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J.P.ズデクリック:コラール・アンド・シェーカーダンス
ジョン・ポール・ズデクリックは1937年アメリカのミネソタ州で生まれた。ミネソタ大学で作曲・音楽理論の博士号を取得し、現在は作曲家、クリニシャンとして活躍している。
この曲は1972年にアメリカのアトランタで開催された音楽教育コンベンションで発表されて話題となり、題名の通り「コラール」と「シェーカーダンス」の2つの音楽で構成されている。
先ず1つ目は「コラール」。これは、1つのフレーズの旋律で
長生 淳:奔馬を秘めて
長生淳は1964年茨城県で生まれた。3歳でピアノを、7歳でヴァイオリンを始める。東京藝術大学を卒業し、同大学院修士課程を修了する。作曲を永富正之、野田暉行に師事する。現在は東邦音楽大学講師を務めている。
作曲家、編曲家としても活躍しており、氏の作曲した作品は第2回日仏現代音楽作曲コンクール特別賞、第54回日本音楽コンクール作曲部門第2位、第4回現音作曲新人賞入選、第57回日本音楽コンクール作曲部門
V.クォン:サウンド・アンド・スモーク
ヴィエット・クォンは1990年にベトナムで生まれた。アメリカのジョン・ホプキンス大学で作曲の修士課程を修了し、現在、同国プリンストン大学にて博士課程の履修中である。
吹奏楽曲の作曲はこの作品が3曲目で、前作の「ジクラット(Ziggurat)」で2010年にフレデリック・フェネル作曲賞を受賞し、この作品では2012年にウォルター・ビーラー作曲賞を受賞している。
曲名の「サウンド・アンド・スモーク」
J.マッキー:クセルクセス
ジョン・マッキーは1973年アメリカのオハイオ州で生まれた。ジュリアード音楽学院でジョン・コリリアーノ(1938年-)に、クリーヴランド音楽大学でドナルド・アーブ(1927年-2008年)にそれぞれ師事する。
全米吹奏楽指導者協会(American Bandmasters Association)が年に1度、優れた吹奏楽曲の作曲者に送る作曲賞であるオストウォルド賞を、2005年のレッドライン・タ
R.W.スミス:プロミッシング・スカイズ
ロバート・W・スミスは1958年、アメリカのアラバマ州で生まれた作曲家で、主に吹奏楽や映画音楽を手掛けている。
アラバマのトロイ州立大学ではポール・ヨーダーに作曲を師事、同大学マーチング・バンドでも首席トランペット奏者を務めた。音楽学士号を受けて卒業した後、フロリダへ移り。マイアミ大学にて音楽修士号を取得した。この時期に、アルフレッド・リードに師事している。
現在はトロイ州立大学のバンドディレクタ
J.ニューマン:ムーン・バイ・ナイト
ジョナサン・ニューマンは1972年、アメリカで生まれる。ボストン大学とジュリアード音楽院でそれぞれ、作曲と指揮を学んだ。2001年にアメリカ芸術文学アカデミーよりチャールズ・アイヴス奨学金を受け、クラシカルな形式にとらわれず、ポップス、ブルース、ジャズ、フォーク、ファンクなど、他のジャンルの音楽を取り入れた幅広い作品を生み出している。
この曲は2001年に作曲され、2003年の全米吹奏楽協会(Na
M.グールド:ミニ・スイート
モートン・グールドは1913年、アメリカのニューヨーク州リッチモンド・ヒルに生まれる。4歳の時に耳で聴いた曲をそのままピアノで弾き始め、その才能を感じた両親が地元のピアノ教室に通わせた。この教室では楽譜の読み方を教えなかったため、グールドは即興演奏の天才として育っていった。6歳で最初の作曲をしたグールドは、8歳でニューヨーク音楽芸術研究所(現在のジュリアード音楽院)に入学し、入学試験の結果が良好で
もっとみる鹿野草平:よみがえる大地への前奏曲
鹿野草平は1980年、神奈川県に生まれる。東京音楽大学で作曲を学び、これまでに有馬禮子、池辺晋一郎、甲田潤、西村朗、藤原豊、三木稔、水野修孝の各氏に師事している。クラシックをベースにジャズやロックを取り入れた作風で、変拍子を多用することも特徴としている。
この曲は日本のとある企業より委嘱を受けて作曲され、2011年11月29日に催された企業イベントにて、東北大学学友会吹奏楽部により初演された。ビデ
A.ボイセンJr:カークパトリック・ファンファーレ
アンドリュー・ボイセンJrはイーストマン音楽学院で博士号を取得し、イーストマン・ウィンド・アンサンブルのアシスタントコンダクターも務めた。
イリノイ州の高校バンドの指導を経験し、その後、インディアナ州立大学の准教授を経て、現在はニューハンプシャー大学の准教授としてウィンドシンフォニーの指揮や指導、作曲、管弦楽法などの講義を受け持っている。また、クリニシャン・客演指揮者としても広く精力的に活動を行な
R.ノーリン:アズ・ウィー・フォーギヴ
ライアン・ノーリンは、オハイオ州クリーブランド出身で、ボーリング・グリーン大学を卒業し、現在はオハイオ州の高校の教員をしている。
この作品は地元の高校バンドの為に作曲され、曲名の「アズ・ウィー・フォーギヴ」とは、聖書の言葉より引用されている。
第1楽章の「テンプテーション(誘惑)」は、キリストが洗礼者ヨハネから洗礼を受けた後に悪魔から受けた荒野の誘惑(あらののゆうわく)をモチーフにしている。攻
J.A.カルナハン:ア・ドリーム・オブ・カミング・ホーム
ジョン・アラン・カルナハンは1955年生まれで、現在はカリフォルニア州立大学のボブ・コール音楽院の教授を務めながら、バンドディレクターや作曲活動も行なっている。
この曲は、祖国を遠く離れて働く人たちに向けて書かれたもので、馴染みの街並みを散歩したり、家族で過ごした時間、夏の嵐の匂いと言った、故郷を懐かしく思い出してもらえるような印象で書かれている。
曲名の「A Dream of Coming H
R.R.ベネット:バンドのための「シンフォニックソング」
ロバート・ラッセル・ベネットはアメリカの作曲家で、陸軍歩兵隊軍楽隊のディレクターを経て、ブロードウェイのミュージカルの編曲者となる。「オクラホマ」「ショー・ボード」「南太平洋」「王様と私」「マイ・フェア・レディ」「サウンド・オブ・ミュージック」等、主だったミュージカルのすべては彼の編曲によるもので、1955年には映画「オクラホマ」の音楽でアカデミー賞も受けている。
この曲は1957年に作曲され、
S.ヘイゾ:パルクール
サミュエル・ヘイゾは1966年に生まれた、アメリカで注目の作曲家の一人である。映像や舞台の付随音楽の作曲を中心に活動していたが、近年では吹奏楽や室内楽への作品も意欲的に書いている。
この曲は、打楽器の入り組んだリズムの強奏と、同じく強奏の管楽器の打込みによって幕を開ける。その後フルートが提示する4つの音の動きがこの曲の主題となり、曲を通して発展していく。中間部では一転してジャズの雰囲気となる。こ
J.オリヴァドーティ:序曲「バラの謝肉祭」
ジョセフ・オリヴァドーティは1893年、イタリアのカラブリア州コルターレに生まれた作曲家である。家族全員が音楽家という家庭に生まれ、7歳で町のバンドのメンバーとなり、以後家庭教師をつけた本格的な勉強を開始し、ホルン、サクソフォーン、クラリネット、作曲を学んだ。1911年、18歳で渡米してからは、ニュージャージーやミネソタに移り住み、地方の劇場や音楽団体で演奏や指揮の仕事を行い、1924年にアメリカ
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