サービス業は経験した方がいい。

こんにちは。

そろそろ大学も決まり始めて、大学生活を楽しみにしている学生さんも多いのではないだろうか。
そんなかでアルバイトをどうしようかと悩んでいる方も多いと思う。そこで、今回は自分の経験からどんなアルバイトをするべきなのかをお話しする。

結論、サービス業は大学生で経験しておくべきだと思う。その理由は後々説明するが、サービス業を通して得られるものは大きすぎる。
まず自分の場合は今まで3つアルバイトを経験してきた。
①某食品工場のアルバイト
②塾のアルバイト
③サービス業のアルバイト
全くベクトルの違うアルバイトをやってきたので、それぞれでいろいろ感じたことがあった。ずはそこから話そうと思う。


①某食品工場
メリット
・圧倒的に稼げる。
・あまり人と関わらなくていい。
・自分のペースで仕事できる。

デメリット
・労働環境が劣悪。
・シンプルにしんどい。
・常に充満する匂いが嫌になる。
・流れ作業なので、自分を見失う。
・変わった人が多い。
・夜勤になる可能性がある。そして夜勤は地獄。

結論から言うと、やらない方がいい。
ただ、初めてのバイトとしては悪くないと思う。
まず、圧倒的に稼げる。自分の場合は日給1万円近かったので、月に10日くらいしか入らなかったが、余裕で10万近く稼げた。特に今の時期は受験が終わり、暇をしている方も多いだろう。(コロナだし…)大学生活が始まってからの遊ぶ資金を短期間で稼ぐと言う意味では、効率はいいバイトだと思う。
また、基本的に流れ作業なので、単純作業の繰り返しだ。そのため、人関わることはあまりないし、機会の流れに反かなければ、ある程度自分のペースで作業できる。

稼げるといったが、ということははかなりきつい。まずその企業にもよるが、自分の場合はバイトを入れたら労働時間は8時間だった。(労働時間は自分で選べない。)つまり、バイトを入れたら8時間は工場から出れない(実際にはここに休憩時間があるので、10時間弱は拘束される)。しかも8時間立ち仕事なので、尚更きつい。あとは食品工場なので、もちろん匂いが工場中に充満している。これに耐えるのがまたきつい。自分の知り合いはこの匂いにやられて契約途中で辞めていった。また、工場なので24時間稼働している。自分の場合はなかったが、運が悪いと夜勤になる可能性がある。知り合いが夜勤をやっていたが、死にかけていた。(一方夜勤は時給がいいので、稼ぎまくっていたが。)その点は事前に確認しておいた方がいい。

結論、かなりきついが、その分稼げる。とにかく稼ぎたい人はやっていてもいいと思うが、短期に留めておくことをお勧めする。特に何か得たこともない。強いて言えば、工場の仕組みが知ることができたくらいか。特にこれからに生きるようなことはなかった。お勧めはしない。

②塾
メリット
・圧倒的なコストパフォーマンス
・自分にもある程度学力がつく
・基本的に労働環境に外れはない
・総じて楽な仕事だと思う

デメリット
・社会との関わりが少ない
・暇
・率直にやりがいがあるかといったら少ない
・拘束時間が長いところが多い

大学生で塾のアルバイトをしている人は非常に多い。特に自分がかつて通っていた塾にアルバイトとして戻るというケースは多いように感じる。自分の場合もそうだった。そのため、ある程度勝手もわかっているので、入ってすぐ馴染みやすい。
塾のアルバイトの一番の魅力は時給だろう。コストパフォーマンスが良すぎる。時給1000円は当たり前。多いところだと1500円を超えてくる。さらに家に出向いての個別指導などになると2000円超える場合もある。塾のアルバイトはある程度その人の学力も必要になってくるので、これくらいの時給になることは理解できる。結局学生にしてみればどれだけ楽をして稼げるかなので、そういった面では非常にいいアルバイトといえるだろう。定期テストの時期や受験期になるとある程度忙しくはなるが、激務というほどではない。プライベートを犠牲にすることもないため、ワークライフバランスもとりやすい。

基本的にデメリットはないが、自分としては社会と関わることが少ないことである。自分は1年程、塾とのちに紹介するサービス業を掛け持ちしていたわけだが、環境は全く異なる。塾のアルバイトは塾外の人と関わることはまずない。基本的に向かうのは生徒であり、対年下である。強いて言えば、塾内の社員の方との関わりもあるが、限定的だろう。(アルバイトの立場で生徒の親と関わることもあるかもしれないが。)将来的に教育する立場に就職しようと思っている人はいいかもしれないが、一般的に多く人は教育には関係のない職業に就くことが多い。そういった意味で、社会の厳しさ、理不尽さに直面する可能性は考えておいたほうがいい。おそらく、学生時代にサービス業(特に接客業)に従事していた人は、少なからずそのような状況を学生時代に経験するため、ある程度抗体をもった状態で社会人としてのスタートを切れるだろう。
また、拘束時間は長い。これはその塾にもよるかもしれないが、自分の場合は帰宅すると23時前だった。多くの塾では、夜に働くことになるため、ゴールデンタイムは確保できないと考えておいたほうがいい。(その点はどのアルバイトでも同じかもしれないが。)夜に自分の時間が欲しいという人にはお勧めしない。

結論、塾のアルバイトはその人の考え方次第だと思う。例えば、教員を目指す人、将来人に何かを教える職に就きたい人はやって損はないと思う。根本的に、コスパがいいアルバイトがいい人もとりあえず塾のアルバイトをやっておけばいい。ただ、以下のような人には向いていない。アルバイトを通して社会人スキルを身に着けたい、やりがいを持って働きたい、多くの人と関わりたい、こういった考えを持っている人は、確実にサービス業のアルバイトをやったほうがいい。

③サービス業
メリット
・社会人基礎力を身につけることができる。
・コミュニケーションに強くなる。
・仕事を通して多くの人と関わることができる。
・感謝される。
・成長できる環境に身を置ける。

デメリット
・コストパフォマンスは決して良くない。
・悪質な客の対応に当たる可能性がある。(俗にいうクレーマー)
・他の人のミスをフォローしないといけないことがある。
・覚えることが非常に多い。(アルバイト先の規模感にもよるが…)
・職場をしっかりと選ばないとサービス残業などが常態化しており、労働環境が劣悪

最後に自分がお勧めし、現在も続けているサービス業のアルバイトである。サービス業の一番のメリットは学生のうちから社会に触れることができることである。この経験は確実に社会に出てから生きる。例えば、電話対応であったり、顧客対応、言葉遣いなど身につくことが多すぎる。自分が塾のアルバイトを辞めてサービス業に専念したのはこの要素が大きい。おそらくあのまま塾を続けていたら、社会人になりお客様と接するとなったときにテンパるだろう。電話に出るときも極度に緊張してまともに話すこともできないだろう。サービス業を初めてすぐのときは自分もこんなふうだった。だが、これは学生だからある程度は許される。一方社会人になったあとはどうだろうか。お客様は一人の自立した社会人として自分を見てくる。お客様からすれば新人社員の自分もベテラン社員も同じ会社の社員である。アルバイトではない。そこで社会人らしい対応ができるかどうかで、印象は大きく変わってくるだろう。そういった意味では社会人としてのスタートに大きな差が出てくる。もちろん環境の違いから自分も初めは緊張すると思うが、それでもそれなりの対応はできる自信がある。少なくとも学生時代全く社会に触れず、楽を求めてぬるま湯に浸かってきた人よりはできるだろう。その点、今いい経験をさせてもらっていると思う。
また、業種にもよるが、自分の場合は客層が広いため、老若男女多くの人と関わることになる。強制的にコミュニケーションを取らざる負えない環境にあるため、必然的にコミュニケーション力は上がるし、目上の方への対応も経験できる。
社会人になるための準備は必要以上にできる。

デメリットとしては上記で紹介したようにいくつかあるが、逆にメリットともいえるものもある。まず、時給だが、愛知県では基本1000円前後だろう。その割に大変なことが多い。自分の場合は昇給制度があるため、1000円以上はもらっているが、前述の塾などに比べたら割には合わないと言える。
サービス業の一番の懸念点はクレーム対応である。もちろん会社のミスでお客様に迷惑をかけてしまった場合はしっかりと謝罪をし対応しなければならないが、問題になるのは今社会でも問題になっているカスタマーハラスメント(通称カスハラ)である。こればかりは避けようがない。自分も何度か対応に当たったことがあるが、理不尽極まりない。自分に一切の非はないものとして高圧的な態度をとってくるので埒が明かない。かといって、こちらも強引な手段には出れない。結果としてお客様の要求を飲むか、中立案でその場を収めることが多いが、毎回惨めな気分になる。(会社としてカスハラへの対応をマニュアル化してくれればいいと毎回思う。)しかしながら、世の中にこんな客もいるということを知れることがまず勉強になるし、BtoC企業に就職しなければ社会人になってからは対応にあたることはよっぽどないだろう。(もちろん会社の不手際による対応はあるかもしれないが。)クレーム対応の勉強と思えばいい経験を積めるだろう。
また、職場はしっかりと選んでほしい。自分の場合は時給は1分単位で出るし、サービス残業もない、アルバイトにも有給がでる待遇面は比較的いい職場である。いっぽう世の中にはサービス残業が当たり前、時間の管理は曖昧で給与に反映されないところもあるだろう。そういった職場には絶対に行かないほうがいい。しっかりと契約前にその点は確認しておくといいだろう。

結論、サービス業は社会人として必要なスキルをおおよそ経験することができる。その点では、経験者と未経験者では社会に出てからスタート位置が大きく変わってくる。社会人になる準備をしたい、自身を成長させる環境に身を置きたいと考えている学生は是非サービス業のアルバイトに挑戦してほしい。


ここまでアルバイトについて語ってきたが、何も学生生活がアルバイトが全てではない。あくまで今回の場合は自分の大学生活を元にしたものである。例えば、サークルやボランティアなどに参加し、社会人スキルを身につける人もいるだろうし、手段はいくらでもある。とにかく稼ぎたいであったり楽をしたいひとは世の中それなりのアルバイトはいくらでもあるので、自分の目的にあったアルバイトをすればいいと思う。また、人付き合いが苦手なのにサービス業に挑戦し、自分を追い込んでしまい大学生活どころじゃなくなるということも決してしてほしくない。まずは大学生活を最優先に考えてほしい。
結局自分の目的に合った、自分の性格に向いたアルバイトをすればいいと思う。しかし、もしなにをしようかと悩んでいる学生の方がいれば是非サービス業を一つの選択肢として持つことをお勧めする。自分のように多く経験できなくても何かしら役に立つ経験はできることはあると思う。学生生活をサービス業だけでやれとは自分も思っていないので、どこかでは経験してほしい。

この自分の経験が一人でも多くの学生の方の役に立つことを祈っている。
楽しい大学生活を。