閑話休題 雇われ院長はあり?なし?その4
申しわけありません。
1ヶ月ほど間が空きました。
クリニックが忙しくて、バタバタしていて、なかなかその4を書き上げることがでいませんでした。
これからまた時間があるときに書いていこうと思っています。
雇われ院長については、あとは色々と細かいところがいっぱいありますが、雇われ院長をして、かつ将来開業を考えた場合、最大のメリットは「お金の流れが見える」ことです。
これは他の業種にも当てはまるかもしれませんが、病院勤務医をしていると、お金の流れは見えません。
勤務医でも副部長や部長になれば経営収支くらいは見ることはできます。
しかし、本当の意味でのお金の流れは見えないと思います。
もしかしたら病院の院長でも「理解していない」可能性は高いと僕は思っています。
実際、僕が勤務医時代の院長は多分、理解していませんでした😂
毎年、債務超過ギリギリのデータになっていて、かつ、借入によって単年度プラスマイナスゼロの収支を見て「大丈夫だね」と言っていたのを覚えています。
普通人考えたら「いやいや、大丈夫じゃないでしょう!」って突っ込みたくなりますが、誰も突っ込みませんでした😅
人件費、医療機器、リース、減価償却、その他、いっぱい項目があり、それらが何を示しているのか?
それらがどうやってお金が出て行っているのか?
今月いくら入って、いくら出て行っているのか?
それを理解することが実は将来の開業において最も重要だと考えています。
肌感覚として、このくらい患者数が来て、このくらい検査をして、在宅をして、いくとこのくらい売上があり、このくらいの利益が出るのか〜というものが需要だと思います。
なぜなら、自分が目指すべきクリニック像が見えてくるかららです。
毎月200万円の利益でよければこのくらいくればいい、300万円なら、500万円なら、1000万円なら・・・。
そういう世界が見えてくることが重要だと思います。
あとは、開業立ち上げからやれば、赤字のリスク、期間、問題点等も見えてくると思います。
そのため、基本的に、全てを任せてもらえる雇われ院長の方が、将来開業するならメリットが大きいと思います。
人が辞めたら自分で探します、医療機器の価格交渉もこちらでします(うまくいかなかったら、知事長力貸してねは全然アリです)、会計もこちらで把握して全部見ます。
こういうスタイルの方が将来、開業した時は楽です。
事実、僕は、すべて自分がやりますといって契約しました。
ただし、前にも述べましたが、僕に最終決定権がないものは二つあり、医療機器を導入する際には必ずお伺いを立てるという点と、スタッフの給料は変更不可という点でした。
つまり、売上が上がってきて忙しくなってきたから勝手に手当をつけることは不可ということです。
ボーナスの支給額も勝手に変更はできませんでした。
でも、これはこれで良かったと思っています。
なぜかというと、スタッフがこの忙しさで、この給料は受け入れられないとか、この忙しさでこの給料は受け入れられるとか、そういうことを理解できるからです。
どうしても自分で設定できると、先走って手当をつけたくなります😁
みんなこれから忙しいからあらかじめ手当をつけておけば喜ぶかな、不満が減るかなと。
雇われの場合、「あげてあげたいのはやまやまなんだけど、勝手に決められなくて・・・。理事長に決定権があるから」と理事長を悪者にして逃げられます😂
事実、その通りなので、それ以上僕にはどうにもならないからです。
そういうスタッフの不満を理解する上でも、自分で勝手に設定できないのもある意味勉強になります。
どの時点で不満が出て、どの時点までに対応すれば不満は減るのか。
あといくらくらい手当をつけるのが妥当なのか等々、実際してみないと完全にはわからないところははありますが、それは開業してからさらに自分で見極めていくことが重要だと思います。