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就職面接での質問の意図 Part2 ~あなたの趣味はなんですか?~

tucanoです。
とあるホワイト企業で人事、主に採用関係に携わっています。
2019年度では約900名の採用面接を行いました。書類選考も含めるともっと多い応募者の方と接してきたことになります。


今回も小話程度ですが、ちょっとしたケーススタディとして聞いてくれればと思います。

Part1の記事でもお話ししましたが、相手の立場に立って回答できると採用面接・・・というより、社会人生活としてとても有利に進められます。

今後より核心的な質問に対する内容を書いていきますので、今はまず地力を養うためにも、今回のテーマについて私からの答えを見る前に「▼目次」だけ見て、一度ご自身で考えてみてください。

前回の記事を下に掲載しておきます。



「あなたの趣味は何ですか?」に対するマイナス回答とは?

それに伴う質問として
Q.その趣味とはいつから始めましたか?
Q.その趣味はどれくらいの頻度で行っていますか?
などがよくあるかと思います。

結論から言うと、これらのマイナス回答は
・趣味をころころと変えている発言
・無趣味
です。

この質問の目的は?

①飽き性かどうかを確認
仕事は継続した内容の繰り返しなので、継続して取り組めることは重要です。
そのため、興味関心事を継続して抱き続けられているかを見ています。
趣味をころころと変えている場合は、気移りしやすいとしてマイナス評価になります。

②ストレス耐性やストレスの発散手段があるかどうかを確認
趣味がそうであるように仕事もすべてが好きなことばかりではありません。
つらい時期・退屈な時期を切り抜けてきたノウハウが身についていることが重要です。
また同様につらい時期や退屈な時期に直面している間、別の部分でリフレッシュできるかどうかを問うています。
「趣味をころころと変える=その趣味をやめる」という回答はストレス耐性の面でも不足があるのではないかと判断する一要素になります。

一番望ましい回答は?

①趣味への関わり方が深いこと
「大会に参加したことは?」「その趣味で出来た友人はどんな人が多いですか?」など趣味に関する質問は展開しやすいです。その趣味に対し関わり方が薄っぺらいものではないことがわかれば大丈夫です。
ただし、「周りが見えなくなるほど」というのは、よほど職人気質な業界でない限りマイナスです。採用担当からマルチタスクや社会性(他者と協力)という部分が欠けていると見られます。
回答を用意するなら、マイナスになりかねない部分を想定しておくことをお勧めします。

②趣味を通して自分なりの教訓を持っていること
学業やバイト経験でもそうですが、「それを通して得た学び/教訓」があるといいです。挫折経験があると初めてそのエピソードを聞く面接官も得た教訓をイメージしやすくなります。
どんな経験でも良い方向に吸収できる人で、得た経験を別カテゴリでも活用できる人はプラス評価になります。
趣味を頻繁に変えていても、質問の目的や上記①を押さえた上で持論を展開できるならマイナスにはなりません。

気になった方はこちらもどうぞ。

今回は趣味について質問の意図をお伝えいたしました。
私も就活中は「なんで聞くんだ?」と思うことが多かったのですが、採用担当側に立った今、当分の間はこの質問は重宝するだろうなとは思います。
採用担当側としては、面接の合否に関わりのなさそうな質問の時ほど、応募者の本性が見えますので(笑)

もちろん、採用面接は騙しあい・化かしあいの場ではありません。
ただ、身の丈に合わない嘘を基に自身をよく見せようとする人や、自分の良さをうまく伝えきれない人がいるので、その点をうまく暴いたり汲み取るのは採用担当のお仕事です。
ただ、後者は正直もったいないなと思っています。ですので、後者の方に向けて記事を書かせていただいております。

ぜひ今回の内容は類推解釈をして、ほかの質問についても考えてみてください!


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