みんなの俳句大会|白熊杯🐻❄️「やよい賞」発表!《リコットさんの記事を追加しました》
12/25~1/25まで開催されたみんなの俳句大会「白熊杯」
たくさんの方々が、思いの詰まった俳句、短歌、川柳で参加され、大変盛り上がりました。
私自身は、今回も俳句部門に参加させていただきましたが、
〝冬らしい句〟がテーマで、季語云々難しい規則はないので、素人の私でも気軽に参加できて楽しかったです。
寒い冬でも、皆さまの俳句を詠んで心は温かい。
その中でも特に《やさしさ》を感じられる俳句に贈る「やさしさ数珠繋ぎ賞」
今回は、私がぱんだごろごろさんからバトンを受け取り、審査員を務めることになりました。
「やさしさ数珠繋ぎ賞」とは
受賞者が次回の審査員となり、その名前を冠した賞として、連綿と《優しさを感じる俳句に引き継がれていく賞》です。
前回の「ぱんだごろごろ賞」の様子
審査員をするならば、少しは侘び寂びが分かるように勉強しなければ、
あぁ、季語も分からない、、と慌てていると、歴代の受賞者の方々から「勉強は不要!」「心で感じればよいから」「ビビビッジーンと感じるから大丈夫」等々激励の言葉をいただいて、
《そうか、ビビビッと感じるのね》と、静かにその感覚に身を委ねることにしました。
そして、その瞬間は本当に訪れました。
一枚の絵をみた瞬間、何故か涙が流れて止まらない
感情が溢れてくる、そういう時があります。
この俳句を読んだ時が、まさにそんな瞬間でした。
では、、
「やよい賞」を発表します🎊
可愛いヘッダーと賞状はrira さんが作って下さいました。
みんなの俳句大会|白熊杯🐻❄️「やよい賞」
小米雪窓辺の揺り椅子母眠る
こごめゆきまどべのゆりいすははねむる
✨詠み人はリコットさん
リコットさんの投稿記事から
俳句に思いを巡らす
粉雪(小米雪)が舞う中、温かいリビングでうたた寝をしている父と母。
母が眠る揺り椅子が静かに揺れている。
それを見つめる娘のリコットさんの優しい眼差し。
切なさや慈しみ、また一緒に過ごせる安堵感や今後への不安。それらを受け入れる優しさ。
色々な気持ちが入り混じって交差する。
昨年は、友人や知人からの、訃報や介護の話などを聞くことがあり、もうそういう年頃なんだなあと、私も母への想いを強くしました。
私の話しになりますが、10年前に父が他界し、母は猫一匹と一人暮らしをしています。
いつも元気に動いていましたが、最近はさすがに年のせいか外出も減り、寂しいそぶりを見せるようになりました。
気丈な母だっただけに、そんな変化に老いを感じて、いつまでも傍にいてくれるわけではないのだと、今更ながら気づきました。
母はいつも、どんな時でも私の幸せを願ってくれています。
私が出産した時も、夫も含め周囲の誰もが赤ちゃんに夢中でいる中、ただ一人母だけは、私の体のことばかり気遣ってくれました。
母の人生はどうだったのだろう。
一人の人として、女として、母親として幸せだったのだろうか。私は良い娘であっただろうか。
何だか、思い返すとあまり良い娘ではなかった気がして、これからは少しでも親孝行しよう、一緒に過ごす時間を増やそう、一人暮らしでも寂しくないように、穏やかに、心配なく、笑って過ごして欲しい
そんな想いが溢れました。
親の有難みを感じ、なかなか会いに行けない母に恋しさが募る頃、リコットさんの俳句と出会いました。
「料理」という、妻として、母として、長年当たり前にしてきたことが出来なくなるのは、本人にとっても周囲にとっても、辛いの一言では言い尽くせない複雑な気持ちがあるでしょう。
娘であり、母でもあるリコットさんだからこその思い。
揺れている揺り椅子に、リコットさんの揺れる心が表れているようです。
苦さも、切なさもある。
けれど、音もなく粉雪が降る情景を映す瞳は、静かで優しい。
揺り椅子が優しく揺れる。
リコットさん、勝手な解釈をしてすいません。
でも私の心は、御句によって大きく揺り動かされました。
何度も読み返し、その度に切なく温かい気持ちが込み上げ涙が出ました。
人生で大切なものに触れた気がします。
この記事を読んで下さっている方の多くも、母であり、また娘でもあります。
そんな皆さんの心にも、きっと優しさが伝わるでしょう。
母へ子へ リコットさんへ、感謝の気持ちをお伝えしたいと思い、曲を贈ることにしました。
back number「手紙」
リコットさん、どうもありがとうございました。
「やさしさ数珠繋ぎ」のバトンをどうぞ受け取って下さい。
そして、もしよろしければ、そのバトンを次に繋げていただけますでしょうか?
どうぞよろしくお願い致します。
リコットさんが受賞後記事を書いて下さいました。
記事より
この言葉が嬉しく、そして安堵しました。
お互いに、ですね。
私も温かい俳句を拝読する度に、心が癒されるのを感じました。
「白熊杯」で、たくさんの俳句をじっくりと味わう機会をいただきました。
忙しくて、時にやるせなく心がささくれそうな時にも、心温まる俳句が私を癒してくれました。
「やよい賞」は一句ですが、他にもたくさんの心を温めてくれた俳句があります。
すべてをご紹介できないのが残念ですが、いくつかの作品を、この場をお借りしてご紹介させていただきたいと思います。
岬より届いた花は野水仙
水仙を雪中花とも言うと初めて知りました。
花を見て、その花を好きな人のことを想う。
素敵ですね。
膝掛けで犬をくるみぬ午前二時
冬の午前二時、寒いですよね❄️🥶
優しいなぁ。
降る雪に消えてく背なか紅椿
雪の中、会いに来てくれたのかな。
真っ白な雪に赤い椿が艶やかです。
冬林檎八等分のニの甘さ
ワイルドの対義語は何冬苺
酸っぱさや甘さも個性蜜柑なり
果物好きなので、見ただけでニコニコです^ ^
どれも好きで選べないので、全部載せました。
全部食べたい!
布団着て義母独り聴く深夜便
義母にもたくさんお世話になりっぱなし、子供達を可愛がってくれて、美味しいものを作ってくれて感謝しています🙏
暖かく過ごして下さい。
願っても願っても来ん冬麗
冬麗、明るく晴れ渡る、麗らかな春を感じさせる冬の日が好きです。
そんな日がきっと来るよ。
白雪が空を飾って土癒やす
雪って何だか暖かいですね。(変な言い方だけれど)
自然の循環は美しく、厳しさを内包する優しさがあります。
ふくれ面たいやき前に君の負け
ちょっと悲しかったり、悔しかったり、怒ったり、そんな時はあんこの甘さが心に染みるのよ。
冬眠を守れる洞の温かさ
人も、長い人生を歩く中で冬眠する時もある。
温かく見守ってくれる人がいる。だから安心して休んでいいんだよ。
蒼穹に軽く運命を跳ぶうさぎ
昔「セーラー服と機関銃」の歌詞の一節
《希望という名の重い荷物を 君は軽々と きっと持ち上げて笑顔見せるだろう》が好きでした。
運命を軽く跳び越える
運命がたとえ重くても、ウサギのように軽やかに跳び越えて行きたい。
温かい俳句をありがとうございました。
最後に
みんなの俳句大会「白熊杯」ホストのしろくまきりんさん、細やかにサポートしてくださった運営の皆さま、ご参加下さった皆さま、素敵なイベントを盛り上げ、楽しい機会をありがとうございました。
「ほら、いつもそばにいるよ」
可愛い白熊ちゃん、ありがとう!!!