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大人でもピアノを弾けるようになるのか

こちらは FOLIO Advent Calendar 2024 24日目の記事です。

これは何?

大人になってから初めてピアノを始めた場合に弾けるようになるのか、そして弾けるようになるとしたら、練習の期間や頻度、到達レベルはどれほどなのかをお伝えするものです。 

結論

  • 弾けるようになる

  • 練習:

    • 期間:約1年間

    • 頻度:

      • ピアノ教室のレッスン:30分/週

      • 自主練習:15分/日

  • 到達レベル:

    • ぷりんと楽譜に掲載のピアノ(ソロ)楽譜の難易度中級よりやや下

  • ピアノ開始時点での私の状況:

    • 30代中盤

    • 音楽経験なし

ピアノを始めたきっかけ

きっかけは、ストリートピアノの演奏を目にしたことです。
ある日私は鶴岡市立加茂水族館を訪れ、メイン展示であるクラゲの大水槽をぼーっと眺めていました。しばらくすると、同じくクラゲを眺めていた多数の来館者の中から、50代位と思しき一人の女性がその水槽前に設置してあるグランドピアノに近付いていき、演奏を始めました。
その腕前はというと、正直かなりたどたどしいものではありましたが、多くの来館者がその演奏に耳を傾けており、演奏が和やかな空気感を作り出しているように感じられました。
そして、演奏が終わって演奏者の女性が聴衆に対して「失礼いたしました」と恥ずかしそうな一言と共に何度もお辞儀をしながら去っていく際、私を含め聴衆からは大きな拍手が送られました。
なんかこの感じがすごく良いなーと思い、ピアノを弾くことへの興味が大きくなりました。

やったこと

1.ピアノ教室に通う

1週間に1回、30分間のレッスンに通っています。
私は子ども時代の音楽の授業以外に音楽経験がありませんでした。思い返すと、過去にピアノの鍵盤に触れたことすらない気がします。このようにピアノ演奏について何も知らなかったので、専門家のお力を借りたいと考えました。
そして、実際に居住地に近いピアノ教室をgoogle検索してみたところ、予想以上に多くの教室が見つかりました。その中からどのように選べばよいのかわからなかったのですが、唯一自前のサイトを設けていたさとうピアノ教室が気になり、体験レッスンへ行ってみることにしました。そして、同レッスンがおもしろかったことと、自分が希望する曲の演奏ができるようサポートしてくださる感じがしたので、こちらの教室に通うこととしました。
以降これまで約1年間通っていますが、知識や技術の指導だけでなく、楽譜の作成や難易度調整、そして難所をなかなかクリアできずにいるときのアドバイスやCheer Upなど、大変ありがたい後押しをいただいています。

2.電子ピアノを買う

自主練習が不可欠だと考えたので、ピアノ教室の体験レッスン申込の少し前に電子ピアノを購入しました。購入したのはKORGのB2SPです。こちらを選んだ理由は主に以下です。
・(ピアノと違って)音量調整やヘッドフォン利用により夜間でも弾ける
・ペダルが付いている
・がっしりとしたスタンドが付いている
・割と安い(約5万円で購入)
(本音としてはピアノが欲しいのですが、購入、調律、防音環境などの費用や手間の大きさから今は踏み出せていません。)

3.自主練習する

先述の電子ピアノを使用して自主練習しています。
できるだけ毎日練習していますが、全く弾かない日も結構あるので、1日の平均練習時間は15分位だと思います。
また、私の場合、前日どうしても弾けなかった部分が翌日になると弾けるようになっていることが割とあります。これは以下研究でも言及している睡眠の効果であると認識しており、この効果を最大回数利用するためにも、毎日練習することが好ましいと考えています。

ピアノやパソコンのキーボード操作などに用いられる手指の運動学習にも睡眠の効果が認められている。Walkerらはパソコンのキーボードを用いた課題を 1)朝・昼・夕・夜(睡眠無し)、2)朝・夜・朝、3)夜・朝・夜の 3条件で行った。その結果、日中から夜にかけての向上よりも、睡眠をはさんだ夜から朝にかけての向上が大きいことが示された。

鈴木博之. 睡眠と記憶に関する近年の知見. 精神保健研究. 2008, 54号, p29-36

4.アプリケーションを利用する

自主練習時の手助けにアプリケーションを利用しています。
私は新たな楽譜を手にした時はいつも、次のようにフェーズを分けて練習しています。
①右手で主旋律を弾けるようになる
②左手で伴奏を弾けるようになる
③両手で弾けるようになる
この内②のフェーズにおいて、楽譜の意味自体は理解できているものの、①とは異なりその音階やリズムがなかなか頭に定着しませんでした。その結果、自分の演奏が合っているかどうか自体の把握が曖昧であり、練習効率がよくありませんでした。
この打開策として利用したアプリケーションが楽譜スキャナーです。特徴は、紙媒体の楽譜をスキャンして演奏してくれることです。また、演奏箇所の選択、単一音声(例えば右手のみor左手のみ)での演奏、テンポの変更ができます。これを利用して、左手のみの演奏を何度も聴いて頭に馴染ませ、そしてテンポをゆっくりにした演奏に合わせて自分も弾いてみる、ということを行った結果、練習効率を向上させることができました。

到達レベル

これが最も肝心でありながら、お伝えするのが難しいところです。
既述の「結論」セクションにおいて、「ぷりんと楽譜に掲載のピアノ(ソロ)楽譜の難易度中級よりやや下」と記載しました。しかしながら、難易度中級という括りの中でも楽譜によって難易度に差があります。また、そもそも「弾ける」とは厳密にはどのような状態を指すのかを、私は説明することができません。したがって、到達レベルについて現時点では何もお伝えできていないと認識しています。
そこで、百聞は一見に如かずということで、実際の演奏映像をご覧いただけると幸いです。
(私の不器用なところが随所に出ています)

おわりに

もしこの記事がどなたかの参考になり、そしてその方の暮らしの新たな楽しみとしてピアノを弾くことが加われば、大変うれしく思います。



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