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《海竜神-リバイアサン》 は御前試合ではなくセンサー万別である

 こっそりypしているttoです。今回水DPで登場する《海竜神-リバイアサン》 のルールの話について語っていきたいと思います。
 このカードの効果が判明した時、一見するとそんなに強くは見えませんでした。現環境では水属性を使用するカテゴリーはそこそこあります。例えば相剣、ふわんだりぃずなどです。そういった相手に対して展開が止められないから弱い、そう考えていました。
 ただ、テキストを読み返してみると、拘束できる範囲が広い可能性がありました。

最初に結論

 《海》が存在する《海竜神-リバイアサン》は、テキストだと御前試合を少し弱くした程度に見えますが、実際に拘束出来る範囲は御前試合+《No.4 猛毒刺胞ステルス・クラーゲン》より少し狭いくらいです。

《海竜神-リバイアサン》 の効果

効果モンスター
星5/水属性/海竜族/攻2000/守1700
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドに「海」が存在する限り、
水属性以外の表側表示モンスターはお互いのフィールドにそれぞれ1体しか存在できない
(お互いのプレイヤーは自身のフィールドに水属性以外の表側表示モンスターが2体以上存在する場合には、
1体になるように墓地へ送らなければならない)。
(2):自分メインフェイズに発動できる。
デッキから以下のカードの内いずれか1枚を手札に加える。
●「海」
●「リバイアサン」魔法・罠カード
●「シー・ステルス」魔法・罠カード

 (2)のサーチ範囲は幅広く、単純に海だけでなくシーステルスで場持ちを良くしたり激流葬を構えたり出来ます。レベル5ではあるもののアトランティスを使用すれば生け贄無しで召喚出来て、海も場に準備出来ます。梶木デッキでは、このカードを軸に構築する事になります。
 順番が逆になりましたが、(1)の効果が今回のメインになります。

御前試合とセンサー万別のテキスト

《御前試合ごぜんじあい/Gozen Match》 †
永続罠
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
お互いのフィールドにそれぞれ1種類の属性のモンスターしか表側表示で存在できない。
お互いのプレイヤーは自身のフィールドの表側表示モンスターの属性が2種類以上の場合には
1種類になるように墓地へ送らなければならない。
《センサー万別ばんべつ/There Can Be Only One》 †
永続罠
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
お互いのフィールドにそれぞれ1体しか同じ種族のモンスターは表側表示で存在できない。
お互いのプレイヤーは自身のフィールドに同じ種族のモンスターが2体以上存在する場合には、
同じ種族のモンスターが1体になるように墓地へ送らなければならない。

 いずれも大会で良く見られるカードです。御前試合は属性を一つに縛り他属性デッキをメタし、センサー万別は逆に同じ種族を出せないようにして属性統一デッキをメタします。この他に種族を縛る群雄割拠もありますが、割愛します。
 これらのカードの何が強いかと言うと、条件を外れるような行為は行うことすら出来ないのです。

Question
相手の魔法&罠ゾーンに「御前試合」が表側表示で存在し、『①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、お互いのフィールドにそれぞれ1種類の属性のモンスターしか表側表示で存在できない』効果が適用されています。
 自分のモンスターゾーンに表側表示で存在するモンスターが「閃刀姫-レイ」1体のみの場合、「閃刀姫-カガリ」を特殊召喚する事はできますか?
Answer
質問の状況の場合、相手の「御前試合」の効果が適用されていますので、自分は闇属性モンスターしか特殊召喚する事ができません。
Answer
「センサー万別」の効果が適用されている場合には、自身のモンスターゾーンに表側表示で存在するモンスターと同じ種族のモンスターのリンク召喚を行う事自体ができません。

 公式データベースにも記載されています。通常召喚までも制御するのでデッキによっては完全に機能停止する場合もあります。

「1種類」と「1体」

 さて、この2枚のカードには記載上に大きな違いがあります。それは御前試合は「1種類」、センサー万別は「1体」である事です。御前試合であれば同じ属性同士で同じ属性のリンクモンスターを出すことは可能ですが、センサー万別では同じ種族のモンスターはリンク1でも出せません。
 とは言ってもこのカード2枚では使用する状況も違えば、そもそも同じ種族なら1体としか書けないだろうと言うのもあり、あまり意識することもありませんでした。

《海竜神-リバイアサン》は「1体」

 さてリバイアサンのテキストを改めて読み返してみると「1体」しか存在出来ない、となっています。これはセンサー万別と同じパターンです。
 つまり、水属性以外のモンスターを素材やリリースして水属性以外のモンスターを特殊召喚、アドバンス召喚(セットは可能)することは出来ないわけです。
 具体例を挙げると《相剣師-莫邪》と相剣トークンから《相剣大師-赤霄》をシンクロ召喚したり、《ふわんだりぃず×ろびーな》《ふわんだりぃず×いぐるん》をリリースして《ふわんだりぃず×えんぺん》をアドバンス召喚したりは出来ません。

最後に

 属性をターゲットにしたことから「御前試合を内蔵している」と言う表現を良く聞きましたが、ルール上はセンサー万別に近いカードです。
 《禁じられた一滴》や《無限泡影》など無効にする手段は多く、環境クラスとは言えませんが、打点の高さやサポートの豊富さも含めて頭に留めておく必要があると思います。

留意点

 執筆時(2021年11月13日)まだ発売していないカードであり、裁定は確定していません。

↓確定しました。

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