ミドルレンジのマリンセスは3ターンで決着を付けろ
ttoです。今回はマリンセスの戦い方についてあれこれ語りたいと思います。
「デッキは1枚1枚に枚数まで根拠を考えて採用しろ」という意見もあり、それは御尤もと思うのですが、そもそもとして「そのデッキの戦い方を知っているか」という問題があります。それはエクストラデッキの14枚目15枚目に何を入れるかや波動を何枚入れるかよりずっと大切な話だと思います。
筆者のマリンセス使用歴
普段はこんなことをしないのですが、筆者とマリンセスの使用歴についてお話します。
筆者は餅禁止以前に一度CSで優勝しており、
その後しばらく離れ、イシズティアラメンツ全盛期に再度組みなおしてCSに持ち込むという行為に及びました。
その結果として1年では4×2、トナメ×3という「まあ環境外にしてはそこそこやれたんじゃないの?」くらいの成績を残しています。
96人CSでトナメ残り
32人
まあ2022年ということで大会参加人数が少なくて参加人数が少なかったこともあると思います。ただマリンセスに罪のないことです。よりバチバチした環境を求めて遠征したりもしました。
ちなみに関西では展開型が強く、誘発を多く積めるマリンセスは比較的(これ大切)強いと感じました。
そのくらいのレベルのプレイヤーと思ってもらえればと思います。
マリンセスが強く戦えるターン
さて本題に移ります。一般にマリンセスはミドルレンジと呼ばれます。それは制圧力の高いモンスターを並べることができないリンク1-2にブルースラッグ、シーエンジェル、コーラルアネモネとアドバンテージを得ることに長けたモンスターが豊富に存在するからです。
基本的な展開の一例として
シーホース召喚
ブルースラッグリンク召喚してシーホース回収
シーホース特殊召喚してシーエンジェルリンク召喚
魔法サーチ
コーラルアネモネリンク召喚
最後に大型リンク召喚という流れになります。
この今あげたシーエンジェル、ブルースラッグ、コーラルアネモネの3枚が非常に重要で、マリンセスのメインエンジンです。しかしながら、EXの枠には限りがあるので、これらのカードはいずれも2枚採用がテンプレートとなっています。
妨害が無ければ1ターンに上記3枚のリンクモンスターは使用することになります。自分が先行の場合
1ターン目 展開
2ターン目 相手が動く
3ターン目 展開
で早くもエクストラデッキのブルースラッグシーエンジェルは尽きることとなります。
つまり、マリンセスが最も強く戦えるのは3ターンということになります。逆算して1ターン目には3ターン目にライフを削り取る(あるいは勝ち確定な盤面を作る)ことまで考えて展開する必要があります。(1・3ターン目に無理にでも展開しろと言っているわけではありません、念のため。)
早期決着を可能にしたジーランティス
さて、3ターンで決着をつけるということが可能なのかという話ですが、可能性を大きく広げたカードがあります。それがジーランティスです。
①は制約なので置いておいて、②、③の2つをフル活用し勝利を目指します。
②については相手のモンスターであっても自分で特殊召喚することになるので、マリンセスの水属性以外特殊召喚不可の縛りを付けることで水属性以外のモンスターは除外されたままになります。
対象を取らない除外であるので、アストラムのような従来のマリンセスでは対応不可能な置物も簡単にどかすことができるようになりました。
この効果を使うに当たって注意が必要な点があり、「相手の場にモンスターがいなくなることで波動が使えなくなること」です。
波動も強力なカードで無限泡影と同じく相手のモンスターの効果を無効にしますが、もう一つ「適当な相手のモンスターに発動することで自分のモンスターに相手カードの効果を受けなくする耐性を付与する」という使い方があります。これにより、ニビルや罠などをケアしながら展開することが可能です。
そのような理由から筆者はむやみに発動せず
ジーランティスの③で対応できない耐性を持っている
ガメシエルを自分の場に戻したい
リソースにならないように除外したい
場合に使用するように心がけています。
さて③の効果ですが、これはバトルフェイズ中に発動できるフリーチェーンで場のカードをなんでも選んで破壊する効果です。
自分ターンでは
波動でニビルケアで残しておいた相手モンスターをどかす
マリンセスでは基本的に対処できない魔法罠をどかす
ワンキル阻止のため特殊召喚されたモンスターをどかす
という役割があります。
また、相手ターンではリンク3以上のマリンセスと相互リンク状態にして、波動適応させることで効果を受けない上、戦闘破壊しようとバトルフェイズに入ると効果破壊を行うことができるので、
3ターン目に仕留めそこなった場合に4ターン目に盤面を維持し、5ターン目に相手のモンスターを全て除外する。
という戦い方をすることが多いです。
いったん切ります。
マリンセスの戦い方の変化
ジーランティスの登場によりマリンセスの戦い方も大きく変わりました。
従来は
餅カエルやアルゴノートにより少しでも妨害を増やす
戦い方でした。これは餅が生存していたこともありますが、EXモンスターゾーンのマリンセスでの戦闘破壊以外にモンスターの除去に乏しく、一度相手に展開されてしまうと対応難易度が高いことも大きな理由です。
しかし現在では
自分のターンに盤面を残す。残らなくても最悪生き残ればよい(墓地にコーラルトライアングルあるし。。。)
戦い方になりました。多少展開されてもジーランティスで捲ることが可能となったためです。
結果として、初期展開で要求される手札が非常に少なく済み、展開や盤面の再現性が高く保たれるようになりました。具体的に言うと、シーホース1枚からコーラルトライアングル波動経由してバブルリーフを立てるという最低限の動きでも、次のターンにジーランティスを立ててワンショット可能になりました。
また、それに伴いシーホースで闘海ではなく邂逅サーチできることにより手札誘発に対する耐性が得られ、
この妨害重視から盤面維持重視の変化は案外長らくマリンセスを使用していた人のほうが対応できていないかもしれません。
バブルリーフを2枚立てることは有効か
さて、以前の記事でバブルリーフを2枚立てる先行展開を取り上げました。
これはマリンセスを使う上で非常に大切な展開方法で、ぜひ覚えてほしいところです(とは言え再発見したのは今年に入ってからですが)。重要な点としてはリンク4が2体並ぶということで、先行展開であればバブルリーフ2枚+波動とですが、後攻であればバブルリーフ+ジーランティス+波動になります。相手が水属性デッキでなければ、相手モンスター全除外+バトルフェイズにジーランティスで魔法罠2破壊+バブルリーフ+波動です。これにガメシエルや闘海などが加わった場合、8000を削りきることも可能になります。
これに関してMDでは有効ではないという意見もありました。正直なところ、2枚目のバブルリーフの採用は他に有効なカードがないからという点も否めません。ただ、ランク4エクシーズやMD未実装のエジルラーンから出てくる10水シンクロも含めての話です。マリンセスは再現性のデッキです。星4が2体以上必要なエクシーズや揺籃含めて多くて6枚のエジルラーン用のシンクロを用意する枠があるなら、メインギミックで出すことが可能なリンクモンスターを用意したほうが良いです。また、MDで登場したクシャトリラユニコーンを考えると、2枚目のバブルリーフやジーランティスは必要だとは思いますが。。。
いずれにせよ、マリンセス使うならバブルリーフ2枚入れなくてもこの展開は覚えてほしいです。後攻時の盤面の捲りに大きくかかわってきます。
おまけ:実は強いのか?マンダリン
さて、マリンセスでジーランティス含めて2体のリンクモンスターを出すことは特に後攻で重要ですが、アドリブで考えると時間が非常にかかりますので、展開ルートは予め考えておいた方が良いです。紙の大会だと、環境外テーマの宿命で相手も頻回にテキストを確認してくるので、油断すると簡単にエクストラターンに入ってしまいます。また、MDでも時間管理は大切になります。
というわけで展開ルートですが、このカードが主役です。
このカードは蘇生効果を持ち、リンク値を1稼げることに加え、蘇生後は除外されるため、バブルリーフで帰還することができます。すなわち、他でリンク4になり、かつ水コストが用意できる場合、スプラッシュメイジ経由でマーブルドロックになることができます。ただ、誘発にあたりやすくなるので多少のリスクを伴います。
シーホース+マンダリン
シーホースNSブルースラッグLSシーホース回収シーホースSSシーエンジェルLS邂逅サーチコーラルアネモネLSシーエンジェル蘇生邂逅発動シーホース蘇生シーホース+コーラルアネモネでコーラルトライアングルLSシーホース回収マンダリン捨てて波動サーチマンダリン蘇生マンダリン+トライアングルでバブルリーフLSシーホース捨ててマンダリン帰還マンダリン+シーホースでメイジLSシーホース蘇生してマーブルドロックLS
パスカルス+マンダリン
パスカルスNSマンダリンSSパスカルスでシーエンジェルLS邂逅サーチ邂逅発動パスカルス蘇生パスカルス+シーエンジェルでコーラルアネモネLSパスカルス蘇生コーラルトライアングルLSパスカルス回収そのままコストで波動サーチマンダリン素材にブルースラッグLSパスカルス回収マンダリン蘇生マンダリン+トライアングルでバブルリーフLSバブルリーフでマンダリン帰還マンダリン+ブルースラッグでスプラッシュメイジLSマンダリン蘇生してマーブルドロック
スプリンガール+マンダリン
スプリンガールNSシーエンジェルLS邂逅サーチ邂逅発動スプリンガール蘇生シーエンジェル+スプリンガールでコーラルアネモネLSスプリンガール蘇生コーラルトライアングルLSスプリンガール回収マンダリンコストに波動サーチブルースラッグでも除外してスプリンガールSSスプリンガール素材でブルースラッグLSスプリンガール回収マンダリン蘇生マンダリン+コーラルトライアングルでバブルリーフLSスプリンガールコストにマンダリン帰還マンダリン+スプリンガールでスプラッシュメイジLSマンダリン蘇生マーブルドロックLS
こういったようにマーブルドロック+リンク4の布陣を作ることができます。これも応用すれば後手捲りに使えます。注意点としてはサイバース縛りのつくメイジの蘇生効果の前にジーランティスを使うことです。
終わりに
今回はマリンセスの戦い方について書きました。MDでも紙でもダルマカルマ搭載型ラビュリンスが登場し、逆風のようにも見えます。しかし、コーラルトライアングルのサーチにケルベク反応してバウンスされた時代のことを思い出せば、何とかやれなくもないかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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