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ククルス・ドアンの島レビュー


 こんにちは、日野烈火です。今回は6月3日に公開された「ククルス・ドアンの島」をレビューしたいと思います。作品を見ることは創作のインスピレーションにもなるのでオススメです。
 ちなみに私の好きなガンダムシリーズはGガンやアナザーガンダム系統を好んでみます。
私は最近、アニメ版の機動戦士ガンダムオリジンを見ましたが、そちらも監督が安彦さんなので作風が同じで見やすいなと感じました。私が見どころだと思う部分はいくつかあります。

ネタバレ注意! 日野烈火のレビュー!

代理ザク


①子供を守るドアンがかっこいい


 ククルス・ドアンの島はファーストの第〇〇話で出てきており、そこでも子供を育て守るジオン軍の脱走兵という設定でした。今回もその設定は変わりませんが、子供を守りながらジオン軍の作戦を阻害するという新たな闘いも追加され、ドアンの兵士ではなく戦士としての生き方が描かれています!

②出てくるモビルスーツがカッコイイ


今作の映画はガンダムはもちろん、F型ベースのドアンザク、ホバーで高速移動ができる高機動型ザクⅡなどリファインされたモビルスーツが出てきています。また、今作でドアンザクはヒートホークを使用しているため、派手な近接戦闘が見どころです!

③ギャグを混ぜて場を和ませてくれる


 安彦監督の持ち味というべきなのでしょう、シリアスで重苦しい場面でもクスッと笑えるようなシーンを入れてくれます。

④ホワイトベースの仲間との友情が熱い


 原作ですとブライトをはじめWB隊の仲間たちは15話の時点ではおそらくアムロがいなくなってもガンダム>アムロのように考えているので、『ガンダム』を探そうという会話になると思いますが、スレッガーさんやカイ、ハヤトのメンバーはアムロを探そうと奮闘しているので、原作にはない熱い友情が描かれています。

⑤元の部隊との因縁の対決


 原作では脱走兵になったドアンを探しに一般ジオン兵が探しに来ます。ですが、今作のドアンは元特殊部隊の隊長という設定になったため、元居た部隊がドアンを強襲してきます。因縁の過去と向き合い、覚悟を決め闘うドアンの覚悟が見れてとっても熱くなりました。
 
 以上でククルス・ドアンの島のレビューを終わらせていただきます。私的にはとっても良い映画でした! では、また次回~。
 

★★★新コーナー★★★
雪村加奈子の辛口レビュー


 
こんにちは、雪村加奈子です。今回は映画「ククルス・ドアンの島」を辛口にレビューします。ちなみに私が好きな作品はUCシリーズです。それではまいりましょう。
 

①MSの歴史から大きく逸脱している


 これは最近のガンダムにありがちなんですが、原作(ファーストガンダム)では生産されていないモビルスーツが出てきています。後付け設定などで『実は以前から製作されていた』となっていたりします。話を本作に戻し、各MSについて原作と違う部分を解説します。
 
★ガンダム
 ほぼ原作通り。
★ドアンザク
 機体:ダメージ加工されている。ヒートホークが追加されている。マニュピレーターで格闘は一切しない。
★ガンキャノン
 カイ機はほとんど同じ。ハヤト機が追加されている。ガンタンクはどうした?
★スレッガー専用ジム
 WB隊にジムなんて配備されていないし、そもそもスレッガーさんがWB隊に加入していない(オリジン版ではいる?)。
★ジム
 機動戦士ガンダム ジ・オリジン時系列なら製造されている可能性大。
★高機動ザク 
 原作未登場。ホバー移動するが、それはドム系統の役目でありザクがホバー移動する姿なんて見たことない。
 

後付けジムの一例(ポケ戦)


など、「ジ・オリジン」版ガンダムを読んだ人にとっては違和感はないかもしれませんが、原作派からすると「?」な状態になっております。特にドアンザクが「岩」と「素手」を攻撃手段にしないのは本当に残念だと思います。「岩」は原作だとミサイルを落としたり、ゲームだと「通常の岩」「電撃岩」などバリエーションがある武装?なのです。また、素手は一説によると「CCAの最後、アムロがシャアに殴り勝ったのはドアンの戦術を見たから」など素手=ドアンと呼ばれるほどの代名詞です。しかし、今作ではヒートホークでのとどめが目立っており、ドアンの長所の一つ56されている感じがします。
 


②ギャグと因縁関係を無理やりねじ込んだ感がする。


 アニメ版の「機動戦士ガンダム ジ・オリジン」ではキシリア・ザビの部下が情報を漏らした失態に激怒し、部下を射32するのですが、このとき「申し訳ございません。キャサリン」とキシリアが使っていた偽名を呼び、絶命します。その時、キシリアは「もう、それはいいのよ」とシリアスなのにクスッと笑えるシーンがあります。ですが、今作ではセイラとスレッガーさんが作戦の話をしている最中に
スレッガー「だから俺(のジム)をあんたの(コアファイターの)上に載せてくれないかな?」
セイラ「!」バシッ
と最初から聞いていればベッドのお誘いではないのは明白なのに、なぜか平手打ちをするセイラさん。他にもヤギを取り押さえようとする瞬間に、謎カットが入っていたりします。
 またドアンの元部隊との因縁も少し薄い感じがします。もうちょっと元部隊とMSを降りての会話とかあっても良かった気がします。
 

③キャラ崩壊


 ファーストと比べると若干、キャラの性格が違います。
★アムロ
 とがっていない。原作だと「洗脳されているんだ!」とドアンが守っている子供に言い放つという敵は敵! という部分が目立ちますが、本作では特にドアンや子供たちに反発することはありません。
★ブライト
 本作のブライトはアムロ>ガンダムのような感じがします。また上層部の命令に機転を利かせ反発するなど、原作ではちょっと考えられない姿が見れました。
 

④でも、アムロの最後の行動に整合性が取れるようになった。


 さんざん辛口でしたが、良い部分もありました。物語の最後、ドアンのザクをアムロが海へ投げ捨てます。原作だと敵がまたいつ来るかもわからない状態だったので、「さすがに無責任な気がする」と思いました。ですが、本作は地球連邦軍が制圧した地域であり、ドアンが秘密兵器を破壊したことでジオンから狙われなくなり、ドアンがザクを、戦士のドアンを気持ちよく捨てることができると思います。
 

総合


 この映画はファーストのドアンではなく、ジ・オリジン世界のドアンと思えば受け入れられると思います。また、初めてガンダムの作品に触れられる方なら、ドアンやガンダム作品に惹かれると思います。では、次回からは烈火さんのレビューに戻ります。

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