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この次元を共に

毎年毎年、年を越したり、年齢を重ねたりするたびに「あぁ、また私は何も変化しなかったな」と落胆することを繰り返すようになったのはいつからだったか。彼らのファンになってからも相変わらず「私は何もしてない」と思い続け、どちらかといえばそんなタイミングが格段に増えた気がする。それでも私が今こうして生きて、自分を少しでも労ろうと思えるようになったのは、RMさんの言葉が間違いなく影響していると思う。

20代そこそこの男性が「僕たちを利用して自分を愛してください」と何万人もの人間の前で発することの責任感も、それを発する自身への重圧も、私にとっては死ぬまでわからないだろう。でもその言葉を、あの表情を私が忘れずにいられるのは彼自身の活動に対する実直さを知っているからだ。その言葉が本心であると確信できるからだ。「自分を愛すること」の大切さを彼自身が理解していることがわかるからだ。このグループのきっかけで、リーダーで、矢面に立ち続けてきた彼が今でも「防弾少年団のRMでいたい」と涙していた。別のバースでの自分はきっと、普通に就職して、普通の社員として働いていただろうと語っていて、そんな想像はこれまで何度も何度も考えてきたのだろうと思う。言わないまでも、きっと普通に結婚したり、子供がいたり、海外に移住していたりするマルチバースも存在しているはずだ。その彼が今もなおこの人生を歩み続けていることの重要さを、私はもっとよく考えていく必要があると思う。

正直言ってしまうと、彼のインタビューを読むことや、彼について書くことは私にとってはものすごく体力を要することの1つなのだ。書くことがないからとか、思うことがないからという意味では決してない。彼自身を知るということは、私にとっては私自身を知ることの1つなのだ。「自分を利用して」という自己犠牲を含んだ問いかけも、「休むことが怖い」と流す涙も、すべて私の行動を洗いざらい見つめ直す良いきっかけを与えてくれている。今まで何度もアイドルを好きになってきたけれど、こんなに影響を与えてくれる人はいなかった。もちろん彼がそうしたいと思っているかはわからないし、私のこの考えが彼にとって良いものなのかもよくわからない。それでもこの行いは私自身にとっては間違いなく必要なものであると思うし、これこそが「自分を愛すること」の大切な土台として欠かせないことだった。彼が度々自分に言い聞かせるように「自分はこうでなきゃいけない」と語り律する姿勢のおかげで、正しくあるべきと考え直す私のような人間は決して少なくないだろう。思考を巡らせる人間だからこそ生み出せる芸術を愛し、人間の輝かしい情熱も薄汚れた欲望もよく知っている彼が「ファンは僕達を決して裏切りません」と胸を張ることの重みを背負っていくべきなのだ。私は。

アイドルとは、人間とは、その必要性とは、どこにも正解がないこの問いを、彼はずっとずっと自分自身に問いかけ続けているのかもしれない。様々な知識も経験も得てきたからこそ、それは更に複雑に絡み合い、もしかしたらその答えは一生見つからない可能性だってあるだろう。その道中での迷いも苦悩も、ほんの少しでも私達にさらけ出してもいいんだと思えるような存在でありたい。私が知る暖かな木漏れ日も、傍らにある小石も、全てがあなたにつながる世界の1つであることを噛み締めながら、今日もあなたの幸せをここからひっそりと願っています。お誕生日おめでとうございます、ナムジュンさん。

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