「仕事場」に憧れる。
今日も引き続き、何を書くのか悩んで迷っておりますが、10年前のメモを引っ張り出すことにします。当時の私は、アラフォーで、息子は高校生とか大学生とか、そんな感じでした。
タイトルは 「仕事場」に憧れる
既婚の女性作家のエッセイなどを読むと、よく「仕事場」という言葉が出てくる。自宅とは別に、マンションの一室などを仕事場にしているらしい。朝、自宅から仕事場に向かい、日中はそこで仕事をし、夕方になると自宅に帰ってきて家事をする、というようなことが書いてある。憧れる。
普通のお勤めをしているOLや、パートの奥さんも朝、自宅から職場に向かい、夕方に自宅に帰ってきて家事をしてるんだと思う。でも専業主婦の私が憧れるのは、その職場でなくて、本当は家でもやって出来ないことはないけども、別に仕事をする場所を持つ、ということなのである。
そこには、何とも言えない贅沢な響きがある。きっと「仕事場」に行けば、わずらわしいセールスの電話もかかってこないし、宅配便や集金も来ないし、途中で子どもが帰ってきたりすることもなく、集中して作品を生み出せるんだろうなあ。きっと私もそういう「仕事場」があれば、あっと驚く素晴らしい物がかけて、一躍有名になったりするんじゃないだろうか。想像はいつしか、本末転倒になっていく。
けれど実は子どもを寝かしつけたあとや、煮物を作りながらキッチンのテーブルで、洗濯機を何回も回しながらも、胸が痛くなるような恋愛小説を書いた作家だっているわけです。要は場所じゃないってこともわかってるんです。
今これを読むと、小説の一つや二つ書いて、どこぞの新人賞にでも応募してるような人なのかと思うけど、書いてないからね。ブログ書いてただけだからね?しかもアイドルのヲタブログとかやインディーズバンドのライブレポブログだからね?・・・寝言かな?これは寝言なのかな?
あれから10年の歳月が過ぎて、子供たちは独立し、セールスの電話もたいしてかかってこなければ、宅配便は来たとしても、集金もカード払いに変わって邪魔をするものはほぼなくなりましたよ。
平日はダンナが朝出勤して夕方帰ってくるまでは、むしろ自宅が「仕事場」と言っていいほど快適空間になったのですよ。たかが10年くらいで、それが手に入るのだと当時の私に教えてあげたい。
あと、もう一つ。
それが手に入った今、引き換えに体力はもちろん、集中力とか気力とか、なんなら語彙力も失われますよと、遠い目しながら教えてあげたい。
まるで声と引き換えに、足を手に入れた人魚姫じゃないか。
誰が姫やねん
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