ソルフェジオ周波数と、答を知っている水の泉について(2/2)
ソルフェジオ周波数という言葉をご存じだろうか。何故そのような単語に行き着いたかは、前回のこちらの記事を参照いただきたい。
何にせよ運気を上向け、社会の束縛から魂を解放し、真実の愛に目覚める周波数があるのだという。わたしはその言葉について出所を調べることにした。なんといっても自分の人生では一度も出会わなさそうな言葉のオンパレードである。
レオナルド・G・ホロウィッツ
なんでもこの宇宙の真理を発見した人物が存在するのだという、もちろんこのたぐいの人物が、アメリカ人で無いわけが無い(偏見の結晶体たるわたしは、勝手にこういう人物をアメリカンウェイズと呼んでいる、もう少し短く呼べばアムウェイズだ)。彼は例にもよってアメリカで何冊もベストセラーを著し、そして一冊は日本語に翻訳されているのだ。
ホロウィッツさん、あなたはなにものですか?
この書籍によれば、彼は当初歯医者だったそうだが、やはり大いなる真実に覚醒し、そしてワクチンによる病毒、イルミナティによる支配に氣付いたので、ついにこのような活動を始めたのだという。
なんでも440Hzではなく、全ての愛にして宇宙の真理たる528Hzがあれば、あらゆる問題は解決する。どこかで聞いたような台詞であるが、「440Hzは広告代理店が人民を家畜化するための波長」であるのだから。
ちなみに、ホロウィッツ氏、「水は答えを知っている」をいたく気に入っておられ、何度も文中で江本氏に言及しているのだ。共通してこのたぐいの人々の琴線に触れる要素があるのかもしれない。少なくとも同じ系統の思考回路をしていることは事実であろう。
あなたは、誰かに支配されていませんか?
そう、余りにも出所が出所だけに、ソルフェジオ周波数をウリにしている楽器店がこういった説に深く触れないのは頷ける。まあ、古代音楽の音階が元ネタなので、別に音に瑕疵は無いだろう。
しかし、今は、まさに大陰謀時代。陰謀論を声高に掲げる政党が次々と議席を獲得し、そして人々を飲み込み続けている。
自分の人生を生きていますか?
あなたの本来のDNAを修復しよう
彼らは問いかける、あなたは本来の人生を生きていないのでは無いか?その原因は環境汚染かもしれないし、悪の周波数にDNAを破壊されたのかもしれない。そしてその謎は、ある規則性、アルファベットを読み替えたり、簡単な算数を行うことで明らかになるのだという。そう、隠されたダヴィンチコードと、世界の真理の幾何学が、それらを明らかにする。
愛の周波数は全てを救う、陰謀論のレトリックを超えて
円周率が正しくない、正しい円周率を求めれば、真実が見えるという言説は、数学的思考を入力されたわたしたちには到底理解しがたいものだ。しかしながら、ここは全てを寛大な心で受け入れよう。
一旦理性のスイッチをオフにして、部屋を暗くして目をつむろう。きっとあなたには、今まで見えてこなかった何かが見えてくるはずだ。なんと言っても論理的思考を離れた先にこそ、この手の答は用意されている。
斜め上の旅行から、お帰りなさい
この世の中には、得体の知れない不安を抱いた人々がいる、程度の差こそあれ、わたし自身にも何かその要素はあるのであろう。世の中の全てに理屈を付けたり、適切な解決策を示したりすることなど、不可能なのだ。不安や疎外という未達の感情は、誰しもが持っているものである。
だが、理屈は全て止揚し、そして落ち着いた音楽を流そう、それは決して悪い事では無いだろう。それは、カズオ・イシグロの言った縦の旅行ではないかもしれないが、せめて、ときどきは斜め上の世界を垣間見よう。
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