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インドのバスの中で世界平和を感じた
タイトルが大袈裟ですが、確かに大事だなと思ったので書いてみたいと思います。
首都ニューデリーで、宿から空港に行くまでの話
旅先で知り合った日本の方と同じ宿に泊まっており、英語ができる方だったので最終日だけ一緒に観光し、結構おんぶに抱っこ感はあった。
その人の方が飛行機の時間が早かったので、僕はもう少しゆっくりしても良かったが、なんせ英語ができないので一緒に空港に向かう事にした。
一緒に最寄りの駅に行く。
インドの電車に乗る時は、金属探知機のゲートや荷物チェックをされるくらいセキュリティに厳しく、そこを通過しようとした。
すると
「バッグの中を見せろ!水が入ってるだろ!!」
何やら僕のバッグの中に、水分が入ってるという事で止められた。
(水分補給用の水かな?)くらいに思っており、中身を確認すると
昨日購入したばかりの、お土産用の微炭酸の赤ワインが入っている。
ここで僕の中で、究極の2択に迫られる。
〈お土産を捨てて、英語ができる日本人と電車に乗る〉
〈お土産を捨てずに、電車以外の方法で空港まで行く〉
ここまできて、お土産を捨てるという選択肢はなかったので、
「あの〜、もしよかったら一緒にバスで空港まで行きませんか?」
「いや、俺は電車で行くわ〜」
あっさり断られる。
多分、考えても無いくらいの早さで断られた。
「あ、っすぅ〜」
としか返せない僕。
そこから別れて地上に出てバスを探す事に。
困った!多分一番最悪のケースだ!!
英語はもちろん分からない上に、バスって路線図が入り組んでて、日本のバスもあまりよく分からない時がある。
しかもバス停すらも分からない。
聞くしか無いので道行く人に尋ねるのだが、直接の空港行きのバスは無い様子。2〜3個くらい乗り継ぎしなくちゃいけないらしく。
「とりあえずここに居ろ!そして○○号車のバスに乗れ」
という事を聞き出すまでに1時間くらいかかる。
インドの炎天下の中、そこら辺のエリアをたらい回しにされた。
バスが来る!
運転手に確認!
「カモン」の合図!
これだ!と思い、乗車する。
ただもちろんこれで安心はできない。
〈乗り換え〉という最大ミッションが残されている。
乗車率150%くらいのバスの中で、運転手に
「I want to go airport.how?」
何やら色々言っていたが、ほぼ聴き取れず。
遂には運転手にサジを投げられ、途方に暮れていると
横の男性が
「紙と鉛筆貸せ」
と親切丁寧に教えてくれた。
何となく全体像は分かってきたが、細かい所まではまだ把握できていない僕に
その男性が大きな声でバスの中に向かって
「誰か空港の近くまで行く奴はいないか?」
みたいな事を聞いてくれている様子。
すると後ろの方から
「俺行くよ」
みたいなノリで、なんか話がまとまる。
距離が遠く離れており、乗車率150%なので、目を合わせ軽く会釈だけする。
そんな感じ。
そうこうしてる内に、声を掛けてくれた男性が降りる事になり、ふとその方向を見ると男性は松葉杖で生活している様子の方だった。
なので、バスから降りる時も一苦労な様子で周りから助けられていた。
なんかそれを見た瞬間。柄にも無く大声で
「thank you! thank you very much!」と言ってしまっていた。
男性は片手を上げて、そのままバスは発車した。
そして空港まで別の男性に引き継がれ無事到着できた。
「こんな事されたら、もう今後インドの事嫌いになれんやん!」
この気持ちが地球上に増えていく事が、平和に繋がるのかなぁ
そんな事を思ったインド最終日の出来事
タロ(今少し泣いてる)