地に足が少しずつ
積み上げる、というのをnoteをはじめた頃からずっとやりたかった。
確かnoteをかきはじめたのは20代終わり頃で、非正規社員をしていたあたりだったと思う。正社員でやっていてなかなか思うようにいかなくて、自分探しと言いながらだらだら一年ニートして、非正規社員になって、そこでようやく自分の人生が全然うまくいっていないことに気が付いた。
同年代が持っているものを全然持っていなくて、常に行き当たりばったりで、今までやってきて何も手に残っているものがない感覚。
それは物も同じで、常に物としても何かが欠けていた。雨の日に靴をびちょびちょにして、レインブーツを買うということも思いつかない人間だった。
自分がいろいろなものを持っていなくて、人生を積み上げていないことが怖くなって、noteでいろいろ記録をしようとした。で、結局それも適当に放り投げたりして、それでもちょっとずつ、新しい選択をしてきた。
最近、朝起きたら喉が痛かった。
空気が乾燥してきたなと思って、加湿器を出した。noteをはじめた頃に、加湿器という存在を理解して、購入したその時の自分としてはちょっと良い加湿器。
多分自分はちゃんと手入れが出来ないだろうと思い、鍋をわかして加湿しているのと同じような、常に消毒してくれているタイプの加湿器。
これは、自分が欲しかった「積み重ね」だなと思った。
季節が変わっても、去年使っていたものをまた今年も普通に使えること。
それまでは毎年適当にものを買って、使わなかったり、どこかへ行ったりして、いつも手元に何もなかった。
それが、加湿器が残っていた。
去年買った、ちょっといいコートもあって、すぐに着ることができた。
ユニクロのマフラーとか、メルカリで買ったカシミアの薄いマフラーとか、手袋とか、ちゃんと残っていた。
普通の人にとっては当たり前かもしれないけれど、「次の年も使えるものを買って」「ちゃんとしまって」「ちゃんと出す」ことが出来て、なんだか心強いような不思議な気持ちになる。
キャリア迷子で、ずっとさまよっていた。今の会社もすぐ辞めようと思って、占いで相談したりとかもしていたけど、もう少しで3年になる。社内の人間関係も出来て、なんだかんだいろいろ業務もわかるようになって、年収ももともと目標としていた額に、今年はおそらく届きそうだ。
これも、自分が欲しいと思っていた積み重ねだった。
普通の人は、多分こういうことを、20代半ばあたりですでに経験していると思う。
私は+10年くらいかかっているが、ようやく少し、地に足がついてきた気がする。
急いでも、すぐにやめてしまうことはもうさすがにわかってきた。
ゆっくりでいいから、こうやってnoteに記録したり、新しい選択をしたりして、さらに少しずつ、積み重ねていきたい。