ジーランティス+海晶乙女(マリンセス)の戦い方・構築論
ypをしているttoです。最近使用している【マリンセス】について話していきたいと思います。
今マリンセスって強いの?
個人の戦績になりますが2022年10月環境でCS予選1回突破して
https://twitter.com/ujRxMF7enXJc0w6/status/1579355959297990656?t=yhZnJ02wXClb7VWDwADUwg&s=19
今回2022年1月環境でCS予選全勝通過しています。
https://twitter.com/ujRxMF7enXJc0w6/status/1604090018204909569?t=Xm2snkPQ0CzzdAP49KDMeg&s=09
トナメ1落ちなのが訴求力に欠けますが、現環境でも十分戦えるデッキです。
マリンセスの強み
① 初動の安定性・手札誘発を貫通する能力が高い
② 手札誘発を多く積む枠がある
③ アドバンテージを得る能力が高い
これらが今まで言われていたマリンセスの強みです。
これに加えてジーランティス登場後は
④ 相手の場の除去能力が高い
という強みも加わりました。結果として
⑤ ジーランティスで除去した後、ジーランティス+攻撃力4000前後の闘海マリンセス+適当な攻撃力1000前後のモンスターorマリンセス効果で8000飛ばす
というプランが成立するようになりました。
ジーランティス+リンク4マリンセスは並ぶのか?
ジーランティスとリンク4マリンセスでリンク数が8必要になります。
「ジーランティスとリンク4マリンセスを並べるなんて難しいのでないの?」と思われるかもしれませんが、案外簡単にできます。
コーラルトライアングルの墓地効果が使える状態であれば、蘇生により3リンク稼げ、そこにコーラルアネモネがいればさらに1リンク以上、それらでグレートバブルリーフを出してコーラルトライアングルを帰還させればさらに3リンクを稼げます。この時点ですでに7リンクです。
あとはコーラルアネモネで蘇生したマリンセスでブルースラッグやシーエンジェルを出せば、リンク数を増やせます。
マリンセスの第一目標
マリンセスにおいて重要なことは「完全耐性リンク4を死守する」ことでも「先行制圧をする」ことでもありません。
1ターン生き残りつつ、墓地と手札にリソースをためること
です。
マリンセスのギミックでは
コーラルトライアングルで波動をサーチして1妨害
可能ならアルゴノートでもう1妨害追加
の2妨害が限界です。これだけでは先行制圧は困難です。餅も禁止になりましたし。
闘海が破壊されても、パスカルスなりコーラルアネモネなりマーブルドロックなりで回収することも、シーエンジェルで再度サーチすることも可能です。完全耐性もコーラルアネモネでクリスタルハート蘇生すれば簡単に出せます。壊獣で飛ばされても「まあそんなものか」といった感じです。
基本的には先行展開の布陣は崩される前提で、場にリンクマリンセスが残っていればラッキー、残っていない場合、コーラルトライアングルで蘇生してリンク数を稼ぐことになります。
図解
構築
さて、富山杯に出場したときの構築です。
まず、前提知識ですが、規制前はトップメタとして【ティアラメンツ】【クシャトリラ】がおり、対抗で罠型の【ルーン】や【ラビュリンス】、展開型の【リチュア】がみられました。
2023年1月のリミットレギュレーションが発表され、トップメタの2テーマが大幅な規制を受けました。Teir1がいない環境となり、1テーマに強く刺さるカードより、広く浅くみることができるカードを採用したほうが良いと考えていました。
それぞれのカードの採用理由を語っていきたいと思います。
マリンセスモンスター
1枚初動となる下級マリンセスは14枚投入しました。基本の4種×3枚の12枚初動ではどうしても先行1ターン目で引けない場面があるので嵩増しを行いました。
ブルータンはマリンセスモンスター全てに触れられて、リンク素材になることでアドバンテージを得られる可能性が高いです。展開能力を持っているシーホース・パスカルス+マリンセスの初動ではシーホースでのサーチ先を闘海にすることができます。スプリンガールは1枚初動としてはシーエンジェルで邂逅サーチが必須なのですが、初動以外では召喚権を使用せずに展開できます。これらは3枚ずつ投入しました。ここは一般的な構築だと思いますので手短に説明しました。
バシランリマ・マンダリンはスプリンガールと同様邂逅サーチ必須とはいえの初動ですが、手札からの展開ができない・難しいので1枚ずつとしました。
バシランリマは墓地での身代わり効果があります。手札にスプリンガールや邂逅がない場合、召喚権を使用したマリンセスを破壊された場合に動けなくなります。後攻の時などに相手が破壊関係の妨害を構えていた時にブルータンの効果で墓地に送ることでそれを防ぐことができます。バシランリマ自体採用されていることが珍しいのもあり、警戒されてないことも多いです。それも相まって有効に働く場合も多いです。ほかにもサンダーボルトなどに対するメタとしても有効に働きます。
珍しい使い方としては、このカードが墓地にいるときに、場にジーランティス+グレートバブルリーフの布陣でジーランティスの破壊効果を自身に使用し、このカードで身代わりとすることで、このカードの効果+グレートバブルリーフの効果で計1200の打点上昇が可能です。
マンダリンはマリンセスが場に2体以上いるときに、手札からの展開或いは墓地蘇生が行える効果があります。蘇生先のリンクは必要ですが、「マリンセスモンスター2体」なのでリンクモンスター+下級マリンセスなどの組み合わせでも蘇生可能です。リンク数を増やすのに役立ちます。
スリーピィメイデンは初動にはなりませんが、誘発貫通するとき、非闘海のアルゴノートに装備をつけるとき、グレートバブルリーフの打点上昇などいろいろな使い方ができます。とは言え初動にはならないので1枚としました。
他のモンスターとしては、シースターはレベルが2でありスプライトと組み合わせられるメリットがありますが、エクストラデッキの枠が無いので見送り、クラウンテイルは例えば【ヌメロン】のようなワンキルを狙う相手には強いのですが、来ない読みで採用しませんでした。環境次第ではサイドに入れるのもよいと思います。
マリンセス魔法・罠
闘海、邂逅はともに2枚にしました。これは強貪採用しているため、飛ぶことを懸念してになります。闘海は装備化+完全耐性、ささやかながら打点上昇効果を持ちます。邂逅は蘇生、闘海があればリクルートができます。
いずれもシーエンジェルでサーチできますが、初動で必要な時は邂逅、それ以外では闘海をサーチするとよいです。闘海は打点上昇と完全耐性に目が行きがちですが、コーラルアネモネを装備することで、サルベージが可能になります。邂逅より遅くはなりますが、アドバンテージも同等に得ることができます。
罠は相手盤面に触れられる波動1択です。ターン1がないことから手札で重なっても単純に2妨害として換算できます。
コーラルトライアングルには波動をサーチする+墓地でリソースになるという2つの役割があります。既に手札に波動を握っている場合でも、墓地リソースとしてコーラルトライアングルを出しておきたい場合も多々あり、とは言えそういう場合にサーチ効果を使わないのはもったいないので、2枚目を入れることにしました。ほかにもコーラルトライアングルをコーラルアネモネで蘇生したときや、自身の効果で除外した後グレートバブルリーフで帰還させた場合に2回目のサーチ効果を使用できるのも使い方の一つです。
手札誘発
正直マリンセスの投入枚数はメインエクストラともにほぼほぼ固まっていて、どのマリンセスを何枚入れるかは好みと言ってもよいほどです。
じゃあ、どこで構築に差が出るか?デッキの15-20枚くらいを占める手札誘発だと思います。
上は2022年10月の規制後イシズティアラメンツトップメタ環境の構築、下は2023年1月リミットレギュレーションが適応された群雄割拠している時の構築です。
これが正解の構築というわけではありませんが、手札誘発の種類が大きく変わっていることに注目してほしいです。上はメインでは広く浅く対応できるカードで構築して、サイドから展開型、深淵の獣などで特定のテーマに刺さるカードをとりあえず入れたような構築です。下はティアラメンツ、特にマリンセスの墓地リソースを削っていくムドラケルドゥを強く警戒し、屋敷わらし2枚とスカルマイスターをメインからフル投入し、サイドデッキには展開型に対応するためニビル、ドロバを入れたという構築です。
案外語られませんが、自由枠が多いマリンセスでは投入する手札誘発を精査することは非常に重要です。
うらら
汎用性の高い手札誘発であり、マリンセスにおいては増殖するGが通ると展開が止まるので、それを含めて3枚必須です。
増殖するG
有効性は言うまでもないでしょう。相手が罠型の時などはサイドと入れ換える枠になります。
屋敷わらし
今季のように幅広いテーマが存在する場合、メインから尖った誘発を採用するのはリスクが高いと思い、どのテーマにもそれなりに刺さるため採用しました。
また、マリンセスは先ほども言ったように墓地にリソースを貯めるテーマです。墓穴の指名者を筆頭に相手の墓地に触れるカードへの対策になるのも採用理由です。
夢幻泡影
広く浅くみるということを考えた時に有効な札です。墓穴の指名者や三戦の号にも引っ掛からないのも強みです。今回は3枚入れました。
ただ、マリンセスで考えた時は少し減らしてもよいかもしれません。というのも妨害の対象範囲が波動と重複しています。特に後攻時は波動サーチして夢幻泡影伏せてターンエンドということが何度かあり、持て余していることが多い印象でした。
その他汎用札
指名者2種
うららのところでも話しましたがマリンセスは増殖するGが非常に重く、ほぼ固定枠と言えます。2022年10月の大会で魔術師対面の2戦目の後攻時に墓穴残していることを驚かれましたが、しょうがないのです。G打たれたらターンスキップ確定なので。
強欲で貪欲な壺
2枚ドローできる強力なカードです。ただ、ピン挿しのカードがコストで飛んでいく恐れがあるため、闘海や出張パーツ(後述)を飛ばしてしまう懸念は常にあります。これを入れるか入れないかは一つの分かれ道になります。
封魔の呪印
魔法カードをコストに発動し、魔法カードの発動を無効にして破壊、そのカードをデュエル中使用できなくします。普通のデッキでは魔法カードをコストにするのは重いのですが、マリンセスの魔法はシーエンジェルでサーチでき、コーラルアネモネ・パスカルスなどで回収もできるので非常に相性が良いです。
今回の標的筆頭は「ルーンの泉」でした。ここに打てばほぼ勝ち確です。他には【リチュア】の儀式魔法、ペンデュラムテーマのスケールなどを相手に使用することを考えており、他のテーマ相手でも「少なくとも使う機会はあるだろう」とは考えていました。
ただ、これもサイドからでよかったと思います。後攻時や今回当たった【スプライト】などでは有効ではなかった感じがします。
エクストラデッキ
ブルースラッグ2
シーエンジェル2
コーラルアネモネ2
クリスタルハート
コーラルトライアングル
マーブルドロック
グレートバブルリーフ
アルゴノート
スプラッシュメイジ
ここまで固定枠です。
まずマリンセスの基本的な動きはブルースラッグ+シーエンジェル→コーラルアネモネという展開を行い、リンク数を稼ぐことです。この3枚の基本セットを3回使うのは難しいので2枚ずつとしています。
コーラルトライアングルは先ほどから述べていたように軸となるカードです。ただ、1枚あれば回ります。
マーブルドロックは3ターン目以降に輝きます。波動を回収すれば1妨害追加です。リンク数を増やそうと考えた時、このカードを間に挟むことで墓地のシーホースやスプリンガールなど展開札を回収すればリンク4になります。
スプラッシュメイジは蘇生範囲ではコーラルアネモネの下位互換ですが、コーラルアネモネを使用したターンにも使えます。コーラルアネモネで蘇生してリンク数増やしたり、マーブルドロックにつなげたりと細かい動きができます。
グレートバブルリーフとアルゴノートは強力なカードです。ワンダーハートも入れたいのですが枠はありません。
グレートバブルリーフの帰還効果、コーラルトライアングルのサーチ効果には手札の水属性を要求します。そのほか誘発を貫通したり、ジーランティス+闘海マリンセスの横に並べたり、アルゴノートでバウンスするためのカードを用意したりする必要があるので、とにかく手札のマリンセスモンスターは足りなくなります。
クリスタルハート
闘海とセットで初動で完全耐性を付与するために使うことが多いと思われがちですが、他に2つの役割があります。1つ目は「ニビルやコーラルトライアングルへの誘発のケア」、もう1つは「耐性を利用してリンク2を用意すること」です。
1つ目については以前書いた「マリンセスの手札誘発ケア」を参考ください。特にマッチの2本目以降ではニビルが積まれていることも多いので対応は必須です。また、コーラルトライアングルにケルベク打たれても泣くのでイシズティアラメンツ(キトカロス禁止でもまだ生きているのが恐ろしいです)対面でも必修です。
もう1つについてですが、これは後攻時などに有用です。リンク1に対して打たれた場合は邂逅などで貫通できますし、リンク3以上が一回着地さえしてしまえば波動を手札からフリチェで発動して完全耐性を付与できます。しかし、リンク2にたいして除去を打たれた場合はその分リンク数を損することになります。クリスタルハートであればモンスター効果による除去を受けないうえ、闘海下なら後続のリンク体にも完全耐性を付与できます。これを利用することで相手の場の妨害を交わしながらリンク4を出すことができます。
その他、あまり機会がありませんが有効な使い方として、相手に「スキルドレイン」を張られた場合でも、完全耐性付与は闘海の効果なので後続のアルゴノートやジーランティスはスキルドレインの効果を受けず、除去を打てるということも覚えておくとよいでしょう。
ジーランティス
マリンセス限定アーゼウス。従来のマリンセスには無かった除去効果を有しており、現在マリンセスを使用する最大の理由のカードです。
まずは①の効果ですが、場のすべてのモンスターを除外して、特殊召喚する効果です。恐ろしいことに、自分が特殊召喚することになるので、こちらに水属性以外のモンスターが特殊召喚できない制約がある状況では水属性以外のモンスターは除外されたままになります。「水属性以外のモンスターが特殊召喚できない」制約は、マリンセスだとブルースラッグ、コーラルアネモネ、コーラルトライアングル、邂逅に付随します。要するに大抵の場合ジーランティスを出す過程でついています。
「水属性以外が特殊召喚できない」でメリットを逆手にとって、水属性以外を除外するというのは、非常に精巧なデザインだと思います。
また、2つ目の効果も重要です。これは相互リンク状態のカードの枚数分場のカードを破壊するというものです。これは特に対罠型で効果を発揮します。ジーランティスを維持することで毎ターン2枚ずつカードを割っていくことになります。相手の罠に対しては波動を使用することで効果を受けない状態にできます。
採用枚数は2枚です。一番しっくりきます。
エリア(自由枠)
残り1枠です。いつも悩みます。ほかの候補については後述するものとして、このカードを採用した理由を述べますと、リースや接触するG対策をしつつ、水属性リンクにつなげられるということで採用しました。実際には手札に余った誘発や深淵の獣を使用でき、スプライトが相手に多くいたこともあり、相手の墓地の素早いアンコウなどを活用できた点で、思っていたより強いカードでした。
サイドデッキ(手札誘発)
ニビルはサイドデッキのお供です。通しさえすれば展開型は壊滅するのでいつもお世話になります。元々遊戯王には光闇主体のデッキは多く、今回は群雄割拠する環境ならば光闇主体のデッキも多くなると考えられたので、深淵の獣も採用しました。実際にイビルツインやオルフェゴール、ティアラメンツなど有効な相手と当たりました。もう少し増やしてもよいかもしれません。カオスハンターはルーンやクシャトリラ残党などを見ての採用でしたが、あまり有効ではなかったですね。
サイドデッキ(その他)
心変わりは禁止解除記念です。2回ほど手札に来ましたが、どちらの状況も大勢に影響する機会ではなかったので、使用感は何とも言えません。三戦の号は先攻後攻どちらでも使用できる汎用札として強力です。ただ、入れるなら、サーチ先の魔法罠も一緒に入れたい感じがして、三戦の才や強力な通常罠も一緒に入れたかったところです。
コズミックサイクロンは、カードパワーこそ弱いですが、先攻後攻、展開型罠型どのような状況でも、高い期待値で1対1を保証してくれます。展開型ではサーチ効果が付いたフィールド魔法や永続魔法が多いですし、罠型では「センサー万別」など永続罠を敷かれることが良くあります。
次元障壁・拮抗勝負は三戦の号でサーチできる強めのカードです。障壁は先攻時にそこそこ広い範囲に対応できる罠として採用しました。あまり、今回は使う機会はありませんでした。拮抗勝負は罠型相手にはやはり強いです。バトルフェイズはスキップされるのですが、ライトニングストームなどと比較すると破壊ではなく除外であることで、多くのメタをすり抜けることができていると思います。
その他採用を検討したカード
先にも話したようにマリンセスには広い自由枠があるので様々なカードを採用できます。実際にCSに持ち込んだ構築以外にも、強力なカードが色々ありますので、ぜひ参考にしてください。
水月のアデュラリア
闘海と非常に相性が良いカードです。①により容易に特殊召喚ができます。闘海+エクストラマリンセスの装備カード3枚がある場合、②の効果により攻守が2400上昇し3400打点になります。マリンセスのワンキルできない問題はこのカードで解決できるはできます。加えて③の効果で豪雨の結界像をからめた布陣ができます。(下図参考)
「先行なら結界像布陣、後攻なら高打点で弱いところがないじゃないか?」と思われるかもしれません。素引き前提になることと闘海が無い事故札になることで、採用をためらった感じです。
一応「おろかな副葬」+「氷結界」の上級水属性サーチセットがあればサーチ可能で、ガメシエルなどを共有することもできるのですが、マリンセスの1枚初動に触れられないという欠点が辛いです。
ただ、マリンセスの先行制圧としては非常に強力であり、【ルーン】が完全に空振りしていたところを考えると、「封魔の呪印」3枚をアデュラリア3枚+結界像で良かった感じはします。
アビスシャーク
水属性専用サポート。別名クラゲ生産機。【クラゲシャーク】にて使用されることが多いカードですが、水属性全般において、1体展開+1枚サーチでアドバンテージを稼ぐことができます。サーチ先としては汎用性の高い「サイレントアングラー」や、展開効果を有し素引きでも手札コストにしたあと蘇生もできる「クリスタルシャーク」が候補となります。
単純にリンク数2つ稼ぐこともできるほか、強力な妨害効果を有するステルスクラーゲンを展開することもできます。またほかにランク4がいれば「深淵に潜むもの」なども展開できます。
水属性デッキなら、どんなテーマにも入るカードです。とは言え、やはりネックはエクストラの枠です。ステルスクラーゲンは単体でも強力ですが、子クラゲ2枚がいないと分裂効果が使用できないので強さは40%くらいになります。3枚の枠はマリンセスにはありませんでした。
ランク4エクシーズモンスター
何度かお話ししましたが、マリンセスは増殖するGが非常に重いデッキです。普通に展開するだけで10回くらいは特殊召喚をするので、増殖するGが通ってしまったら棒立ちエンドしか打つ手はありません。
パスカルス通常召喚時の展開効果に増殖するGを打たれることがよくありました。その際に手札にレベル4のマリンセスがいた場合、ランク4エクシーズモンスターを立ててお茶を濁すことができないかと考えました。
候補としては拘束力が高い「バグースカ」「深淵に潜むもの」「ステルスクラーゲン」あたりになります。
ただ、枠の都合上採用できるのは1枚のみであり、前者2種はいずれも特定のデッキ相手なら、非常に刺さるのですが、全く影響ない相手もあり、クラーゲンは1妨害だけであり、結局増殖するGで2枚引かれた相手を止めるのは難しいと判断されました。
そもそもとして増殖するGが通るタイミングで必ずランク4を立てることができるわけでもなく、ランク4を立てる=リンク1を放棄するであり、実際に立てることができたとしても後続が尽きていて負ける状況も多々ありました。お茶を濁せた経験はありません。
先行制圧の追加としてはバハシャ餅はバハシャがリンクに数えられるので有能でしたが、今は餅が禁止です。現在のエクシーズモンスターは単体では強力ですが、マリンセスで立てようとした場合、マリンセスのレベル4を2枚使用します。マリンセスのレベル4は展開効果や場や墓地の枚数を増やす効果を有しております。返しのターンの誘発や妨害を貫通する札2枚分の働きをするエクシーズモンスターは今のところないです。
経験上、波動±1妨害+手札誘発で盤面を返された上、ワンキル或いは対応不能な盤面を敷かれたことは少ないです。何度かお話ししましたが、手札のマリンセスモンスターはすぐになくなります。無理に展開して1妨害追加するより、手札のリソースとして抱えたほうが良いという結論に至りました。
リンクモンスター
マリンセスの天敵は増殖するGの他に、センサー万別があります。これがあるだけで一切の展開が止まるのですが、トロイメアフェニックス1枚あればすぐに解除できるので、エリアの代わりに入れてもよいかなと思いました。ジーランティス登場以前はシューティングコードトーカーを入れていましたが、ジーランティスで大体事足りるようになりました。
よく他で見られるものとして、トランスコードトーカー+アクセスコードトーカーのセットというのもあります。ただ、個人的にはあまり強くないのかなと思います。というのもマリンセスには「水属性以外は特殊召喚不可」の制約を持つモンスター・魔法が多く存在します。すなわちアクセスコードトーカーを先に出した後、マリンセスのリンク体を出すしかありません。アクセスコードトーカーに妨害を使わせた後、マリンセスギミックでワンキルを狙うことになってしまいますが、マリンセスでワンキルは難易度が高いです。
永続罠
マリンセスは水属性+サイバースで統一されており、そのため「群雄割拠」や「御前試合」を採用している構築も見ますが、基本弱いです。
一つ目としてマリンセスは闘海効果でマリンセスを装備するので3枚使用して、さらに波動を使用するために1枚枠を開ける必要があります。(まあ、状況次第では闘海で装備するマリンセスを2枚にしたりして調整します。)それ以外にも夢幻泡影や墓穴の指名者など状況次第では伏せたいカードもあります。そういったカードと重複してしまうというのがあります。
もう一つ、マッチ戦において2本目以降に、魔法罠破壊が増えることが想定されます。詳しく言うと、闘海+クリスタルハートで完全耐性が付いたリンク体を排除するため、闘海を破壊するためのカードが投入される可能性が高いです。例えばライトニングストームなどで一緒に割られます。
マリンセスにおいて永続系の罠などではなく、手札誘発が多く採用されるのは、魔法罠ゾーンのスペースの問題、相手のメタを重ねないようにするという目的もあります。
クシャトリラ・フェンリル、パンクラトプス
特殊召喚効果と除去能力を有する高打点モンスターです。デッキの軸となるコーラルトライアングルが効果を発動「する」ターン、水属性以外特殊召喚できない効果を有しています。後攻時のコーラルトライアングル+波動は捲る札としても強いので使いたい、そう考えた時に上記モンスターを使用するよりほかの魔法などのほうが優先度が高いと考えました。また当然ですが、水属性縛りが適応されている際にジーランティスを使うとこれらのカードも戻ってきません。
ただ、それ以外のカードとは相性は悪くなく、これらのカードを先出しした後、通常のマリンセス展開をすることは可能なので、コーラルトライアングルを気にしないならなしではないです。
禁じられた一滴・冥王結界波
対展開型での解決札。後攻専用札。マリンセスに入れるなら、闘海の装備カードを使えることから一滴のほうが強いと思います。
欠点は夢幻泡影と同じなのですが、止める範囲が波動と重なっています。基本展開でサーチできる波動に加えて、夢幻泡影と一滴となると偏りすぎている印象を受けます。
一方で水属性縛りの影響で、パンクラや俱利伽羅天童など後攻用の非水属性モンスターの採用は難しいので、展開型が増えるようならば採用も一考です。
終わりに
ここ最近のCSの大会を見ていますと、マリンセスが存在しない大会も数多くみられます。マリンセス自体はジーランティスで強化され、現環境でも活躍可能です。中速型デッキであり、やり取りの面白さも感じられるデッキです。
実際に興味のある人がいたらぜひ組んで、大会に出ていただければなと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。気になることなどありましたらお気軽にお尋ねください
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