新米Pがムビマスを観た PART2
はじめに
どうも。tejasです。
ムビマスをアーカイブ公開が終わるタイミングで、もう一回見た。これはそのときの感想である。感想は前にも書いたけれども、そこに書かなかったことを今回書いている。今更感はあるが、感想は文字で残しておきたい。
前は作業のことが頭にちらついたりしてしっかり見られなかったところもあるが、今回しっかり見ることができた。前に書いたところはもちろん重要だと思うが、今回新たに思ったことや前回見落としていたところを書き記しておく。
まず、春香と可奈の電話シーンとアリーナでの春香の一連のことばで号泣したことを書いておく。前者は痛いほど気持ちがわかる。後者は意味を今回改めて理解した上で、号泣していた可奈ちゃんにもらい泣きしたところもある。自分自身泣く方ではないが、今回めっちゃ涙と鼻水が出た。
初回では、流し見だっただけでなく、可奈に感情移入しすぎたのか、シアター組が思った以上に出番があったことに気を取られすぎていたのか、春香やAS組の視点から見ることが十分にはできていなかった。今回はそれができたと思う。
春香とリーダー性
志保はリーダーというものを、合理的かつ客観的に状況を判断して、最も効率の良い形で物事を進めていくものであると考え手いるのかもしれない。確かにこれは、一側面としては正しいのかもしれない。実際、美希や伊織は春香のことをリーダーとしては考え方が甘いと評価している。しかし、それでも春香がリーダーとして慕われるのには理由があるのだろう。現段階の自分に言語化は難しいけれども、春香の姿勢が周りを変える力を持っていることがその理由の一つと言えようか。かつて千早を救ったのも春香の行動であった。だから、AS組の間では「春香がどうしたいか」が大事だと言っているのだ。思えば、美希が春香にかけた言葉も、千早が春香に伝えた言葉も、伊織が皆の前で言った言葉も共通してこのことが根底にあった。やはり、春香の決断に対しての「信用」があるのだ。ただ、春香の優しさやリーダーとして周りを見て、皆の意見を聞かなければならないというプレッシャーゆえに春香自身の意見を打ち出すことがなかなかできていなかった。伊織たちはその背中を皆で押していたのだ。きっと、周りのメンバーたちは「春香ならこう言うだろう」ということもわかっていたのだろうけれど、リーダーとしての春香のため、サポートに徹していたという側面もあるだろう。いい関係性である。
「どうしたいか、だけでいい」
この物語において、かなり重要な位置を占める考え方である。雪歩が後輩たちにかけた言葉、伊織たちが春香に期待していたこと、そして春香が可奈にかけた言葉。春香はこのことを自分自身に当てはめることがなかなかできなかったのだろうけれど、仲間たちのおかげでこう思えるようになったのだと思う。そして、可奈に対する言葉として言語化して伝えることもできた。志保との口論になったときも、可奈の気持ちややめる理由を聞かなければいけないと言っていたから、「どうしたいか」が重要だという考え方は最初から春香の中にあったのだろうが、言語化できていなかったせいで自信なさげであったのだと考えられる。もちろん、上でも触れたが、リーダーとして自分の気持ちだけを優先するのでいいのか、という葛藤があったであろうことは見逃してはならない。これを大事にしていたからこそ、春香は可奈の「諦めたくない」という本心を聞いたときに心底安心していた。それにしても、「どうしたいか、だけでいい」という言葉の何と強いことか!可奈が号泣するのもわかる。挫折しかけたところを憧れの先輩に待ったをかけられ、この言葉を投げかけられるとすごく安心すると思う。きっとこれは真実なのだろう。何かをやりたいという気持ちがなければ、それをできるようになるためのモチベーションがないことになる。一方で、このモチベーションを保ち続けることができれば、いくらでも努力できる。見習わなければならない。
過去の集積としての現在と現在の集積としての未来
アリーナのステージで春香が話していたこと。過去に出会った全ての人や出来事が今の自分を作っているというふうなことを春香は言っていた。また、バネPから春香への言葉で、未来は今の積み重ねだから、今を大切に、という感じのことを言っていた。M@STERPIECEの歌詞の中にも少し違うが類似の言葉が入っている。これも重要なことだろう。例のシーンの春香の言葉はもう一回見直したいところである。
考え方は人それぞれでいい
志保が春香に謝るシーンがあった。志保は背負っているものの大きさを理解していなかったという。春香に対しては、自分はまだ春香のような考え方はできない、というふうに言っていた。志保らしい言い方だと思う。それに対する春香の返答として、考え方は人それぞれでいいんじゃないか、と言う。立場の違いや、志保がリーダーの重みを理解しきれてなかったことを春香は咎めない。ここは、志保が自分のこととしてそれらを適切に理解したのに対し、春香はそもそもそんなことに気づいていない可能性が高い。春香らしい。でも、リーダーにふさわしいのはこういうところなのだろう。
終わりに
以上、改めて思ったことである。ムビマスには大事なことがこれ以上ないほどに詰め込まれている。やはり素晴らしい作品だと思う。円盤買おうかな。。
実際ここまで感情を動かされた作品も久しぶりである。また定期的に見たい。できればリバイバル上映か何かをしてほしい。劇場で是非とも見たいものである。
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