26歳
26歳のわたしは、あの頃と違う。
狭い勉強部屋じゃなく、ひとり暮らしをしている部屋がある。
夜中にコンビニに行く気軽さもあるし、
門限はないし、朝まで呑み明かすこともできる。
ひとりで飛行機に乗って遠くに住む友達に会いに行けるし、
恋人と夜を過ごしたりもする。
でも
もうセーラー服を着て学校に行くことはないし、
好きな先生を寒い廊下で待ち伏せすることもない。
彼の部活が終わるのを教室で待って、一緒に帰ることもないし
友達と放課後にプリクラを撮りにいくこともない。
スカートを短くして怒られたり、
ガーディガンの色の校則違反もできない。
16歳のわたしへ。
うまく言葉にできない気持ちには今もなるよ。
些細なことでよく悩んで1日を消費するのは今も変わらないよ。
おとなになることが怖くて、でも早く大人になりたくてと思っているでしょう?
わたしも16歳のわたしに憧れるときがある。
お互い憧れあったり、ないものねだりしながら進もうね。
26歳のわたしより