールドでは、growのシステムでメンバーのフィールド・アクティヴィティが共有されます。今回、実際にアプリをインストールしたスマホを持ってフィールドの扉に近づくと、スマートロックが感知され解錠! これでメンバーはフィールドに入ることができ、また同じフィールドをフォローしているメンバーに通知が行くので、リアルタイムでメンバーがフィールドの状況を共有しながら野菜を育てられるのです。

前述のログイン通知以外にも、どの野菜に誰がどういうお手入れをしたかを登録すれば同じく共有され、水の過不足やお手入れの重複も防げて生育の進捗や必要なことがログでわかります。また現在の段階、必要なtodo手順やアドバイスが一目でわかる生育カレンダーによってフィールドのフォロワーがいつでも野菜を最新の状況を知って効率よく育てられる親切設計。いつも見知ったメンバーと、お手入れに行ったフィールドでコミュニケーションを取れたら、ファームをコアにした新たなコミュニティが生まれそうですね!

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※芹澤さんが手にしているのは、IoTセンサー「grow CONNECT」

海外のアーバンファーミング:
実は海外のアーバンファーミングはかなり普及をしているものの、アメリカでは貧困から自給のために発生し、イギリスでは20世紀初頭の農業崩壊から始まっていることなどから現代的な、ITのリテラシーとあまり縁がない状況が続いています。例えばいつ誰が何をしたのかが把握出来ていなく、アナログな無駄も多いのが現状で「先進」とは言いにくい状況です。
そして近年発達している日本でのアグリテックの分野はそのほとんどが「産業」としての既存の農業、専業農家向けにフォーカスしているため、コンシューマー向けのアグリテックのスタートアップはプランティオがほぼ唯一のサービスの提供をしている状況。そのため、「grow」は、世界で唯一のIoTでのアーバンファーミングシステムということなのです。

日本のアーバンファーミングの壁:
アーバンファーミングを社会実装するにあたり、法律、条例などの様々な規制があります。農地法によって、遊休地では「農業」が出来ないため、プランティオは「農的活動をサービスとして行なっている」という位置付けになります。ここ、恵比寿のフィールドも、growによって管理された活動記録を定期的に不動産会社へ報告しています。また、契約した飲食店で利用されているLFCのバック型コンポスト※を用いた堆肥づくりにあたっても同じくチェックすることがたくさん。お店で一次発酵をし、プランティオで二次発酵、そして三次発酵をさせたあとにもコンポストを使った土を第三者機関に提出し土壌が食品安全基準に合致しているか定期検査を行なっています。
現代の生活や、農業という産業のスタイルに沿った法改正や条例の更新をしていくためにも地道な活動がまだまだ必要なんですね。
LFCコンポストは個人でも購入出来ますので、興味がある方はぜひ!

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ちなみに、これは間引いた三寸にんじん。そのまま食べられます、微かに甘くて美味しかったですよ。間引いた野菜はその場で食べたり持ち帰って料理にしたり。土から知っているという安心感が素敵ですね。

また、食べた後に生ゴミが出たらこんな風に貯めてます。これが恵比寿のフィールドのコンポスト装置になっています。

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最後に芹澤さんからメッセージです。
「既存の農業はまだまだ環境負荷が高く、特にフードロスという観点では産地や流通過程などでのロス率も高く、また輸送の過程でCo2排出もしているため、海外ではこのような既存の農業とアーバンファーミングをバランスよく使い分けている事例が多くあります。そして、私たちの作っているIoTやAIを上手に使い「必要なものを」「必要な分だけ」「必要な場所」で最適に栽培する技術は、グローバルでも有用だと考えています。
今回、世界的なパンデミックに伴い、ライフラインが分断された際のグリーンインフラの重要性が顕在化しました。このようなマイクロ・ファーミングを通じたグリーンインフラの構築は、都市に住まう方々が持つべき重要な”生きる力”です。
みんなでたのしく野菜を育て、たのしくシェアすることで、生きる力を付けて行きたいですね!」

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芹澤さんの熱い思いとアーバンファーミングの有用性、そして実際に土に触っての楽しさがとても伝わった一日でした!
この楽しみやおいしさ知る人が増え、マイクロファームのグリーンインフラが私たちの当たり前のチョイスとしてあげられる日常を目指して、これからも一緒に活動よろしくお願いいたします。

追記:TUFメンバーのひろとくんが、8月からgrow FIELD EBISU PRIMEのコミュニティオーガナイザーに任命されました。実際に何をするのか、活動については続報の記事をお楽しみに!

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