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ウディネーゼ vs サッスオーロ

ファルコーニ:どうしてこのカード?

セオ:定期的にサッスオーロを摂取せなあかん身体になってもうたんや。

ファルコーニ:そうか、ほな両チームのメンバー確認しよか。

スタメン

ファルコーニ:ウディネーゼは352やな。ん?サッスオーロはなんやこれ。

セオ:わいも最初見たときは驚いた。これは3151もしくは3331とか言われるやつやな。可変の中でこの配置になるチームは見たことあるけど、あからさまにこの配置でやるチームは初めて見た。

ファルコーニ:なるほどな、あと両チームとも知ってる選手あんまおらんわ。

セオ:ジョレンテぐらいは知ってるやろ。あのジョレンテやで。

ファルコーニ:どのジョレンテやねん。

セオ:移籍しようとして1年チームに干されたあのジョレンテ。

ファルコーニ:あーあのユーベとかスパーズでプレーしてたあのジョレンテか。

セオ:お前それでわかるんややるなぁ。ほな試合内容見ていくで。まず見て欲しい画像があるんや。

ファルコーニ:ほんまに3151で並んでるなぁ。てか両チームともめちゃ綺麗に並ぶやん。

セオ:やたら整ってるよな。でも注目して欲しいところがまだあんねん。試合時間見てくれ。

ファルコーニ:14秒...!?

セオ:そや、お馴染みの“立ち上がりは前からプレス”みたいなことはせん。試合開始直後からまるで試合中盤かのような立ち振る舞いを両チームがしとる。これがカルチョや。たぶん知らんけど

ファルコーニ:なんか興味湧いてきたわ。こっからどうなったんや?

セオ:いや今まで湧いてなかったんかい。まぁええわ。ほな行くで。

サッスオーロの532崩し

セオ:サッスオーロのボール保持時はこんな感じや。さっきの画像で見てもらった通り3151の配置を取って攻めていくんや。ここで見るべきはサッスオーロの誰がウディネーゼの誰を“ピン止め”してるかや。

ファルコーニ:と言いますと。

セオ:大外はお互いのWB同士でマッチアップしとる。1トップのラスパドゥーリがドゥ・メオの周りをちょこまか動くことでピン止め。そしてマクシム・ロペスがワラシの背後に立つことでワラシが動きづらい状況を作っとる。そしてウディネーゼの2トップに対して3-1を作ることで優位に立てるってわけや。

ファルコーニ:なるほどな。でも、ウディネーゼのインハ(IH)が前に出たらハマりそうじゃね?

セオ:お、ええこと言うた。確かにインハが出たらサッスオーロの3バックに対して人数揃うもんな。
そこでサッスオーロがやったのがこれや。

ファルコーニ:どゆこと?

セオ:所謂ハーフレーンにおったベラルディ(トラオレ)が斜め後ろに降りることで相手に判断を強いるんや。

ファルコーニ:それをしたらどうなんの?

セオ:ほなウディネーゼ側に立って守備してみーや。降りたベラルディにアルスランがついていったらどうなる?

ファルコーニ:中央塞いでたアルスランが動くから相手のワントップやマクシム・ロペスへの縦パスが入ってまうなぁ。それはなんか嫌やなぁ。でもモリーナは既にトリャン見てるから…ナイティンクが出てけばいいんじゃね?

セオ:ええやん。実際この試合ではナイティンクが降りたベラルディに対して寄せに行くシーンが多かったで。そしたらサッスオーロはどうしたかって言うとトリャンとラスパドゥーリをナイティンクの裏に走らしたんや。

ファルコーニ:うわ、めんどくさ。こんなんどうしたらええねん。

セオ:これが所謂【配置で殴る】ってやつや。詳しくはらいかーるとさんの本やブログを読んでみて。
そしてこのままやとまずいウディネーゼは少し修正を加えたんや。それがこれや。

セオ:横並びやった2トップを縦並びにして3バックの中央とアンカーの選手を捕まえたんや。

ファルコーニ:これしてどんな効果があんの?

セオ:まずはインハの守備の基準点をはっきりさせれることやな。今までは周りをうろちょろされて動きにくかったけど、ここまではっきりフリーになると寄せざる負えへんからアイハンにはアルスラン、フェラーリにはデ・パウルって寄せる相手がクリアになったんや。

ファルコーニ:でもこれだけじゃさっきの斜め後ろに降りる動きされたら困るくね?

セオ:困る。

ファルコーニ:ほなあかんやないかい。

セオ:そうやねんけどそうでもないねん。よう見てみ。真ん中のセンバとアンカー捕まえてるやろやからサイドチェンジされづらいねん。ってことはある程度どっちから攻められるかボールの動きを見ればわかるんよ。人間いつどこを殴られるかわかってたらあんがい耐えられるもんやで。

ファルコーニ:へぇ〜そんなもんやねんな。でもサッスオーロ優位には変わらんやろ?

セオ:そやな。

ファルコーニ:やんな。そしたらいつサッスオーロは先制したんや?

セオ:先制したのはウディネーゼや。

ファルコーニ:えっ⁉︎

セオ:右サイドから上げたクロスをジョレンテが押し込んでウディネーゼが先制や。こんだけ手の込んだことしてても先制できるとは限らへん。それがサッカーや。

ファルコーニ:なんか拍子抜けや。

セオ:まぁそう言うなや。ウディネーゼもちゃんと相手が嫌がることやってんねんで。

ファルコーニ:へー。

セオ:わいもそこまでウディネーゼに興味あるわけではないからチラッとだけ紹介するで。

ウディネーゼはコンテ式のコピー

セオ:ウディネーゼのボール保持時は334や。両WBが前線まで上がって4トップを形成。ただこれだけやとサッスオーロにつかまるのでボールサイドのインハが外に広がってパスコースを創出(コンテ式)。この試合ではロカテッリが気合いのスライドを見せとったけど1人で68mカバーするのは無理なもんで結構ここからボールを運んどった。

ファルコーニ:そしてサッスオーロは耐え切れずに失点というわけか。

セオ:そや。撤退守備は怪しさしかなかったからな。ボール保持に全振りしてる清々しさこそわいがサッスオーロを定期的に見る理由や。

ファルコーニ:なるほど。

試合結果

セオ:そんで結局サッスオーロは攻めきれずに無得点で終わった挙句、終了間際にダメ押し弾を食らって0-2で負けたわ。

ファルコーニ:急に終わらせたな。

セオ:選手交代したり4231にしたりしたけどウディネーゼの守備固すぎて崩せんかったしもうええかなと思って。ラスト10分はカウンター受けまくってて見てられんかったわ。

ファルコーニ:ウディネーゼなかなかやるな。

セオ:そやな。1人ひとりが逞しいし上手い。なんとなく2,3年前のバレンシアっぽさを感じたわ。今回は負けたけどサッスオーロもらしさは見せてくれたから結構満足や。
ほな今日はこの辺でさいなら。

ファルコーニ:さいなら。

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