幸せに縛られていた
世界一幸せな国という、カテゴライズがあることを大学の時に知った。
北欧のデンマーク、スウェーデンあたりがそう呼ばれている。
幸せって何?だった私は、幸せを知りたい!と思って、短期留学に渡った。
理由はわからない。楽しい日々だった。
今もその思い出は胸の中で輝いている。
しかし、その影で、デンマークに行く前の幸せが腐っていってしまっていた。
バイトの仲間と遊ぶことが何より楽しかった。
大学の友達と行くディズニーも楽しかった。
わたしは何を求めていたんだろう、そう思う時がある。
デンマークという国を知った気になって、幸せを知った気になって、そんな安っぽいものなのかと。
カテゴライズされた幸せが、答えなのかと。
頭で考えた、絵空事の、他人にとっての幸せに自分を無理やりねじ込んだだけではないかと。
そもそも、幸せとはあるものなのか、感じるものなのか、人から認められるものなのか。
どういう概念なのかも分からずに、何にも知らないことさえ知らない小娘が一丁前に幸せを語ることや、知ることができるのだろうか。
写真にだけ残っている、わたしがデンマークで幸せだった時の証拠。
データを消せばすぐに消えてしまう幸せ。
そんなものが幸せと呼べるのだろうか。
この写真だけの幸せを消せたときに、本当の幸せがわかるのだろうか。
幸せの呪縛から解かれるのだろうか。
幾つの後悔と、無念が襲ってくるのだろうか。
試しにやってみよう。
人生とは辛いものだから。
その上にある些細な日常が幸せだとわたしは信じたい。
いま、迷っている人や、不幸だと感じている人、遠くにある幸せを掴みたい人は、そうではない自分自身を丸ごと受け止めた上で、一つでも幸せだという些細なことを感じてから、決断をしてもおそくないとおもう。
生まれてきた目的は人それぞれだから、何してもいいけど、人を心身共に傷つけることだけはいけない。
自分もまた同じ。
他人を愛するように自分を愛してあげてください。
生まれてきてくれてありがとう。
それが、わたしは幸せだと思います。
なんだ、幸せだったんじゃんって気付いてくれたら嬉しいです。
大前提でいきている。
幸せで大丈夫だから。
ただ、防災だけはしっかりしてください。
不安定な大地に住む私たちは、不安定になりやすいから、備えることで、心も落ち着くと思います。
おわり。