探索1:住宅街に潜む謎の神社「招福神社」
こんにちは、今回は福岡県福岡市南区にあります「招福神社」についてご紹介しようと思います。
住宅街の道路の突き当たり、小学校のすぐ横にこちらの神社は鎮座しています。
木が繁っており、少し林のような佇まいは家が多い住宅街の中では独特の存在感を放っています。
入口には朱色の綺麗な鳥居があり、第一印象としては「手入されている町の小さな神社」という印象を抱かせるこの神社、境内は少し不思議なことになっているんです。
ではまず簡単にこの神社をご紹介します。
鳥居をくぐり境内に入ると左手側に祠、右手側には仏像が並んでいます。また、まっすぐ進むと裏手側の入口になっていて鳥居があります。
祠は2つ。片方はわりと立派な石祠、もう片方は小さめの簡素な石祠となっています。
仏像はお堂に毘沙門天と弁財天。その横に左から不動明王、地蔵菩薩、弘法大師、慈母観音が並んでいました。
御由緒は看板などはなく、情報もなかなか出てこないため不明です。
本題の「何が謎なのか」についてお話しようと思います。
現在、この神社は境内がなぜか荒れているのです。
石祠はどちらとも扉が開かれ、中にあったであろうものは詰められたり祠の下に置かれたりしています。
また、右手側の仏像達はお堂の毘沙門天と弁財天、その横の慈母観音像を除いた残りの3体がありません。倒れたか、どこかに持っていかれたか台座には存在していません。
まあ、これだけではただの廃れた神社か台風などで何かあったのかなって感じではあるかなと思います。
しかし、個人的に違和感があります。
まず第一に、この付近は「人が少ない地域ではない」というところです。近くには小学校もあり、すぐ近くには大通りもあります。そのため、参拝時には小学生も結構通っていましたし、通勤中の人もよく通っていました。
そのため、人口減少により忘れ去られた、壊れても直されなくなったというのは考えにくい気がします。
まあ、人がいても必ず管理されているということはないわけですが。
もう一つ、「鳥居などが綺麗である」点も気になります。境内の様子に比べ鳥居は綺麗な朱色をしていて、扁額の文字の掠れなどもありません。また、張られたしめ縄も綺麗です。
また、調べた時に見た過去の画像(平成26年)だとしめ縄はなく、どちらかの鳥居の扁額には「稲荷神社」の文字が見受けられました。(当時は境内も荒れていなかった。)
少なくとも平成の終わり近くまではしっかり手入れされていた可能性が高そうですね。
これらのことから、現在の状況はいささか不自然な気がします。神社という神聖な場所ということもあり、これだけ人がいるような場所で人が一切来ないということは考えにくいし、かといって手入れされた跡があるのに一部が荒れているというのも不思議です。
一応遷座したという可能性はありますが、遷座後の場所はわかりません。なので、少し考えにくいかなぁと思います。
なぜこの神社がこのような有様で、今後どうなるかは分かりませんが、こういう場所もあると少しでも記憶に残ってくださいましたら幸いです。
それではご覧いただきありがとうございました。